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7年目の約束-連載版-  作者: ひろきち
第1章 7年目春~夏
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二人旅行③

風呂を出た俺達は、体を拭くと興奮冷めやらぬうちにベッドへ。

若さゆえの・・・・・ということでゴム製品は結構な数を使ってしまいました。

前の教訓も活かせず頑張り過ぎかもな俺達。


そして今、楓は俺の腕枕で気持ちよさそうに眠っている。

可愛いな楓。

ほっぺを指でつついてみるとフニフニした手触りが気持ちいい。


「う~ん ケンちゃ~ん 好き~」


寝言か・・・・でもこれ素で言われるより照れるぞ


「俺も好きだよ 愛してる楓」


とキスをした。


「ん??ケンちゃん?」

「あ、おはよう楓」

「お おはよう」

「どうかしたか?」(なんか顔赤いぞ)

「昨日の事思い出して・・・」(激しかったなぁと)

「あぁそういうことね」(言われると俺も照れる)


「も もうすぐ朝食だから着替えようぜ」

「うん。何だかお腹空いたよ」


昨日は沢山食べたけど運動もしたからね。


朝食は和洋食のバイキング形式。

こういうのってつい目移りして食べ過ぎちゃうんだよな。


昨日の反省も踏まえて腹八分目程度で朝食を食べ、少し食休みをした後は、レストラン脇にある大浴場にも入浴。

大浴場の解放感と温泉やサウナを堪能した後、俺達はホテルを後にした。

そして、チェックアウトの支払いの時、再び支配人の真壁さんが挨拶に来てくれた。


「ゆっくりしてもらえたかな?」

「はい。素敵な料理に景色、温泉。楽しませていただきました」

「それは良かった。後、雄一君からプライベートビーチの件も相談を受けていたのだけど、予約入れておくから行きたい日取りが来ましたらこの番号かメールまで連絡をおくれ」


と真壁さんは名刺を俺に差し出した。


「え、あのプライベートビーチも真壁さんの管理なんですか?」

「あぁそうだよ。うちのリゾートビーチだ。だからね。実は小さい頃君には会ったことがあるんだ」

「そうだったんですか。すみません。覚えてなくて・・・」

「はは 仕方ないさ、多分まだ君は幼稚園とかそれくらいだからね」


そんな昔だったのか・・・


「ありがとうございます。それでは日程が決まったら連絡させていただきます」

「待ってるよ。じゃあ今日のところは、当ホテルをご利用いただきありがとうございました」

「「ありがとうございました」」


真壁さんの言葉にあわせ、後ろに控えていたホテルの方々からも声が聞こえた。

何だかいい体験をさせてもらった気がする(自腹じゃ中々泊まれないよな・・)


行きとは違う富戸駅行きの送迎バスに乗り駅前へ。

そして、海岸沿いの遊歩道を歩くピクニカルコースを散策した。

目指すは観光案内に書いてあった門脇つり橋だ!


「何だか潮風が気持ちいいね」

「そうだな。風が気持ちいい」


"夏の日差し"というにはまだ少し弱いけど、太陽の暑い日差しの中、各種歴史の痕跡や草花、そしての大海原の絶景を眺めながらの散策は本当に気持ちいい。

それに、ただ歩いているだけなのに恋人と一緒に過ごす時間は不思議と楽しい。


そして、来ました門脇つり橋。


「ケ ケンちゃん・・・思ったより高さがあるんだね」

「そ そうだな中々スリルがあるな」


揺れはそれ程でもないけど高さのある断崖絶壁にかかる細いつり橋は中々のスリルがある。観光スポットだけに人も多かったけど


「ちょ ケンちゃんあんまり早くいかないで・・・少し怖い・・」

「あ、ごめん」


高所恐怖症というわけではないと思ってたけど・・・俺も結構怖かった。

つり橋を渡り切った後、門脇埼灯台に上り景色を堪能した後は、散策コースを外れ城ケ崎海岸駅へ。

そして、途中海鮮丼の美味しそうなお店があったので少し遅い昼食をとった。


「やっぱり、海の近くに来たら海鮮丼だよね!」

「あぁ美味しいよな」


それにしても、楓は朝ごはんも結構食べてたのにまだあんなに食べるのか?

ちょっと楓の食欲に驚きながらも食後はのんびり歩き城ヶ崎海岸駅へ。


「あ、足湯があるよ」

「まだ電車まで時間あるし入るか」


ズボンをめくり、タオルを用意して足湯に入る。


「あったか~い」

「気持ちいいな」


こういう施設使うと温泉地に来たって感じするよなぁ~

と思いながら、電車が来るまでしばしマッタリとした時間を過ごした。

外気が冷えた冬場だったらもっと気持ちいいんだろな。


「そろそろ電車が来るから出ようか」

「うん♪」


ホームに戻るとちょうど熱海行の富士急行の特別車両リゾート21が入線してくるところだった。

「わぁ面白い電車だね」

「あぁネットで見て良さそうだなとおもってチケット取ったんだ

 海側と山側で座席配置も違うらしいよ」


海側の座席を取っていたので、帰りは海を眺めながらの電車の旅となった。

楓が俺の肩に寄りかかってきた。


「また来たいね」

「あぁ」

こうして、俺と楓の1泊2日の温泉旅行は終わった。


-------------------------

「ただいまぁ~」

「こんばんわ~」

「あ、お姉ちゃんおかえりなさ~い」

「あら健吾君もお疲れ様」


お土産買ってきたので、俺も帰宅前に楓の家に一旦顔を出した。


「お土産を買ってきましたのでよろしければと思いまして」

「あらあらご丁寧に。旅行は楽しかった?」

「はい。天気も良かったですし観光も温泉も楽しめました」


特に温泉はいろんな意味で思い出深いです。


「そう。楓も楽しめたみたいね」

「うん。楽しかったよ♪」

「そうよね ~ 田辺 楓さん♪」

「な なんでお母さんがそれを!」

「だって私とお父さん、健吾君のご両親とライングループ組んでるから色々と情報は共有してるのよ~

 今回は随分素敵なホテルも取ってもらったし新婚旅行みたいよね」

「いいなぁ~若奥様だね。お姉ちゃん♪」

「し 新婚旅行・・・・若奥様・・・・」


おばさん、紅葉。

からかうのそれくらいにしてあげないと楓が茹っちゃいますよ。


さて、明日からまた学校だ。部活も再開する。

頑張らないと!

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続編もよろしく! 恋人たちの四重奏
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