エタり作家(病状:妄想義務違反)の病状(症状)と改善?策 ~皆さんはエタった時、どう抜け出していますか?~
※▽エタり作家=作者自身
※筆者自身が架空のカウンセリングを受けている体裁で進みます。
※『妄想義務違反(病名・症状)』は作者の考えたフィクションです。
▼作家医者のサカイ氏
また来たんですか? あなたは。
▽エタり作家
……はい。またしてもエタってしまいました……。
▼サカイ氏
エタるのも人それぞれとも思いますが、まずはその、素性を知ることが必要でしょう。つまるところ、あなたは自身が『物語を書く』ことについてどう考えていますか?
▽エタり作家
『義務』だと考えています。
▼サカイ氏
ほぅ? 義務とは?
▽エタり作家
『物語の登場人物を幸せにする義務』です。この幸せにするというのはハッピーであれバッドであれ、登場人物達に『結末を見せる』ということ、完結に向けて最後まで走りきるということです。たとえ、誰にも見向きされなくなっても。
▼サカイ氏
誰も見なくなった物語に『書く意味』などあるのでしょうか?
▽エタり作家
あります! 仕事中、風呂の最中、寝る前まで、物語のキャラクターたちに想いを馳せます。すると時折、キャラクター達が掛け合いするんです書くべき○○話のだいぶ先の話とかで現状をすぐに動かすピースでは無いですが、妄想を重ねるごとに彼ら彼女らが愛おしくなっていきます。とても途中で放り投げる気にはなれません。
▼サカイ氏
エタっているあなたが言っても説得力皆無ですが。
▽エタり作家
構いません。人にどう思われようと、私はあきらめていません。止まるつもりは無いんですよ。書くという意志ほど強くはなくとも『物語を書く意識』はあります。アマ作家の親友からは『物語を公開した以上、そういう義務的なものは読んでくれる読者にこそ抱いた方がいい』という耳の痛いことを言われましたが、私はこの考えを変えるつもりはありません。私の義務感は全て物語の中の登場人物へと帰属します!
▼サカイ氏
そうですか……この症状は典型的な『妄想義務違反』ですね。作家志望者によくある鬱病的症状ですね。執筆中の物語に責任を持ちすぎてそれを妨げる自身の行為を責め苛む……。
ちなみに、ここでいう『作家』とは自分の中に生まれた妄想の産物たる『物語』を書こうと意識づけた人の総称とします。そこにプロアマ、給金の発生有無は関係ありません。
言ってしまえば、『誰にも見向きもされずとも物語を書く意識(意志ほど強くあればそもそも《エタる》ことはありませんしね)さえ残っていれば』、その人は『作家』と言えます。
▽エタり作家
やけに持ち上げてくれますね。これも治療の一環ですか?
▼サカイ氏
まずは相手を認めるところから治療は始まりますので。
さて、ではとりあえず、あなたの意識の調査は出来ました。それではこれからあなたのエタっているというか、物語を書いている最中の症状について聞いていきましょう。主にダウナーな症状について。
▽エタり作家
物語を書いているときの症状ですか……とりあえずマンガゲームアニメ等の『創作物』に触れなくなります。パクリどうこう以前にどうしても何かしらの影響を執筆時に受けてしまうので、こと、物語の内容に沿ってた場合は致命的です。なら、『見ない・聞かない』ほうがいい。
加えて言えば『時間を持ってかれてる』感覚について『感情が敏感』になり、とても苦しいです。
▼サカイ氏
具体的には?
