赤ずきんの狼 1ページ
とある森に、腹を空かせた狼がいました。
良い匂いがした方へ行ってみると、そこには赤いずきんを被った女の子がパンの入った篭をもって歩いているではありませんか。
「しめしめ、あんな小さな子一人なら楽勝だ。」
狼は茂みに隠れながらこっそり近づいて、赤ずきんの女の子に襲いかかりました。
「捕まえた!」
「きゃあ!」
女の子は驚いて狼を見ました。
ところが、捕まえた狼も驚いて固まってしまいました。
ずきんから見えたその女の子の顔が、とても可愛かったのです。
一目惚れでした。
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とあるところに、おばあさんからもらった赤いずきんを被った女の子がおりました。
おばあさんのお見舞いをするために森に向かう女の子に母親は言いました。
「狼には気をつけて、寄り道をしてはいけませんよ。」
しかし、女の子は狼に見つかってしまいました。
本物の狼を初めて目の前にした女の子は驚いて固まってしまいました。
醜く恐ろしいと聞かされていたその姿は、とても凛々しく見えたのです。
何より毛におおわれた体。なんてたくましく、かつ触りたくなるようなモフモフな毛なのでしょう。
そう、彼女も一目惚れでした。




