クリスマス(イブ)パーティー3
奏と香奈姉が番号札みたいな物をもらってくる。
「えっと17番だって、パーティールーム予約しといたから部屋は大きめなはずだよ」また番号札を持った香奈姉と奏先導に17番の部屋を見つけ、開ける。
「ああ、ここだよここ。音葉ちゃん覚えてるでしょ」香奈姉が声を張り上げ聞くと、ああと言いながら音葉先生が言った。
「ああ、昔香奈とクラスメート2人か3人くらいで言ったな~。あの時は若かったはぁ」数年前を思い出しへこむ音葉先生。
「リアリティは禁止で私たちまで悲しくなってきます。せっかくなのですから楽しみませんか?」先生とはよく話をしていて仲がよいからか雪那が珍しく優しい。
「そうだなっ ぱぁっとやろう」トラウマを脱出したのか奏と香奈姉と音葉先生はメニューを見て幾つか頼んでいた。
「ういうい、せっかくだし我々もはしゃごうではないか」
「お前の我々に俺を入れるな総司。プラスお前の場合はハメを外しすぎるなよ。人生ゲームの前科があるからな」総司に突っ込むと雪那は
「あなたは人の言うことを否定するときだけ声が普通より大きいわね」などとツッコミを喰らってしまった。その時の勝ち誇った顔がとても神々しい。
「さて、飲み物と食べ物も頼んだし、何かゲームをしないか?しりとり以外だな。倉崎と木戸の決着がつかなくなる」雪那みたいな辞書級の知識の人と戦いたくない。成績チートだし。勉強法を本にすれば絶対に売れると思う。
「う~ん、何する?」香奈姉がみんなを見渡すように何をするか聞く。 「やはりしりとりで雌雄を決するしか……」どんだけしりとりやりたいんだよ
「「「「ない」」」」
どんどん音が鳴り店員がジュース(1人だけビール)とピザやポテトが届いた。
「とりあえず乾杯といこうか?みんなコップを持て~」音葉先生はそのあとにせーのっといい
「「「「「「乾杯!」」」」」」と言って盛り上がった。
「そうだ。恋バナしようよ 恋バナ」名案でしょと香奈姉がウィンクする。
「私は若い子の恋愛事情を聞こう。アドバイス出来るかもしれん」音葉先生も乗り気だ。
「我々も参加するのだ。なあうい」総司さん目が本気だ。しかもういってちゃんと呼ぶあたりがヤバい。
「私たちも構わないわよね?奏さん」
「うん、ゆっきーもやるんなら全然問題ないよ」雪那と奏も乗り気らしい。
「みんなピザを一枚取ってくれ、一枚にカラシをたくさんつけておいた。当たった人から時計回りだ」そう言った瞬間食べるのを躊躇ったが周りが食べたので気合で流し込んだ。
「あ、俺辛くなかった。良かったぁ」安堵感に浸っていると香奈姉が
「辛いー ちょっと音葉ちゃん辛すぎでしょ。先生のする事じゃないよ」と辛がっていた。
「じゃあ香奈姉からだな」
「私は今の所好きな人とかはいないわ。今ういとか雪那ちゃんとか奏ちゃんと遊んでて楽しいから」と当然みたいな表情で言ってのけた。
出来れば
ういの中の香奈姉「うい君が大好きだよ。ずっと一緒にいようね」くらいいって欲しかった。
「じゃあ次はわたしだね」と微笑み、話し始める。
「私の好きな人はアピールに鈍くて中々振り向いてくれないの。けど頼りになるしたまに難しくて意味分からないこと言うけど話してて楽しくて」そこで奏は一拍置き
「その人が大好き」と言った。何故か周りから拍手が
「今どきすごいな楠木、君はそのまま彼のことを思ってやり、もっと積極的に行ってやれば良いと思うぞ」音葉先生は俺の方を見ながら苦笑混じりに奏にアドバイスした。「次はわたしね。私の好きな人はいないけれどとても気になる人がいるわ。
周りの流れに巻き込まれず自分の考えを常に持っていて意味のない嘘を嫌う人。普段はやる気がないけどいざという時は頼れる。」大人な表現が多くとても難しいが「君はそのまま彼を思ってあげ、少し君は優しくしてあげるといいだろう」音葉先生のアドバイスが一々凄い。
「次うい」音葉先生は期待してなさそうな暇な声で言った。
「俺?香奈姉が好きだけど」死んだような目でかつ、棒読みで言った。
「かぁー、全く君はどこまでもひねくれ者で人を困らせるのが好きなようだな」呆れながら次々と音葉先生が捌いてゆく。
「私は特にないぞ。女友達しかいないし。忘年会に無理やり参加させられた以外男が関わることはない。倉崎と平塚が最初だ」本気で一生独身っていう単語が浮かんだよ。
「せっかくきたしちょっと歌わない?」奏が遠慮がちに香奈姉や雪那に訊く。
「私は疲れるから良いわ遠慮の方ね」雪那が速攻で断る。
「じゃあ 歌っちゃいましょう。音葉ちゃんも良いよね?」男子陣意見すら訊かれなかったよ。
全く、人を平等に見ろ
「うい君、これ歌わない?」そう言ってアニメのデュエット曲を見せてくる。一応歌える。
「ああ、良いよ」「じゃあその後ゆっきーと歌う」雪那が面倒くさそうな顔をしながら
「私にはお構いなく」といった。
「でゆっきー何歌う?私はこれあたりが良いと思うんだけど」曲探しを始める奏を見て雪那も諦めが着いたのか
「はあっ」小さい溜め息をついた。
「音葉ちゃんと歌わない?」香奈姉が誘うと
「ああ、構わないぞ」と了承を得た。
「ちょっと待ったー 我は、我はどうなっている。1人か1人なのか?」総司が騒ぎ立てている。
「チッ じゃあ倉崎、一緒に歌ってやれ」チッて舌打ちを教師がするのはいけないと思う。
「なんで俺なんですか?」疑問をそのままぶつけた。後で後悔しないと良いなぁ。
「社会では上司の理不尽な命令も聞き入れなければならないんだよ 言わばこれは社会の模倣だ」流石先生リアリティが強すぎてシャレにならなくて悲しい。
「まあ、一曲つきあってやるだけで良いんだよ」
結局、これから二時間ほど歌ったが総司の歌う番だけが異常に少なかったのは余談である。




