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銀の君主  作者: ひよこ豆大佐
第1章 勇王国編
18/23

18話 勝利と夢

 眠過ぎる……。増幅した後に元の魔力量に戻すんじゃねぇよ!!『銀王気』使った反動と相まって疲労が……。


「メナス!無事だったか……。侵略者(アグレッサー)2体を1人で倒すとは……」

「いやぁ……正直、ドン引きだよね。すごいとは思うけど……」

「侵略者の出現はギルドマスターも感知してるとは思いますが、誰が倒したかは我々で報告しましょう。メナスさんのランクを大至急上げてもらわねば……こんな方が我々よりも下のランクでは、他の冒険者に我々の方がメナスさんより強い、などと思われてしまうかもしれません」

「「「それはマズイ!」」」

「ランクの話はどうでもいいので、もう帰りましょう……。眠いです」

「おっと、そうだよな。俺達もかなりキツイが、お前はもっとだよな」

「帰ろ帰ろ!森が酷い有様だけど、まぁ気にしなくていいよね!勝てたんだから、良しとしよう!」

「そうだな……事情は分かっているが、それでも加勢に来て欲しかったからな、ギルドマスターには。この森の責任はギルドマスターに押し付けよう」

「ギルドマスターは勇王様に責任転嫁しそうですよね……」

「帰ったら酒を飲むつもりだったが、早く寝ちまいてぇな」

「…………ねむ」


 俺もおっさん達も疲労が限界近い。騎士に文句を言いに行きたいところだが、休んでからでいいだろう。国を守るのは冒険者ではなく騎士の役目だろう。ロード級が1体や2体であれば冒険者が狩るべきだ。魔物を狩るのが冒険者の仕事だからな。でも、敵の規模を考えれば冒険者だけで足りるかどうか、すぐにわかるだろう。俺達が戦ってる時に騎士は誰一人として応援に来なかった。冒険者なら死んでもいいと思っているのだろうか。


「メナス殿!皆さんご無事ですか!?」

「無事に見えるか?」

「メナスさんだけは無事に見えますが、1番疲れてるのはメナスさんですから」

「し、失礼しました」

「僕達は疲れてるからさっさとギルドに戻って報告だけするよ。通らせてもらうからね」

「では、カードを」


 全員がカードを出し、水晶に翳す。その後は一言も喋らずにギルドに着いた。


「メナス様!ヴォルフさん!無慈悲な天使の皆さん!」

「生存報告に来ました。俺は眠いのでもう帰ります。それだけ言いに来ました」

「俺も疲れたから帰りてぇ」

「2人はお帰りになられても良いでしょう。報告は我々がします。カインはともかく、私とノエルはまだ余裕がありますから」

「まぁそうだね……」

「アリステラとノエルも相当だろう」

「私は攻撃が当たっていないので精神的疲労のみです。カインもノエルもキツかったら帰っていいですよ?」

「残るよ〜」

「3人で話した方が信憑性は増すだろう……」

「じゃあ、よろしくお願いします〜。起きたらまた来ます」


 宿に着き、借りてる部屋へ。着替えることなくベッドへ倒れ込み、そのまま眠った。


―――――――――――――――――――――――――

魔神侵攻の1か月前


「メナスは子供なんだから無理すんなよ〜」(冥王)

「子供じゃねぇよ、何歳だと思ってんだ」(聖王)

「精神年齢が低いという話だ。我からしたら皆子供だがな!」(竜王)

「はいはい、すごいすごい」(聖王)

「むぅ……」(竜王)

「年齢の話はともかく。メナスだけは唯一種族進化していないのですから、無理はしないように」(精霊王)

「種族進化してても人間に1番近いのはマクファーレンだろ?こいつに言えよ」(聖王)

「戦闘狂に何を言っても無駄だろう」(魔王)

「そうだな……メナスの能力は守護者達がいてこそ光るものだろう?」(神王)

「おう!そうだったな!守護者達がいるときにもう一度やろうではない!」(勇王)

「メナスの能力的に前線には出ないだろ、って話してんだよ」(冥王)

「だが、物理特化なのだからちょっとくらい……」(勇王)

「ガハハハハ!そんなに闘いたければ我が相手をしてやるぞ?マクファーレンよ」(竜王)

「本当か!?」(勇王)

「マクファーレンもクルトゥヴァールもやるなら竜星界で。精霊界では暴れないように」(精霊王)

「ついでにノアとクロノとムラクモも連れて行け」(魔王)

「なんで俺もなんだよ!!」(冥王)

「隠れているだけでお前も戦闘狂だからだろう」(神王)

「笑」(聖王)

「笑うな!」(冥王)

「そんなことは置いといて。メナスもたまには魔界に来い。精霊界と神界ばかりだろう?」(魔王)

「そうだ!俺も見せたい物があるんだよ!」(冥王)

「竜星界にも顔を出せ。美味い酒があるぞ?」(竜王)

「メナスは酒を飲めないだろ……」(神王)

「人間界には……ちょくちょく来てるな。だが、俺の国を見て回ることはないだろうから、今度来たら王都を案内してやるぞ!」(勇王)

「それはいいですね。王で集まったり、神界で剣の修行をしたりと俗世と離れてばかりですからね。社会勉強をさせましょう」(精霊王)

「今度な」(聖王)


「聖王国の者は身内だけで問題を解決しようとするからな、我等のことも頼って欲しい」(神王)

「そうだな、俺達は助け合うべきだろう。何かあったらすぐに呼べ」(魔王)

「俺達もピンチのときはメナスに助けてもらうけどな」(冥王)

「何かあったら呼ぶようにするよ」(聖王)

「ふふふ、約束ですよ?1人で解決しようとしないように」(精霊王)


「俺達は何年経とうともお前を忘れない。だから、お前も忘れるな。俺達はダチだからな?」(冥王)


次回をお楽しみに!

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