表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/54

大胆な子



☆★☆


「……んじゃ、行ってきまーす」

「ママ、行ってくるね!」


「……はーい、二人とも。気をつけていってらっしゃい。……母さんは、お腹も一杯になったから今から紅葉ちゃんが敷いてくれた布団で寝るぅ…」


「……」


玄関先。


わざわざ見送りに、目をゴシゴシとこすりながら後を付いてきた母さん。


ふらり、ふらふら。


不規則に身体を揺らして、今にもその場で崩れ落ちて爆睡しそうな雰囲気だ。


ついさっきまで小学生並みにキャッキャとはしゃぎすぎた反動が、モロに出てやがる……。


さっきの……あの…。


あー思い出したくもねぇ……。


そう思いつつ、俺は玄関ドアを開け、母さんに見送られながら紅葉と学校に向かった。







☆★☆


「お兄ね、皇さんって私と同い年の子にこの前告られて、そのまま付き合ってるんだよ、ママ」


あの後、何とか打開策を捻りだそうとしたのに、その前にもはや毎度(?)の事ながら、紅葉が母さんに告発した(チクった)


「えー―――うっそぉぉ!? ミッ君、彼女出来たんだ!! 誰々? どんな子なの? 可愛いの? 写真は? ねぇ、母さんに見せて見せて!」


「ねーよ。……つーか彼女じゃねーし。まだ付き合っても……」


「ママ、この子だよ。私、昨日お兄のスマホからとったから」


「は? 紅葉? おま……いつの間に……」


——制止する間もなく、紅葉のスマホは母さんの手に渡り、すぐに、昨日の皇が俺に送ってきたあの数々の写真が母さんの目に触れることになり――、


「キャー―!! 何この子? ……だ、だいたーん!! 黒ビキニ姿送ってくるなんてすごい子ね……!! でもめちゃくちゃ元気で明るそうな子じゃない!? やったね! ミックン。こんな色っぽい彼女出来て!」


「そうだよ? お兄? 大事にしないとね! 今日の放課後の初デート頑張ってね」


「……うっせぇ。俺、もう制服着替えたらさっさと学校に行くから」
















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