喧嘩をしても険悪にならない簡単なルール
※武頼庵(藤谷K介)様主催『24夏のエッセイ祭り』企画参加作品です。
お盆休み。いつもと違う日常に、少しストレスを溜め込んでいる方もいるのではないでしょうか。
『旦那が一日中家でごろごろしていてうっとおしい』とか『コロナが心配で旅行をキャンセルしてしまった』『週末のレジャーが台風で無しになりそうだ』等々。
皆がそんなイライラを溜め込んでいるので、ついキツい言葉を使ってしまい、喧嘩になってその後も何となく険悪になってしまう。
そんな思いをしている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回、自分が紹介したいのは『喧嘩をしても険悪にならない、ごく簡単なルール』です。
これは知人から教えてもらった方法なのですが、いくつかの利点があります。
・喧嘩の時にカッとなりにくく、取り返しのつかないような言葉を言ってしまうことがない。
・早い段階で怒りが収まるので、冷静な話し合いが出来る。
・何となく滑稽な感じになるので、悪感情が尾を引かない。
どうです? ちょっと良くありません?
夫婦間はもちろんのこと、親子間や恋人同士、友人ともこのルールを取り交わしておけば、人間関係が円滑にいくこと間違いなしです。
そのルールとは──。
『相手に文句を言ったり言い返したりする時は、必ず五・七・五調で言うこと』
たったこれだけです。
まず、口に出す前に文字数を意識しなければいけないので、少し冷静になれます。
言い返す方も五・七・五調に収めなければいけないので、売り言葉に買い言葉のようなキツい言葉が避けられます。
よく、アンガー・コントロールの方法として『6秒我慢する』というのを聞きますが、あれと少し似ているかも。
それに、お互いに五・七・五調で言い合うというのはけっこう間抜けな光景なので、ふと我に帰って『何やってるんだろ自分たち』と、喧嘩が馬鹿らしく思えるようにもなるそうです。
このルールを取り決めておけば、相手がついカッとなって何かまくしたててきても、こちらはひたすら「はい、五・七・五で」とだけ返しておけばいいのです。
そのうち、お互いに冷静になれますので。
『ウチはどうにも喧嘩が絶えなくて──』という方は、試しに一度やってみてはいかがですか。
職場では──ちょっと下から提案するのは難しいかも。
でも、上司が部下に対してこう提案するのは、案外ありかもしれません。