田端の章
奥田の事が好きになってしまった田端。これからが本番だ!レッツ パラレル ゲイ ワールド
その日はいつもと同じような穏やかな日曜日だった。
青い空、ことりのさえずり、寄り添うカップル。
すべてが自然な光景だった。
時間は昼を少しまわり、もうすぐ二時になろうとしている時だった。
『やっ、やばい!また遅刻しちゃうじゃん』この少年の名前は田端 鯆保流。
定時制の高校に通う、男子学生だ。
『ったく、母さん、今日だけちゃんと起こしてくれって言っただろ!大事な約束やぶっちゃったよ〜』田端は今日、近所の公園で恋人(候補)と合う約束があったのだった。
『また私のせいにして!あんたもう高校三年生でしょ!?そんなんだから、あんたはまだ皮がかぶってんのよ!この粗チン息子がっ!』お母さんは怒って反撃した。
『なに言ってんだよ〜!母さんが明日は私が起こしてあげるから心配ないわよ〜って言ったから頼んだんじゃないか!しかも息子のムスコに逆ぎれかよ!!たちワリーぞ!』そんないつもと同じ様な口喧嘩をしながら田端は家を出ていく。
田端がその好きな子と初めて出会ったのは満面の笑みで白目を向きながら行った高校の入学しきだった。
その時に一般的に言う、一目惚れとゆうのをした。
それからとゆうもの、寝るときも、食べてる時も、ナニをしてても、その子の事で頭がいっぱいだった。
そうこう考えてるうちに公園に到着した。
ベンチには少し大柄な男がタバコを口にくわえ札束を数えながら座っている。
見た感じの年は20、1ってところだ。
彼女と待ち合わせをしているような雰囲気をか持ちだしていた。
そう、これが俺の好きな人!背丈は170Cm前後ぐらいでサングラスをかけている。
服装はトックリのセーターの上にいかにも高級そうな、コートに手を通さずにはおっている。
いかにも、あっちの世界の人って感じに見える。
足元にはタバコの吸いガラが3、40本ぐらいあるのからして、彼は二時間はここで待っているのであろう。
俺にはまだきずいていないようすだ。
俺は恐る恐る彼に声をかけた。
『彫蔵くん?おまたせ〜』俺がそう言うと、彼は少し怒りながら『おまたせじゃねぇよ!おまえが話したい事があるつーから来たのに、なんでおまえが遅れるんだよ!』この男の名前は奥田 彫蔵とゆう。
今日はこの人に告白するつもりで奥田をここに誘った。
つまり田端はホモだ!だからと言って別に隠す気は全然ないらしい。
愛に男同士はダメだと言う法律もない。
結婚したけりゃ、海外に飛べばいい。
いつも田端はそんな事ばかり考えている。
『っで話ってなんだよ!俺、この後好きな奴と合う約束があるんだよ!早くしてくれっ』っと奥田はそう言った。
田端は自分の耳を疑った。
今すぐこの耳を引き契り、違うベンチで座ってるカップルの耳まで、まきぞいにしたいくらい疑った。
『すきな・・・子・・・?』田端は授業中に尿をもらし皆の視線が自分に集中している様な気分になりながら奥田にきいた。
そんな気分にもかかわらず奥田は言った『うん!好きな子だよ!ごめんもう時間ねぇや!それじゃ』そう言い残し奥田は心の揺りかごへと走って行ってしまった。
田端は胸に大きな穴が開いた気分になった。
奥田の好きな人っていったい??