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第24話 源さんの友達が訪れた

「源おじーちゃん、まだ来ないねー」



 メマはカウンターの席に座り、突っ伏しながら足をプラプラとさせていた。比奈はその間にも美しい姿勢で読書をしている。



 時刻は15時過ぎ、閉店まであと2時間しかない。いやはや、これは今日来るか怪しいな。



 俺はボーッとダウンロードしていたB級映画を見ていた。


 源さんが家に電話をくれるぐらいだから、今日は絶対来ると思ってたのだが……今日の来店は変わらず、勇樹さんとトメさんのみ。


 勇樹さんは仕事前に牛乳を一杯飲み、トメさんは昼過ぎぐらいに牛達のお世話の休憩がてら枝豆をパクパクと食べながらメマと話をして帰って行った。




 ハッキリ言おう。



「このままじゃ赤字じゃん!!??」

「どうしたんですか急に……」

「あかい字?」



 俺は思わず台パンをかます。それに呆れるかの様に眉を八の字にして本を閉じる比奈。そして、いつも通り可愛いメマ。


 だが、それだとダメなのである。



「俺達が店を始めて1週間、お客さんが何回来たか分かるか?」

「えーっと……二回ずつ……」

「一日に二回、なので1日休みで12回ですね」

「そんな簡単に数えられるようじゃダメなんですよ!?」



 12回て。しかも全部の日同じ人て。固定客過ぎませんかねぇ!?



「でも最初から分かってた事じゃないですか。此処にカフェを作っても人は中々来ないだろうって」

「うっ」



 そ、それはそうなんですが。



「このままだと普通に借金だ……」

「店を経営してる身でまだそんな事を言って……店を経営する前から借金してないだけマシですよ。最初はどこもこんなもんだと思います……その、頑張ろ?」



 比奈は少し恥ずかし気に上目遣いで此方を見た。

 俺のやる気を引き出す為にそんな事までしなくて良いんだぞ? でも、そうだよな。まだ始まって1週間………異世界の扉が見つかって警察に連絡をしないと決めて1日目。うん……まだ早い。





 チリンチリンッ



 そんな事を思っていると、店の入口から来店時に鳴る鈴が鳴り響く。振り向くと、そこには顔を顰めている源さんの姿があった。



「源さん遅かった、ね?」

「こんにちは」



 そして、その後ろ。

 黒髪を後ろで綺麗に纏め上げた女性が、凛として佇んでいる。落ち着く緑色の着物を身につけ、巾着バックを手に持っていた。


 仕事の出来るキャリアウーマンと言うには少し年老いているが、年齢を感じさせない力を感じる。


 なんか、凄いおばちゃんって感じだ。



「いらっしゃいませ」

「こんにちは〜…」



 それに2人は各々反応を見せる。



 比奈はいつも通り笑顔で対応、メマは少し緊張してるか?



 そんな事を思っている内にも、2人は俺の目の前のカウンターに座った。それに俺は水が入ったコップを差し出す。



「久しぶりだね、源さん。もう来ないのかと思ってた」

「あー、悪いな。思ったよりも移動に時間を食ってよ」



 源さんは目をキョロキョロさせながら、俺と目を合わせず出されたコップに口を付ける。



「なんかあんまり落ち着かないね? 牛乳でも飲む?」

「あ、いや! 今は水で良い!!」



 なんだ? 飲んだ源さんならこの美味しさを知ってるだろうに。お腹でも下してるのかな?



 ーーと言うか、早く隣の人の紹介をして欲しいんだけど。源さんの友達、でいいだよね?



「そ、そのだな……」

「はぁ、貴方が言ってたんじゃ話が進まないわね」



 それに見かねたかの様に、隣に居た彼女は大きく息を吐くと俺と目が合い、ニコッと笑った。


 それと同時に俺は自然と姿勢を伸ばす。



「改めて、私、右京 天峯と言います。哲平さんで宜しかったかしら。宜しくね」

「は、はい! こちらこそよろしくお願いします!」



 なんだこの緊張感……受験の面接みたいな威圧感、何か変な事も喋ったらいけない使命感に駆られる。



「初対面で申し訳ないけど私、貴方にお話があって此処に来させて貰ったの」

「話、ですか?」

「このカフェで提供しているという枝豆、私が経営している旅館に卸して貰えないかしら?」





 旅館の経営? 枝豆卸し?


 借金逃れビッグチャンス到来?

「面白い!」

「続きが気になる!」

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してくれたら私のやる気がupしますᕦ(ò_óˇ)ᕤ

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