▽エタり作家
アニメで30分、ドラマで1時間、映画版なら2時間。仕事でも同様です。特にメモを取れない(手を動かせない=文字が書けない)時は気が狂いそうになります。妄想はどんどん溢れてくるのに、書き記せないもどかしさは耐えがたいモノです。しかも、それが時間が経つほど劣化というか減衰して、ついには『書けなく』なります。寝る前の時間は正直、憂鬱です。
『ああ、書かなきゃ、でも明日仕事だし寝ないと(体力勝負の職場なので)、ああ、でも書かないと、書き記しておかないと、忘れてしまう、でも書かないと、しかし言葉が出てこない(もうこの時点で妄想は減衰していて言葉として記すにはかなりの感情的エネルギーを要する)。ああダメだ、だめだ、寝れない、寝てはいけない、でも書けない、くそう寝れない』
そして無意味に時間が過ぎ、気づけば寝ている。
▼サカイ氏
あえて辛辣な言葉をかけますが……ダメな作家の典型ですね。具体的にはあなたの文章力の欠如(修行不足)と言うところでしょうか?
▽エタり作家
結構です。どうと言ってくれても構いません。事実なんですから。だが、しかし、こういう弱いところにまみれた人間もいるということもあなたには知っておいてほしかった。
最近はもう、仕事の休憩の時にすぐにトイレに駆け込んで、ノートにそれまでの妄想(もうこの時点で台詞として言葉にできるギリギリの量の妄想しかしない様調整しているし、台詞を反芻して、小声でブツブツ言っている)を書き連ねている。
妄想しても書けないくらいならいっそ……ということで、ノートやパソコンがすぐ触れない環境下では『妄想のセーブ(制限)』をするようになりました。具体的には食べたいラーメン店のラーメンや、大好きなガンプラについて夢想しながら、物語のキャラクターの声=セリフが聞こえないようにコントロールしています。それもあまり効果がありませんが……聞こえるときにはキャラの声は聞こえてしまうので。
▼サカイ氏
こうやって聞いているとあなたの大好きなガンプラも作れてないのでは?
▽エタり作家
エタっているくせに時間を使うことに罪を感じてしまうのです。単純に楽しめないんですよ。『こんなことしているヒマがあったら……』的な罪悪感があるので。
積みプラ、積みラノベ、積みゲームばかりですよ。それに関して全然消化出来てないことを後輩に言ったら『先輩の人生も詰んでますね』と言われて、怒りより前にあまりにも言い得て妙で、清々しくなって思わず大声で笑ってしまいましたよ。
▼サカイ氏
常にその心持ちなら息抜きをするヒマもありませんね。
▽エタり作家
そうでもありません。もっぱら息抜きは、あまり脳に負担をかけずにニヤリと楽しめるコンテンツに依存しています。○んがタイム系(○文社さん)のゆるふわ4コマ漫画、主にそれらが原作のゆるふわアニメ(動○工房さんには頭があがらん)とかです。また、心血注いで創作している作者さんには本当に申し訳ないのですが、小説も異世界スローライフ系は肩肘はらず、脳に負担をかけず、つまりはあるていど『思考放棄』状態でもなんとか楽しめる為、重宝してます。
あまりにも感情が抑制されて爆発しそうなときは、だれもいない部屋で低い声で唸りながら空パンチ空キックを繰り返したり、簡単にクリアできる討伐系や対戦系のゲームをオフラインのソロプレイで何戦かしたりして、心の均衡を保っています。
▼サカイ氏
現状の病状というか症状に関しては大体理解しました。では対処法としてはどうすればいいと考えておりますか? これは『妄想義務違反』の症状者全てに毎回言っています。こういったことは自身の言葉で話してもらうのが効果的なので。まぁ、他人である私に話すことで自身の心に誓いとして刻むという意味も持っています。
▽エタリ作家
私自身【書こうと思えば書けるという《根性論》的な見地】には賛同しかねます。だって、ほら、ふとしたことで『書けなく』なってしまうんですよ。
