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【完結】くじ引きで竜帝国の皇太子妃に選ばれてしまった  作者: 夕凪 瓊紗.com
竜帝陛下と盃編

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父さまと母さまと


ディルと共に、別室から戻ってきた父さまは、

何だか沈痛なお顔をされていました。


一体、どんなお話をされていたのでしょうか。


「ディル、お話はどうでした?」


「婚約の件、大丈夫ですよね!?」

「シャクヤ陛下の反応は!?どうでしたの!?」

「ちゃんと台本通りに言えました!?」

と、詰め寄る他の3人。

え・・・?婚約関係の話だったのですか?


「いや・・・先日の騒ぎの件と、メイファ妃の話、

キーシャとたまのことを話してきたんだが・・・?」

全く違う話してました――――っ!!!

私たち婚約者も、一応さらっと概要は聞きましたし、

ミフェイさまが抱えていた問題も含めて聞きましたけど!

あの流れでする話とちゃいますよっ!!


ほら・・・シアたちも絶句してるじゃないですかぁ―――っ!!!


父さまの・・・妹姫と、その忘れ形見のふたりのお話には、

とてもじゃないですが、耐えがたい真実が含まれているのです。


「あの・・・父さま・・・」


「すまない・・・メイリィ・・・少し・・・衝撃すぎた」

やっぱり・・・父さまは、目も合わせず、

目頭を手で押さえております。


母さまがすかさず駆け寄り、父さまを支えて・・・


支えて・・・


あの・・・母さま・・・?

何故か父さまの前に屈強な騎士のように仁王立ちしておりますが・・・

※母さまは剣姫けんきと呼ばれるほどの実力者です。


「ちょっと・・・正座してくださる・・・?」


「え・・・リィリエ・・・?」

父さまは、きょとんとした表情で母さまを見上げておりました。


「あの・・・母さま!さっきの話は、この流れでする話では・・・!」

ないので後でいいです~~~っ!!!

と言いたかったのですが、逞しい母さまを私が止められるはずもなく、

2倍精神的に傷ついた父さまは、魂が抜けたように項垂れておりました。


「そう言えば、さっき、メイファ妃の話をしていらっしゃったけど・・・」

ディルは、父さまから母さまにも話す許可をとったらしく、

項垂れる父さまを気にせず、母さまにもお話されました。


「そう・・・そんなことが・・・」


「あの、ですから母さま・・・」

父さまを慰めてあげてほしいです・・・


「でも、さっきの件は別ですわよ、シャクヤ」


「・・・ぐはっ!!」

母さま容赦ねぇ―――っ!!!


「その・・・そんな・・・体臭を擦り付けたりは・・・していない・・・!!」


「でも、当分はあなたの仕送り品は止めようかしら」


「いや・・・その、大丈夫です、母さま。

変なことをしないのなら、送ってくださいませ」

竜帝陛下が暴走された際に、大いに役立ちますから!(キラッ!)


「メイリィは優しい子ね。しっかり監督しながら送るから、安心してね」

と、母さま。


「はい、母さま」


「それはそうと・・・」

母さまは表情を切り替えます。真剣な顔つき・・・

先ほどのメイファ妃のお話の件でしょうか。


「私の甥っ子たちに、早く会いたいわっ♡」

さすがはポジティブな母さまですね。


「あの、母さま、私の、叔母さまのことは・・・」


「メイリィも全て知ってしまったのね・・・

取り返しのつかないことになってしまったけど・・・

それでも、甥っ子たちが生きていてくれて、嬉しいわ」

そう言って、母さまは私を抱きしめてくれました。


父さまも復活したようです。

でも、私はディルと母さまに抱きしめられ、

抱き着く余地はありませんでした。


そして、ルゼくんがふたりを迎えに行っている間、

父さまの反応を見ながら楽しむ母さま。

でも、父さまも母さまも、どこか寂しそうに見えます。

外面上は、しっかりと取り繕うさまは、

やはり、場数を積んできた国王夫妻ならではなのかもしれませんね。

私も、見習わねば。


「メイリィ」


「・・・ディル?」

私は、背中に抱き着くディルを見上げます。


「メイリィには、俺がついている。大丈夫だ」


「・・・はい、ディル」


「やっだぁっ♡ラブラブじゃないっ!!」

母さまったら・・・

何故かそれで父さまがダメージを受けておりましたが。


「そうです、お義母さま!メイリィのために、

ディランさまのことは、私たちがしっかりサポートします!」

と、シア。


「メイリィを泣かせることのないよう、

しっかりと調きょ・・・鍛錬に勤しみますわ!」

アナ・・・?何かさっき、“調教”と言う言葉が聞こえた気が・・・


「ディランさまが婚前に暴走した時は、

メイリィの貞操はしっかり私たちが守りますから」

と、ミフェイさま。


あの・・・えと・・・みんな何の話を・・・?


「あら!仲良しねぇ!メイリィのこと、頼んだわっ!」

母さまは母さまでノリノリですし・・・


「メイリィは、俺が、一生幸せにします」

ぐはっ


ちょ・・・ディルったら・・・そんな恥ずかしい言葉を・・・っ!

こんな時に・・・ふたりで抱きしめながら言わなくても・・・


「えぇ、娘をお願いします。シャクヤはぶつぶつ文句は言っていますけれど・・・

ふふ・・・っ、メイリィが幸せそうにしているのは、十分わかっていますから」

そう、母さまが微笑まれます。


シア、アナ、ミフェイさまも拍手を送ってくれて・・・

何だか照れくさい・・・ですね・・・えへへ・・・。




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