表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7年目の約束-連載版-  作者: ひろきち
第2章 7年目秋~冬
160/189

歓迎会

親父達にからかわれつつも小早川家、田辺家それに相良家?(相良さんと美香先生だけだけど)で昔話を交え盛り上がっていると新たな訪問者がやってきた。


「おじさ~ん。遊びに来ました~」

「おっ雫ちゃんと噂の彼氏君が来たぞ!」


雫姉と亮兄だ。

2人とも同じアパートに住み始めたし親父達に挨拶に来るって連絡もらってたんだよね。雫姉は当然何度も親父達には会ってるけど亮兄って会ったことないよな確か?


「あの初めまして。牧村亮と申します」


「ふふ 亮ったら随分緊張してるわね」

「あ、五月おばさんと大樹おじさんも来てたんですね」


珍しく亮兄も緊張してたけど、2人を見て少し緊張もほぐれたみたいだ。

別に雫姉の両親に挨拶に来たわけではないけど、確かに恋人の親族に挨拶とか考えると緊張するか・・・


雫姉と亮兄、それに仕事帰りに遅れて到着した凛子さんも交えて、その後は親父達の歓迎会という名目の飲み会となった。


五月おばさんが作って来てくれた唐揚げやサラダなどの食事に相良さんがお祝いにと注文してくれていたお寿司。そして凛子さんが頼んでくれていたお酒。

テーブルの上には豪勢な食事が並んでいた。


「じゃ 雄一と誠子さんの川野辺町への帰還にカンパーイ」

「「カンパーイ」」


相良さんの声に合わせて乾杯。もちろん俺と楓、紅葉はジュースです。

一応未成年だしね。


「でも誠子先輩が帰ってきて凄く嬉しいです。五月先輩とは時々飲みとかカラオケに行ったりしてたんですけど誠子先輩の美声をまた聞きたくて♪」

「おっ!じゃ早速今度カラオケとか行っちゃう?」

「行きます行きます!今って駅前にカラオケボックスとか出来たんですよ」

「是非是非!」

「あ、美香先生もよかったらどう?楽しいわよ~」

「は は は 何だか盛り上がりそうなカラオケ会ですね・・・」


母さんカラオケ上手いのか?一緒に行ったことないけど音楽は結構ヘビメタ系が好きだったよな。もしかしてシャウトとかしちゃうのか?

五月おばさんはバラードとかしっとり歌いそうだけど。

でも、無理に誘うのは良くないぞ。美香先生困ってるし。


と女子?達が盛り上がってる中、男性陣は亮兄が親父や大樹おじさんに絡まれていた。


「雫ちゃんは俺の兄貴の1人娘で凄く可愛がってるんだ。俺としても小さい頃から可愛がってきた。だから泣かせるようなことしたらわかるよな?」

「・・・は はい!!」

「ははは あんまり緊張するなって。雄一のお兄さんは空手の有段者でちょっと強面だけど、優しくていい人だからな」

「・・・・・は はい誠意あるお付き合いをさせていただきます!」

「あ、雄一のお兄さんも川野辺大学の卒業生だから亮君の先輩にもあたるからな。会うときは失礼の無いようにな」

「・・・・・・・はい!先輩に失礼の無いようにいたします!」


親父達絶対亮兄をからかって楽しんでるだろ。

間違いは言ってないけどおじさん普通のサラリーマンだし優しい人だぞ。

雫姉も否定しないで笑ってるし。助けてやれよ・・・


そんな感じで飲み会は盛り上がり夜も更けてきたところで解散となった。

皆家も近いのでその点は気楽だよな。

ちなみに凛子さんは川北の相良さんの実家に住んでるのか思ってたら川野辺駅前のマンションに住んでるとの事でこれまたご近所さんでした。

職場までバス1本。それも送迎バスで行けるから楽なんだそうだ。


「さて、雄一。楓の事頼むな」

「おぅ任された。それに健吾もいるしな」


ん?何の話だ?親父に楓を任せる?


「何の話?」

「ん?お前の部屋の隣に楓ちゃんが引っ越してくるんだよ」

「はぁ?だってこんな近所なのに」

「いや~やっぱりあれだろ。幼馴染の恋人同士が隣の部屋同士で1人暮らしとか・・・ベタだけどシチュエーション的にいいだろ?」


いいだろ?って・・・何だよそのシチュエーションって。

まぁ俺的には嬉しいけどさ。

ふと楓を見るとニヤニヤしながら俺の事を見てる。

本当におじさんに頼み込んだんだな。おじさん楓には甘いから。


「そういうことなら。じゃ・・・そのあらためてよろしくな楓」

「うん♪」


「あ、健吾に楓ちゃん。不純異性交遊的な事はほどほどにな。一応まだ高校生だし」

「あ、あたりまえだろ」


程ほどにって止めはしないのかよ。

ちょ、母さんたちもそこでニヤニヤしない!

美香先生も無理だろうけど親父達を止めてくれ!


と、楓が俺の隣の部屋に引っ越してくることが決まったところで皆満足したのか帰宅していった。

楓の引っ越しは急ぎでもないので、春休みにノンビリ行うこととなった。


ちなみに親父としては特に家賃は取らないつもりだったらしいけど大樹おじさんがそれじゃ申し訳ないと少々言い合いになった。2人とも頑固だから・・・

結果、母さんたちが家賃は2人の結婚式の積立金にしましょと斜め上のコメントを言い出し何故か終息した。

凛子さんもノリノリで"格安で式場はご案内させていただきまぁ~す"とか言ってるし、相良さんは相良さんで"ご新居も相良不動産で"とか言ってるし・・・


みんな・・・酔ってるだろ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
続編もよろしく! 恋人たちの四重奏
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