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銀の君主  作者: ひよこ豆大佐
第1章 勇王国編
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8話 初依頼

Twitterで言っていた時間とは違う時間なのですが、まぁいいでしょう。

「なんかゴブリン多くね?ウルフ出てこいよ」


 現在、俺は森の中を駆けている。見つけた魔物をすれ違いざまに斬っている。素材の回収をしなくていいのか、と思うかもしれないが【自動回収】というスキルがあるため倒した魔物はアイテムボックスに自動的に入るので問題ない。(補足だが、【自動回収】は"アイテムボックス"にのみ適用されるわけではない。入れる先を念じて設定しておけばアイテムバックなどにも適用させることができる。)【マップ】は通ったことのある道しか表示されない。なぜか以前(200年前)使ったときのマップが表示されないのだが、地形が変わっているせいかもしれない。【マップ】にも探知魔法にも表示されるのは"魔物"の位置であって、その魔物の名前が表示されるわけではないのでこうして森の中を駆け回らなければならない。不便な力だ。見つけた魔物を無視せずに斬っている理由は小銭稼ぎだ。ゴブリンと言えどもチリツモ精神だ。それにしても……。


「やっぱりゴブリン多いな。集落でもあるのか?もっと探知魔法を広げてみるか……」


 探知魔法の範囲を広げた結果、大量の魔物の反応があった。それも一定の範囲内に、だ。


「集落っぽいな……オーク討伐が終わったらついでに殲滅するか……」


 そんなことを考えながら駆けていると、お目当ての豚頭が登場なさった。俺の記憶してるオークと一回りデカいオーク、デカいオークの傍らに剣を持ったオークもいる。おそらく通常の奴とジェネラルとロードだろう……。オークはオークだ。通常の奴もいるから失敗扱いになることはないだろう。


「オークの肉って美味いんだよな。ギルドの酒場でなんか作ってもらうか」


 オークの素材は捨てるところが皮しかないらしい。雷魔剣で頭を消し飛ばすのは勿体ないよな……。


「『風魔剣 カミカゼ』」


 放たれた斬撃の暴風により、豚どもの首をぶっ飛ばした。ロード諸共。


「オーバーパワーだな。魔法剣は使う必要なかったな。さてと、ゴブリンか何かの集落に行くか」


 集落に向かってる途中でもゴブリンが湧いて出てくる。【解体】スキルが無ければギルドに相当迷惑をかけることになったな。これまでに150匹は斬った。そして、見えてきた。探知魔法を『マップ』に付与して表示させると……最低でも1000は超えている。目で見える範囲でもかなり気持ち悪い。


「範囲魔法で一掃するとしよう。『スターダスト……』ん?これは……」


 ゴブリンの数が多すぎてパッと見では気づけなかったが、集落の中心に人族の反応があった。10人とちょっと、だな。


「……範囲内全ての魔物を指定、《空間》と【マップ】を使用。魔物の頭上に"穴"を。創造魔法で槍を創造。槍を全てアイテムボックスに入れ、穴に連結。落ちろ!貫け!!」


 《憤怒》により増幅された【超加速】のスキルによりアイテムボックスと連結させた穴から落ちる槍の落下速度を速め、一撃で魔物の頭蓋を砕き、即死させた。


「ふぅ……全部死んだか。人には当たってない……な」


 人族は1箇所に集まっているため、その場所を歩く。そこでは、腹を膨らませた裸の女達がいた。苗床にされていたのだろう。また怒りを溢れそうになったが、今の状態の女達が俺の怒気を浴びれば死んでしまうかもしれない。怒りを押さえ込み、女達に話しかける。


「大丈夫ではないだろうが、もうゴブリン共はいない。生きているならこちらを見ろ。精神状態を治すことも記憶を消すことも今の俺にはできないが、その腹の中にいるゴブリンを腹の外に出し、お前達の身体を元に戻すことなら可能だ。それを望む奴は瞬きをしろ」


 声も出せずにこちらを見る女達が全員瞬きをするのを確認した。


「《空間》により腹の中の魔物を外へ転移。転移と同時に母体に【痛覚無効】を付与し、【超回復】を使用」


 身体が回復してる間に転移で外に出したゴブリンの子供を火魔法で灰すら残さず滅する。創造魔法で大きめのタオルを人数分創り、かけてやる。そうしてるうちに回復は終わっていた。涙を流す女達。俺がかけてやれる言葉はない。女ではないし、嫁も彼女もいなかったので気持ちがわかってやれない。ただ、そんな状態にしたゴブリン達への怒りは湧いてくる。


「落ち着いたら外に出てこい。どれだけ時間がかかってもいい。泣きたければ泣けばいい。俺がいる限り、この場に魔物は近づかせない」


 今日は創造魔法をよく使うな。無から有を生み出すのはかなり魔力を食う。やや疲れてきた。全体の1割にも満たない魔力だが。精神的に。だが、タオルしか身体を隠す物が無い 以上、転移で街に戻るわけにはいかない。馬車を2台創り、


「『召喚・ペガサス』」


 ペガサスを4体召喚し、馬車に繋げた。馬車に浮遊魔法を付与し、女達が出てくるまで待つ。


「あ、あの!」

「ん?」


 待つこと30分ほど。声がしたので振り返ると女達が出てきていた。


「俺から言える言葉はない。馬車に乗れ。街へ戻るぞ」


 女達は俺の言う通りに馬車に乗った。俺も片方の馬車の御者台に乗り、ペガサスに指示を出した。ペガサスがいて、浮遊魔法を付与した時点で察してると思うが、空を飛んでいく。5分ほどで街が見えてきた。


「今日は疲れたな」


 こうして初依頼を終えた。あとは報告だけだ。


 




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