外的要因としては葬儀中や、職場環境の変化、それに伴う時間の減衰というよりは気持ちの落ち込みの方が主な理由でしょうけど……英気潤沢な状態、もしくは『天から話が降ってきた』ともいえるトランス状態(麻薬関係無し)でないと切り抜けるのは難しいし、こちらの方は状況が落ち着くか自らどうにかする(退職など)とかしないともうどうしようもないので、まずは考えません。
どちらかというと
内的要因ですね。その章の○○話を前に調査に力を入れ過ぎて……先の展開も含めて設定的に書きすぎて、今どの言葉を省いてどの言葉を残すか迷って……つまるところ『気負い過ぎ』たことがマズかったと思います。
アマ作家の親友はさる漫画家さんの創作コメントから『毎回の話に100%を求めるな!そうんなことをしていたら話は永遠に完成などしない。作者自身が完璧だと納得できる話など作れるわけが無いのだ。ゆえに《どだい8割》できたら迷わず投稿しろ。停滞こそが悪だ』と言ってくれました。
たしかにそうだとは思っています。エタり期間……つまりは停滞が延びるほどに、ますます書けなくなってくる自分がいるんです。『停滞したからには読者をアッと言わせるだけの密度や量で挑まなければ』と、どんどん『気負い』が増していきました。
もう、無様でも何でも、『書いて投稿した』ことに価値があるんですよ。そう思うことにしました。そして、投稿を重ねる中で、キャラクターの心情や歴史に祖語が出てきてしまったら、その時は潔く『読者にことわった上で修正する』ことをすれば良いだけなんです。
▼サカイ氏
それにしては筆が進んでいませんね。
▽エタり作家
たはは……、でもやっぱり物語の最初というか重要キャラの初登場シーンは物語の土台となりますから、どうしても力んじゃうんですよね。ここで公開していい情報と公開できない情報が入り乱れて、なかなか線引きをするのが難しいんです。
でも迷ったときは執筆しながら、キャラと共に現在進行形で考えて、やっていくしか無いと割り切った方がいいかもしれません。私自身《物語は感情で書いて》います。設定やプロットなどでごちゃごちゃ考えすぎて前に進まない(投稿部分が書けない)くらいなら。進みたいです!それは、もう、本当に。
▼サカイ氏
感情で書いているのならなおさら書きながら考えた方が良いんですよ。
▽エタり作家
私の場合は、書きながら、キャラの想い(作者自身の心の一部)に沿ってやっていくしか無いんでしょう。あとはとにかく進む(エタろうがどうなろうが自分が死なない限り止まらない意識で)しかない。それしかない。
時間だけ無限にあっても書けません。どれだけテンションにノッた(キャラクターの心情とシンクロできる)時間をキープできるか?そしてその中でどれだけ物語を進められるかが自分自身の物語造りのキモです。そこに賭けるしか無い。
▼サカイ氏
あなたのささやかなる覚悟は理解しました。が、『エタり』は魔物です。ふとした拍子に去来し、思考をさらってしまう。ゆめゆめ気を付けて下さい。
▽エタり作家
そりゃあ、対策とれればいいですけど、そんなものはありません!
出来ることは、エタった時、いかに這い上がるか、そしてその時の想いや過程をきちんと記録して(今回の様に)おくこと。
あとはとにかく、意志ほど強くはなくとも、『どれだけかかろうとも物語を完結させるという意識』だけは手放さないこと。つまりはあきらめないこと。
▼サカイ氏
這い上がるまではできるだけ『迅速に』も忘れずに。
▽エタり作家
……分かっていますよ。『エタりは時間に比例する』のはもう、身を持って知っていますから。
ふりかえって
なんやら言い訳がましくなってしまったが、そこは仕方が無い。今回の記述の目的は自身の心の持ちようの『現状の記録』であるから、どんなに無様でも滑稽でもムカつかれようとも記録しておくことに8割方意義がある。
残りの2割は、こういった現状を見せることで、これを見た人(プロアマ問わず『作家』という『生き方』をしている人)はどういう反応をするだろうか、みんなはエタった(スランプになった)時、どういう想いでいるのか、どうもがいて抜け出そうとしているのか、万が一可能なら知りたいという出来心で占められています。
長駄文失礼しましたm(_ _)m




