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7年目の約束-連載版-  作者: ひろきち
第2章 7年目秋~冬
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先生の結婚式③

サプライズが終わり、新婦である先生はお色直し。

化粧が崩れてしまっていたのである意味丁度良かったのかも。。。


そして、先生や相良さんの馴れ初め的な映像が流れる中の会食。

本当ここの料理美味しいんだよな。

と美味しい料理を楽しんでいると永田さんが新郎新婦の再入場を告げた。


「新婦のお色直しが終了しました。新郎新婦が再入場しますので大きな拍手でお迎えください!」


再びスポットライトが会場入り口を照らすと扉が開き相良さんと先生が再び登場した。


「「わぁ素敵~」」


楓と紅葉が2人揃って歓声を上げる。

お色直しを終えた先生は、優しいグリーン系のウエディングドレスを着て相良さんと共に姿を現した。

さっきの純白のウエディングドレスももちろん綺麗だったけど、淡い色のドレスはかわいらしい感じの先生にぴったりだった。


相良さんと先生は、そのまま各テーブルを回りキャンドルサービスを行った。

各テーブルは新郎新婦とのちょっとした写真撮影会だ。

各テーブルで談笑しながら楽し気に写真を撮る先生達。

今は隣のテーブルで川野辺高校の先生方と集合写真を撮ってる。


そして、いよいよ俺達のテーブルへ。


「先生おめでとうございます!ドレスも素敵です!」

「小早川さん ありがとう」


楓と紅葉が早速先生の所へ行ってお祝いを告げる。

親父達も相良さんと記念撮影・・・俺は何故かカメラ係。


そして、各テーブルをまわり終えた先生たちが席に着くと余興が開始された。


三宅先生や先生の友人の及川さん(旧姓西村)達が定番のウエディングソングを歌えば、俺と楓のところの両親が最近の流行歌をアレンジして相良さんと美香先生のことを歌ってみたりと余興も中々に盛り上がった。

ちなみに曲は親父がアレンジしたらしいけどやたらクオリティが高いのには驚いた。それに忙しいのにいつの間に・・・


そんな感じで終始和やかなムードで進んだ披露宴もいよいよクライマックス。

新婦から両親への手紙だ。


先生と先生のご両親にスポットライトがあたり先生が手紙を・・・・って無くしたのか?先生慌ててるけど・・・

あっ相良さんが落ちてるの見つけて渡してる。


「お父さん、お母さん。今日まで本当にありがとうございました。ずっと伝えられなかった感謝の想いを手紙にしました。聞いて下さい」


先生の気持ちのこもった感謝の手紙。

小さい頃の思い出話や学生時代、教師として働き始めた頃の話しなど先生の言葉を聞きながら先生のご両親は薄っすらと涙を浮かべている。

そして横を見ると何故か大樹おじさんも涙ぐんでいる。

楓や紅葉を嫁がせる事を考えちゃったのかな。

そして・・・


「お父さんお母さん、これからも甘えてしまう事もあるかもしれませんが、夫婦ふたりで協力しがんばっていきますので、あたたかく見守っていてください。お父さんお母さん・・・ありがとう・・・」


最後は先生も涙ぐみながらの結びとなった。

手紙を読み終わり読んでいた手紙と花束をご両親へ渡すと大きな拍手が起こった。


そして、その流れで相良さんのお父さんからの謝辞が述べられ、永田さんの閉会の辞をもってけ披露宴も終了となった。

沢山の拍手の中退場する相良さんと先生。

幸せそうな表情の中にも大きな仕事をやり終えたというか安堵した表情にも見えるな。

2人共お幸せに。


----------------------

披露宴が終わると親父達大人組は近くの居酒屋で2次会を開くという事で楽しそうに動き出した。

ということで俺と楓と紅葉は先に帰宅する事となった。

"飯食えるしソフトドリンクもあるぞ"とは言われたけど流石にねぇ。

会場を見渡しても未成年って俺たち位・・・・って独りだけいるな。

相良さんの親戚かな?かわいらしい感じの女の子が親族席でたたずんでいる。

と俺達に気が付いたのか、何故か嬉しそうな顔をしてこちらに近づいてきた。


「楓先輩!!ご無沙汰しています」

「えっ幸ちゃんじゃない久しぶり!」

「ん?楓知り合いか?」

「うん。川野中のバスケ部の後輩。ってなんで幸ちゃんがここに?」

「え~と・・・叔父の結婚式なので」

「叔父って・・あっ幸ちゃんの苗字って相良。相良さんの親戚なの?」

「はい。洋おじさんの兄幸治の娘です。楓先輩こそ何で?」

「そうなんだ!私とこっちに居るケンちゃんは両親が相良さんの友達で」

「そうなんですね!」


何だかややこしいけど、この子は幸治さんの娘で楓の中学のバスケ部後輩って事だな。

とお手洗いに行っていた紅葉が戻ってきた。


「あれ?幸ちゃんだ」

「おっ紅葉も来てたんだね!」

「そっか2人も知り合いか。って川野中の同級生だよね」

「うん。クラスも一緒だよ」


何だか更に属性が増えたな。

幸治さんの娘で楓の中学のバスケ部後輩で紅葉の同級生のツインテの女の子か。


「幸ちゃんはこの後どうするの?」

「私は帰るよ。お父さんたち飲みに行くみたいだし。みんな酔っぱらうと酒癖悪いのよ・・・」

「そうなんだ。じゃ途中まで一緒に帰らない。私たちも帰るから」

「え!楓先輩達とご一緒してもいいんですか」

「もちろん!」

「ありがとうございます。じゃ荷物持ってきますね」


と親族席の方に戻っていった。

中々しっかりした感じの子だな。


「紅葉。あの子も川野辺高校受験だったりするのか?」

「うん。試験会場にも来てたし合格したらケン兄とお姉ちゃんの後輩だね」


そっか。紅葉や高坂君もだけど受かってるといいな。

程なくして戻ってきた幸ちゃんこと相良 幸ちゃんと俺達は川野辺駅行の送迎バスに乗り帰宅の途についた。

まだそんなに遅い時間じゃないけど何だか疲れたな。


駅前で幸ちゃんと別れた俺達は小早川家へ。

俺も親父達も着替え置きっぱなしだしな。


「素敵な結婚式だったね」

「そうだな。先生も相良さんも凄く幸せそうだった」

「ふふ。私も早くケンちゃんと結婚式を挙げたくなってきちゃったよ♡」

「そ それはその・・・俺も気持ちは同じだけどもう少しだな・・・」

「わかってるよ。でも約束だからね」

「あ、ああもちろんだよ」


「・・・盛り上がるのは2人の時にしてね。何だか見てるの恥ずかしいよ」


すまん紅葉。

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