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あの星ノ下デ  作者: しらたま
第一章 新たな人生

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7/22

第7話 ロイの成長

王城で生活して数日が経ったある日王城に王の息子にしてタリアの兄レオが来た青髪の娘を連れて。

「パパお城ひろーい!!」

少女は上機嫌ではしゃいでいた

「こらこら、チェルシー!あまりはしゃいじゃいけないよ。」

レオはチェルシーの頭を撫でる。そんな姿を横目にロイは歩いていた

「君は父から話は聞いてるよ。タリアとライ君の件は残念だった。」

レオは歩み寄ってきた。ロイは無言で会釈し立ち去ろうとした。だが突然ロイが着ていたぶかぶかのローブを掴んできた。

「私チェルシー4歳だよ。お兄ちゃん悲しかったら泣いたりしなきゃだめだよ」

純粋無垢な瞳を向けてきたチェルシー

うざかった。鬱陶しかった。

なんだよ泣かなきゃいけないって意味が分からない。お前にはわからない。

そんな風に思ってしまった。無理やり笑顔を作った

「僕は大丈夫だありがと」

そのままロイはチェルシーの手を優しくつかみその場を立ち去った

チェルシーとレオは顔を見合わせ少し暗い顔をした。

「歳が近ければ少しは変わると思ったんだが。チェルシー少しでもいい会話の機会を増やしてみよう。」

レオはチェルシーの頭を再度撫でロイを眺めていた

「うん」

チェルシーは頷く

それからは定期的にチェルシーはロイの元を訪れた。

何日も何日も何回も何回も

でも結果は変わらなかった。

ロイは特に変わった様子はなく、食事の時は王とメイド2人と共に食事を済ませそそくさと自室に戻る

その時も王たちはロイの姿を眺めていた

時間とは恐ろしいものだ次第に周りの人たちはそんなロイに慣れてきてしまっていた。

唯一チェルシーだけは変わらずロイに会い他愛無い会話をし家に帰る。

そんな生活を繰り返していた

ただロイにも変わらないものがあったマナを使い続ける事だった常に脳を強化し続けていた

ロイは一つだけ疑問に思っていたことがあった、目覚めた日サヤから聞いて事。

マナ暴走についてだった正直記憶がほぼない。ただ僅か4歳の男児が暴走状態とは言えマナを使用して大人の兵士を殺せたのかだった。

「考えてもわかんないな。」

暗い部屋のなか一人未だ感じる幻痛脳の片隅に両親の顔が焼き付いている。

でも、そんなことよりあの男の顔が離れないすべてを聞いた

あれは魔族白髪で隻眼の男名前なんか知らない関係ない

「必ず報いを受けさせる。絶対に殺してやる」

無表情で目に光などなくただ冷たい声でつぶやいた。


数か月経ったころ

ロイは自室でマナを使い剣の生成に勤しんでいた。

黒く輝く刃 クロナミ

そう名を付けた。

気づけばマナの総量もかなり上がったように感じたロイはあることを思いついた。

「視力を強化できるならマナを使って上手いこと視界の緩和できないかな。」

そう考えたロイは視覚と脳の強化を行いイメージした

完全にとは言わないが少し見えてきた気がした

「成功だな、このままならそう。」

そういいロイは筋力のトレーニングに励んだ。

すべては復讐のために。

「汗がすごいな。」

そうつぶやき上着を脱ぎ濡れた布で体をふいていた

ガチャ!

「お兄ちゃん!遊びに来た。キャーー!!」

チェルシーが入ってきた。

両手で目を塞ぎ顔を赤らめるチェルシー

「あ。ごめん」

ロイは謝った。

「でもノックくらいはしてほしい。」

そういい上着を着る

「そ、そうだよねごめんねお兄ちゃん。」

もじもじしているチェルシー

気まずい空気が流れる

4歳にしてはその反応は少し早い気がしたロイだったがまぁ年頃なんだろうと勝手に納得する

チェルシーは相変わらず他愛無い会話を行っていた。よく話の話題が尽きないものだと思っていたが先日チェルシーの母マギアがお小遣いとして銅貨5枚をくれたそうだ、それを使いリンゴを買ってきてくれたらしい一緒に食べた。

美味しかった、前世の記憶にあるリンゴとまったく同じ味だった。

「ありがとうチェルシー」

ロイはチェルシーの頭を撫でて顔を見つめた

「うん!また持ってくるね!」

顔を赤らめ満面の笑みでロイを見つめるチェルシー

そんなひと時を過ごしチェルシーは帰る時間になった。

「またね!おにいちゃん!」

嬉しそうに恥ずかしそうに少し寂しそうにチェルシーは手を振った

「うんまたね」

手を振り見送る

チェルシーが帰った後ロイは広い部屋の中で剣を振った。

ただひたすらに。

空気を斬る音が部屋に響いた

何時間も。

手に血が滲み剣をしまいベットに横たわる。

「こんなんじゃだめだ。あいつの身体強化を見るにこんなもんじゃ足りない。」

腕で顔を覆った。

「魔法をもっと使えるように。」

ロイの頭によぎった可能性。

マナを使用する魔法はイメージ。つまり、可能性は当人の知識量によっては無限大の可能性を持つ魔法についての文献が少ないのはこれが理由基本的に初歩として決められた魔法はあれど改良の仕方は人それぞれってこと。

「これだ。」

ロイはおもむろに立ち上がった。

「そうなればもっとマナの総量とコントロールを鍛えないと。それに身体もだ」

ロイが再度身体強化を全身を包み眠りについた。


2年後

ロイ・サラディーナ7歳青い髪少しぶかぶかなローブとリストバンドを身に着け左目には縦に傷がついてつぶれている。

今は王城の庭にて剣を振りカカシを斬る、空気を斬る。

音が響く。

華麗に宙を舞い剣を振るカカシの首が飛ぶ。

静寂が数秒続き拍手の音が響く

「すごい!ロイお兄ちゃん!かっこいい」

少し大きくなったチェルシーが濡れた布を渡してきた。

「ありがとうチェルシー」

布を受け取り体をふく、少し肉付きもよくなっただろうか胸筋が発達し腹筋も少し割れが目立つ。

7歳にしてはかなり洗練された肉体。

「風呂入りたいな。チェルシー、サヤさんかイラさんに風呂の準備をお願いしてきてもらえるか」

ロイはチェルシーの頭を撫でながら言った

「わかった!」

チェルシーは走った。


私はチェルシー・サラディーナ6歳青い髪をした普通の女の子2年前ロイお兄ちゃんと出会ってからずっと一緒にいる気がするお兄ちゃんだけど本当のお兄ちゃんではないの。ロイお兄ちゃんのママはパパの妹なんだかどそのロイお兄ちゃんのママとパパはロイお兄ちゃんが4歳の時に死んじゃったんだ。いつも泣かないし笑いもしないそんなお兄ちゃんだけど優しくて支えてあげたいって思うんだ、大好きなロイお兄ちゃんを。あ!違うよ!お兄ちゃんとして大好きって意味だよ.....たぶん////


「なるほど、チェルシーはロイ君が好きなんだね。いいんじゃないかな!パパはロイ君なら全然いいよ!」

レオはチェルシーの顔を見てにんまりと笑った

「ちょ!やめてよぱぱ。」

照れながら顔を覆いまんざらでもない様子だった。


湯船につかり手をあげ左目を指でなぞる。

ロイは未だ笑わない泣かない表情を出さない。

すべてを奪った男をただ。。。。。。。。。

「殺した後でいい。その後でいい。すべてが戻るわけじゃないでも。それでいい......」



第8話 無限の可能性

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