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【完結】くじ引きで竜帝国の皇太子妃に選ばれてしまった  作者: 夕凪 瓊紗.com
第6章 忘れられた皇子編

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暗闇と白い竜


―――???


「んもぉっふぃぃぃ―――っ♡♡♡」


そこには、おっきなおっきな白いもふちゃんが・・・


・・・いたとです。


―――???


・・・はっ!!

ここは・・・真っ暗・・・?


はて・・・私は昨夜もディルと一緒に、

ぐっすり寝ていたはずなのですが。


昨夜はディルがいつも以上にデレデレで。

けれどさすがに突き放す気にはなれず、

流に身を任せて、ディルの腕の中でぐっすりと・・・

何だか最近は、それが普通になってしまって・・・

以前よりもどぎまぎして寝られない・・・

ということもなく・・・

むしろ何だか安心感があるような気がしていました。


けれど、ここは・・・?

夢・・・でしょうか・・・?


むにぃ・・・っ


ほっぺじゃなくて、二の腕のお肉を引っ張ってみました。

ピリッとする痛みもありますし・・・

何よりいつも気にしている二の腕のお肉感がそのままです。

夢ならば、私もユーリィ姉さまのような

二の腕すっきり美人になっているはずなので、

これは夢じゃなく、現実かもしれません。

(※あくまでも私の願望です。

夢の中くらいは、二の腕すっきり美人になりたいという、

がめつい乙女の願望なのです。

夢ならば、それくらいは叶えてほしいものです)


ともかく、進まなくては・・・ですよね。


すたすたと歩いていくと、

何か予感のようなものがしました。


真っ暗なのに、あちらに何かがある気がするのです。


暫く歩いていくと、誰か・・・ひと・・・?

が、倒れているのを見つけました。


銀色の、竜角がちらっと光りました。

闇の中なのに、不思議です。


近づくにつれて、確信が大きくなりました。


あの、深い藍色の髪・・・そして、近衛騎士の隊服・・・!


「ルゼくん!」


私は、一目散に近づきました。


ルゼくんは気を失っているようです。

ルゼくんの美しい顔にはいくつもの傷があり、

所々血がにじんでいます。

そして、近衛騎士の隊服にも、ほつれや汚れが目立ちます。


一体、どうしてルゼくんが、こんなことに・・・


「あぁ・・・姉・・・上・・・?」

ルゼくんが、うっすらと目を開けました。


「そうですよ。メイリィ姉上です!大丈夫ですか?

一体、誰にこんなことを・・・」


「あ・・・にげ・・・うぅ・・・っ」


「無理しないでください。すぐに、ヒーリング魔法使いに・・・」


その瞬間、何かがはじけたように、

暗闇がひらけました・・・


・・・と、言っても、そこは灰色に包まれた、

閑散とした部屋でした・・・


はて・・・ここは一体・・・何なのでしょう・・・?


「どうして・・・」

少年のような声がしました。


「何故・・・そんな邪竜じゃりゅうに・・・っ!」

怒りを含んだ声・・・

はて、邪竜とは、一体何のことなのでしょう?


「あぁ・・・メイリィ・・・やっと君をこの手にできたのに・・・

何故・・・そんな邪竜のもとに行こうとするの・・・?」

私の前には、竜族の少年がいました。

ルゼくんより、背は高いようですが、

ディルほど長身ではありません。

10代後半かと思われるその少年は、

私のように白い髪に、薄い紫色の瞳、

そして金色の竜角と白いしっぽを持っている竜族のようです。


「忘れたの・・・?それとも、その邪竜とバケモノのせいで、

忘れさせられてしまったの・・・?昔、伯父上と一緒に、

ぼくに会いに来てくれたよね・・・?

その時、ぼくのつがいになると、誓ってくれたのに・・・」

邪竜・・・?バケモノ・・・?一体何のことでしょう・・・?

それに・・・彼の・・・伯父・・・?

つがいとは・・・一体何のことを仰っているのでしょうか・・・?

私には、皆目見当もつきませんでした・・・



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