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銀の君主  作者: ひよこ豆大佐
第1章 勇王国編
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11話 精算とランクアップ

 朝起きたら、分かっていたがミミックハウスが包囲されていた。冒険者達はボロボロなので反撃されたのだろう。景色が悪いので俺も外に出ることにした。


「このミミックハウスは俺の召喚獣だ。攻撃しないでくれ」

「召喚獣?攻撃してきたぞ!」

「ミミックハウスには反撃しか命じていない。お前たちが攻撃されたってことは、先にしかけたのはお前たちの方だろ」

「森の中にミミックハウスがいたら攻撃するだろ!」

「逆ギレすんな。そんなにこいつが怖いなら送還してやるよ。ほら、これで怖くな〜い」


 ミミックハウスを送還し、俺が帰ろうとすると。


「待て!」

「なんだ?お前たちが攻撃していたミミックハウスは送還したぞ?」

「お前の召喚獣のせいで俺達の防具はボロボロだ。弁償を要求する」

「寝言は寝て言え」


 俺は《空間》を使い、街の門まで転移した。なんで俺が弁償しなきゃいけないんだよ。他人のテントに攻撃して反撃されただけじゃねぇか。


「メナス殿、ご無事なようで何よりです」

「門兵さんって俺が王都に来たときから同じ人だけど常勤ななんですか?」

「ええ、そうです」

「お疲れ様です」


 ギルドに行くか。依頼とオーガの素材とレッドボアの素材と道中のウルフは……まぁいいか。


「おはようございます。精算終わってますか?」

「おはようございます、メナス様。精算は終了しています」

「では、忘れないうちに依頼達成報告を。報酬は依頼の分と一緒にお願いします」

「かしこまりました。解体場へお願いします」

「判断に困る奴もいたのでセミラスさんもついてきてください」

「……?はい」


 解体場に行き、オーク8体、オークジェネラル2体、オークロード1体、オーガ1体、レッドボア15体を出した。神王国に向けて食料にする分のレッドボアはアイテムボックスに入れっぱなしだ。


「以上です。これだけなのですぐ精算できると思います……どうしました?」

「オークロードとオーガ……」

「おいおい、メナスが倒さなかったらオークの集落もできてたんじゃねぇか?」

「さぁな、オーク探してたら見つけたから狩った。精算にどれくらいかかる?」

「……ロードの件はギルドマスターへ報告しなければならないので、依頼報酬とゴブリンの報酬を先にお渡しします。その間にオーガとレッドボアの解体をお願いします」

「おう」

「ではメナス様、別室へ」


 部屋に案内されて待っているとセミラスさんがお盆に袋を載せて入ってきた。


「通常のゴブリンが1439体、アーチャーが16体、メイジが9体、ジェネラルが4体、ロードが1体。通常のゴブリンは1体分が銅貨1枚、アーチャーが2枚、メイジが4枚、ジェネラルが銀貨3枚、ロードが金貨5枚なのです。

合計、金貨21枚 銀貨2枚 銅貨7枚です。お確かめください」

「……大丈夫ですね」

「続いてオーク討伐の依頼ですが、オーク8体が各銀貨4枚ですので金貨3枚と銀貨2枚です。こちらもお確かめください」

「ちょうどですね」

「オークジェネラル、オークロード、オーガ、レッドボアの精算はもうしばらくお待ちください。それから、ギルドマスターがお呼びですのでギルドマスターの部屋へ」

「ん?分かりました」


 呼び出し食らうようなことをした覚えがない。強いて言うなら逆ギレバカどもの件か。


「失礼します。メナス様をお連れしました」

「入ってちょうだい」

「……呼び出される理由が思い浮かばないのですが」

「まぁまぁ、座ってちょうだい。悪いことじゃないから」

「セミラスも残って」

「はい」


「さて、話なんだけど。その前に自己紹介ね。私は勇王国 王都のギルドマスター、メスポリア。あなたがメナス君ね?」

「はい」

「そう身構えないでちょうだい。話はオークロードの件とランクアップの件。ゴブリンの集落の件は報告を聞いて被害者の話とも齟齬が無いようだったから大丈夫」

「あぁ、そっちか……」

「そっち?」

「いやなんでもない」

「……まぁいいわ。まずはオークロードの話からなんだけど、オークロードは森のどこら辺で見つけたの?」

「結構奥の方だったかも。【マップ】というスキルでしか見てない」

「奥の方ね。オーク討伐の依頼で探してたら見つけたって話だったけどロードたちを見つけるまで1体も見つからなかったの?」

「探し方が悪かったのかもしれないが、見つからなかった」

「ロードが立て続けに2体……1000を超える魔物……」

「んぁ?」

「いえ、なんでもないわ」

「ロードの話はそれだけ?」

「あぁ」

「そう……じゃあ次はランクアップの話ね」

「ランクEと言えど1000を超える魔物を一掃、C+のオークジェネラル討伐、B+のオークロード討伐、Bのオーガ討伐。メナス君、あなたをランクBに上げます」

「ランクって簡単に上がるのな」

「メナス様、それは絶対に他の冒険者の前では言わないようにお願いします」

「そうね、"普通は"こんなに早く上がらないわ」

「俺は普通だが」

「普通の冒険者は最強種と大罪種の異能を1つずつ持っていないし、ゴブリンの集落を1人で壊滅させないし、ロードやオーガに遭遇したら逃げるわよ」

「……俺の中に眠る戦闘狂が目覚めかけている……!!」

「……」

「すいません……」

「じゃあセミラス、手続きお願いね」

「かしこまりました」


 報酬を仕舞って受付に行く。


「ギルドカードを水晶にお願いします」

「手続きは完了しました。本日からメナス様はBランクです。今後も頑張ってください」


 ランク:B

 名前:メナス・ハルファール

 (他者には「メナス」とだけ表示されています)

 種族:野良神(魔法神、闘神)

 適正属性:火、水、風、地、光、闇、無

 異能:《聖王(封印)》《空間》《憤怒》


 

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