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7年目の約束-連載版-  作者: ひろきち
第1章 7年目春~夏
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修羅場?

いつもと同じ昼休み。

楓と机を並べお弁当を食べ始める。

おかずは昨晩作った肉じゃがの残りと鶏ささみのフライにサラダなど。

今日の弁当は俺が作ってきたものだけど、ここ最近は楓も弁当を作ってくれるようになった。最初こそ茶系が多い弁当だったけど最近は煮物や野菜なども添えられ健康を考えた美味しいお弁当を作るようになっている。

誰のとは言わないけど良い嫁さんになるぞw

と、雑談をしながら食事をしていると。


「田辺君、私達もお昼お邪魔してもいいかしら?」

「ん?」


と渋川さんと大崎さんが俺達に近づいてきた。

何となく楓に目を無けると


「わ 私は別に構わないけど・・・」


とちょっと拗ねながらもOKだ。

無下に断るのも気が引けたので、


「まぁ構わないけど・・・」

「じゃぁお邪魔しますね!」


と近くの机を寄せてきて俺の隣に座った。

ちょっと近いんですが・・・

俺を挟んで楓と渋川さんが座り渋川さんの前に大崎さんが座る形だ。


「渋川さん。ちょっと近いんじゃないですか?」

「あら、小早川さん。あんまり田辺君を束縛すると嫌われちゃいますよw」

「ぐっ・・・そうよね。でも私は"彼女"ですし」

「・・・・・」

「・・・・・」

楓も渋川さんも顔が怖いんですが。。。

クラスの視線も二人に注がれるが、何となく俺達から距離を取り始めてる気がする。まぁこの空気間に入りたくないよな・・・

をぃ結城、あんまり憐れむような眼で見ないでくれ・・・何だか悲しくなる。


そして我関せずと菓子パンを食べ始める大崎さん。

あんたは、何ポジションなんだよ!というか渋川さんを止めてくれ。

二人の睨み合いの間で、いたたまれなくなってきたので、


「ままぁ二人とも折角一緒に食べるんだし仲良くな!」


ととりあえず宥めてみた。俺の言うこと聞いてくれるかな。


「そ そうですね。田辺君の"友達"なのですから、その彼女さんとも"友達"にならないとですね。ということで、よろしくお願いしますね"彼女"の小早川さん」

「・・・そうだねケンちゃんの"お友達"の渋川さん!」


言うことを聞いてくれたようで、何となく相手を煽ってる様に聞こえるのは俺だけだろうか、、、全然仲良くしようとしてるって見えないんだけど・・・・


「あ、そういえば田辺君ってお弁当はお母様が作られてるんですか?」

「ん?うちの親は仕事で海外だから自分で作ってるよ」

「まぁ、お料理もされるんですね。今日のお弁当も美味しそうですし。あの、よろしければ私も料理得意なので、お弁当作らせていただけないでしょうか?」

「何だか悪いし大丈夫だよ」

「いえ、自分のお弁当作りますし全然平気です!」


なんというか渋川さんって結構攻めてくるな・・・・

おい!楓ももを抓るな地味に痛い!!


「いや、本当大丈夫だよ。俺、料理するの好きだから弁当作りとか結構好きなんだよね。それに"彼女"の楓も時々作ってくれるし」

「そ そうですか・・・残念ですが、料理好きということなら仕方ないですね」


何とか納得してくれたか・・・

ふと楓を見ると"彼女"と宣言したのが良かったのか、少し機嫌が戻っていた。

『早く昼休み終わらないかなぁ~』

って大崎さん何個パン食べてるんだよ。


--------------------

放課後


「よぅ昼休み中々面白いことになってたみたいだな」


とニヤニヤしながら裕也。


「ったく他人事だと思って。。。お前ら何処に行ってたんだよ」

「俺は美玖と中庭で弁当食べてた。健吾も教室に居たから渋川に捕まったんだろ?昼休みに入ったらとっとと小早川と外に出ちゃえばいいんじゃないか?」


何だか珍しく良いこと言うな。


「確かにそうだな。どこか目立たないところで二人で食べるか、裕也や福島たちと食べるのでもイイかもな」

「まぁそうだな。声掛けてくれれば昼飯位構わないぞ」


持つべきものは何とやらだな。


「それにしても小早川に挑むとは渋川も中々だな。俺が渋川の立場だったら、お前らのバカップルぶりみて諦めるけどな」

「まぁな。最初は結城もそれを気にして間に入ってくれたんだけど"友達"になりたいだけって言われちまったからな」

「でもまぁ 今日の昼の感じだと”友達"以上にはなりたいんだろうな」

「だな。ただ、俺には楓が居るし浮気するつもりはないけどな」


まぁ俺にしてみれば当たり前の話だけどな。


「そういうことみたいだから、安心して大丈夫なんじゃないか?」

「ん?」


と後ろを見ると楓が浜野さんと村田さんと一緒に近くまで来ていた。


「あ、か 楓?」

「し 信じては居るんだけど、渋川さんって凄く可愛いし女の子らしいし、それにケンちゃん優しいから・・・」


俯いて声を震わせている。。。心配させちゃったかな。


「渋川さんはあくまでも友達の1人としか見てない。俺が好きなのは楓だけだから安心してくれ」

「う うん」


少し笑顔は戻ったけど不安なのかな。。。

かといって、近づいてくる女子全てを拒絶するのも気が引けるしなぁ

どうしたもんか・・・


今度小宮先輩と恩田先輩にでも相談してみるかな。

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続編もよろしく! 恋人たちの四重奏
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