私が好きなのはお兄ちゃんだから……
正直、なぜ真逆の二人が仲良しなのが不思議だ。
成績や運動も天と地だし、性格も硬派と軟派気味 、生徒会長と不良、全てにおいて真逆だ。
食べ終えた私とお兄ちゃんは食器を水に浸けて、バックを持ち、靴を履く。
「優一、今日の体育って何だっけ?」
「バスケ」
「バスケか! 琴乃のところはは今やってる?」
「バレーボールだよ」
「バレー、いいよな! 女子の胸がプルンと揺れる感じが好きだ!」
「この変態」
「俺にとっては褒め言葉なんでね」
少し歩いて、十字路で本を読んでいるもう一人の幼馴染みの黒川加奈子に会う。
「加奈子、何読んでるんだ?」
「人生の人生」
「変な題名だな」
お兄ちゃん、剣斗くん、加奈子さんは小学生の時からの幼馴染みで三人とも同じクラス。無口なお兄ちゃん、お喋りな剣斗くん、天然な加奈子さん。バラバラな三人の会話を後ろから見るのが好きだ。
学校に着くと三人と分かれて、私は自分の教室へ入る
。静かで暖かい朝日が教室を暖めていた。
ゆっくりと時間は過ぎて、放課後に変わる。
掃除のごみ捨て当番のじゃんけんに負けて、ごみ袋を持って階段を下りていると、階段の隅っこでお兄ちゃんを見つけた。
「あっ……お兄ちゃんだ」
手を振ろうとしたら、隣に誰かいた。
目を凝らして見るとお兄ちゃんと加奈子さんがいた。
「本の話かな。でも、何でこんな所で?」