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7年目の約束-連載版-  作者: ひろきち
アフターストーリー
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アフターストーリー20 大学受験

更新が遅れてすみません。

「楓。どうだった?」

「う〜ん。英語の最後の問題がちょっと難しかったかな。ケンちゃんは?」

「俺は数学でちょっと気になるところがあったけど・・・」


今日は川野辺大学の入学試験の日。

試験はさっき終わって俺と楓は教室を出てバス停に向かって歩いているところだ。試験会場の川野辺大学は川野辺駅からの送迎バスがあるんだよね。


この1年、部活で忙しい時期もあったけどとりあえずやれるだけの事はやった。

俺も楓も空欄だけは作らない様に回答は埋めたし、楓と話した限り多分合格圏内の点数は取れるとは思う・・・いや思いたい。


模擬試験では結構問題の正解率は高かったんだけどやっぱり試験本番となると緊張するし思った様には問題も解けないもんだ・・・まぁ今更どうにもならないけどね。


「ねぇケンちゃん。この後って少し時間ある?」

「あぁ大丈夫だけど」

「キャンパス内にカフェがあるらしいんだけど行ってみない?」

「カフェ?」

「うん。敷地内に去年新しく出来たらしいんだけど恩田先輩が凄く勧めてくれてたんだよね。試験の結果確認とかももう少ししたいし」


川野辺大学にはオープンキャンバスや小宮先輩たちの誘いでバスケ部の見学で何度か来たことはあった。

その時に学食は案内してもらったけど(中々美味しい)カフェがあるのは知らなかったな。


「そうだな。特にこの後予定があるわけでもないし行ってみるか」

「うん!」


校門近くにあるバス停に向かっていた俺達は、カフェに行くため案内板を見に行った。

郊外の大学らしく、ここ川野辺大学のキャンパスもやたらと広くて案内板を見ないと行きたい場所もなかなかわからないんだよな。

そんなことを思い案内板を楓と2人で眺めていると


「田辺!小早川さん!」

「おっ藤原。それに森田さんと夏川さんも」


そうだよな。この3人も川野辺大受けたんだもんな。

森下学園に通うバイト仲間の3人。

もしかしたらこの3人とも4月からは同級生なのか。


「どうだった?」

「う~ん。まぁまぁかな。そっちは?」

「ぼちぼちかな」


"まぁまぁ”か。と言っても藤原も森下じゃ成績上位らしいしな。

それに一番不安がってた森田さんも何だか満足気な顔してるしいい感じに出来たのかな?出来ればみんなで合格できるといいんだけど。


「それよりどうしたんだ案内板なんか見て?帰るんじゃないのか?」

「そのつもりだったんだけど、この先にカフェがあるらしくてな楓と試験の結果確認とあわせて行って見ようかって」

「結果確認か。なぁ俺達も一緒に行っていいか?

 俺達もこの後する予定だったんだよ」


楓の方を見ると笑顔で頷いてくれた。

一緒に行っても大丈夫みたいだな。


「構わないよ。一緒に行こうぜ」

「サンキュ♪」


ということで藤原達と一緒にカフェへと向かった。

 


---------------------

「へぇ〜何だか素敵だね」

「そうだな。中庭を見渡せるんだな」


恩田先輩オススメというカフェは部活やサークルの部室が入る部室棟の1階にあった。

元々は広めのラウンジだったらしいんだけど"お洒落カフェが欲しい!"という女子学生の要望を受け去年改装してオープンしたらしい。

営業も朝早くから夜遅くまでやっているらしくこのスペースで勉強したり待ち合わせに利用したりと中々の賑わいだとか。

ちなみに今日は大学入試試験があるということで大学の講義はほとんどが休講ということで店内も空いている。


俺達はカウンターで注文をすると中庭が見渡せるボックス席に座った。

俺の隣に楓。対面に藤原、森田さん、夏川さんの順だ。

柔らかめのソファのクッションが中々気持ち良い。


「で、早速だけど田辺。数学の最後の問題なんだけどな・・・」

「おっ藤原もその問題引っ掛かったのか。俺も悩んだんだよな~」

「え!その英訳ってそういう意味だったの!あぁ~私間違えたかも」

「う~ん。私も間違えたかも・・」

「ねぇねぇ楓さん。数学の最初の問題はこの公式使うのであってるんだよね」


皆で気になった問題についていろいろ話し合った結果、とりあえず皆それなりに回答は埋められていて(多分)合格できるんじゃないかという結論にはなった。

まぁ誰も保証は出来ないけどな。


一頻り答え合わせも終わりそろそろ帰ろうかと席を立ったところで、突然声を掛けられた。


「あら、田辺君に楓じゃない。それに森下の夏川さんに藤原君も」

「あ、三上コーチ!なんで?」

「なんでって・・・私も川野辺大学の生徒だし」

「あ、そっか♪」


女子バスコーチの三上さんだ。

そうだよな。コーチも亮兄同様にこの大学の生徒なんだしキャンパス内に居てもおかしくないか。


「楓達こそどうして・・・ってそっか今日受験の日か」

「「はい」」

「どう? みんな合格できそう?」

「う〜ん とりあえずいまみんなで答え合わせしてた限り何とかなりそうな気はするんですが、こればっかりは・・・」

「そっか。合格できるといいね」


「はい。合格したら三上コーチの後輩ですね」

「そうなるわね。楓と夏川さんが合格してバスケ部に入ってくれれば大学選手権優勝も夢じゃないしね」

「そ そんな買いかぶりすぎですよ」

「そんなこと無いよ。今のバスケ部には雫さんや恩田も居るのよ。それに加えて今年の県大会上位校の主力選手が入るんだから。期待してるわよ♪」

「ははは」


何だか責任重大だな・・・


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