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第十公演 その頃の元仲間達

「なんで俺がこんなの着なきゃなんねーんだよ!」

 「新入りはまず雑務から!」

 「シエルはほぼ最初からユーリの助手してただろ!」

 レオンは今ルルと口論してる。猫の着ぐるみ姿で…。


 「なぁ?ルル?もう少しレオンに優しくしてやれよ?」

 「そうです!私の後輩なんですよ!!」

 レオンが入ってからというものルルはレオンに対して根に持ってるのか少し厳しく接している。すると着ぐるみ姿のレオンが何故か俺とシエルの頭を撫で始めた。

 「…良い子だよな…お前らは」

 そう呟きながら撫でてくる。俺は男に頭撫でられる趣味ないんだけどなぁ…。


 「また…ユーリ君の頭を撫で撫で…」

 ルルは目が座っていた。めっちゃ怖い。

 「ルル顔怖い。」

 俺がそう言うとハッとして顔をニコニコ顔に戻す。目は笑ってない。怖い。


 「ルル?まさかまだレオンのこと根に持ってんの?」

 「そりゃあね…。正直まだ認められないもの。私は…」

 俺はハァとため息をつきルルにある約束の話を持ち出した。因みに俺は仮面スッと装着した。別にあれだよ?ルルが怖いから素顔でいうのやだなぁとか思ってる訳じゃないんだからね!?


 「ルルは俺を肯定して味方でいてくれんじゃなかったっけか?」

 「う!?」

 「レオンを仲間にするって俺決めたのにさ?それを否定するの?約束と違うくないか?」

 「あぅぅ…」

 「残念だなぁ…ルルは約束破っちゃうのか…」


 するとルルが

 「ごめんなさい…私が子供だった。…ユーリ君その約束を持ち出すんだもん。でも破ろうとした私も悪いよね…。ユーリ君、シエル、レオンさん。雰囲気悪くしてしまってごめんなさい」

 そう言って俺たちに謝ってきた。なんだかんだでわかってくれたらしい。


 「いや…。俺もまぁ悪かったわ。」

 レオンも不器用に謝った。取り敢えずは仲直りしてくれたみたいだ。うんうん。仲良き事は美しきかなとはよくいうよね!!


 そして俺はシエルとパフォーマンスの練習をしていたが

 「それはそれとしてあんたがやった事は、許してないけどね?詐欺にユーリ君が引っかかってたらどうしてくれんのよ?」

 「うんわ…とんだメンヘラっつーか、ヤンデレっつーか…腹黒っつーかユーリ可哀想…。」

 「…ユーリ君に意地悪する人や嵌めようとする人にも優しくは難しいよ。」

 そんな会話を二人がしてたのは誰も知らない。

 

 そういえば元仲間達は何してるかな?


-sideガイ

 俺たちはユーリを追放した後、仲間を募集していた。つーのもユーリなのだが、ステータスが平均で秀でてるとこがない。

 

 まず目立つ良いところが見当たらなかった。

 しかも覚える剣技も魔法も基本とそれに毛が生えた程度しか使えない。


 正直俺たちS級パーティクラスになれば、他のやつらにも注目される訳だ。そんな俺らのパーティにあんな目立つとこがなく、覚える技数も少ない奴は相応しくない。

 だから俺たちはユーリを追放し、旅芸人よりより速さ、器用さが上の盗賊を雇う事にした。


 「おい!早く!回復魔法をかけろ!」

 「待ってください!!こっちにも攻撃が…うわぁ!」


「ちょっと!詠唱してるんだから!誰か魔物をなんとかしなさいよ!」

 「こっちは手一杯なんだよ!!」


「おい!誰かこっちも手伝ってくれ…って全員倒れてる!」


ぐだぐだである。あれ?なんでだ?おかしいだろ。ユーリを追放したはずなのに、旅芸人よりも素早さも器用さも上の盗賊を雇ったのに。

 俺たちはその原因を新しく入った奴のせいと断定し、すぐに解雇。そしてまた違う奴を雇っても役に立たなくて解雇。

 その繰り返しだ。


 「くそ!なんでだよ!おかしいだろ!こんなの!」


-sideユーリ

 俺たちは今現在、今までいた街を離れた。と言うのも、ミラとかいう女がレオンを見つけて、包丁持って追っかけてきたりするからである。あれ?そういえば、妹のフリしてた人に似てるような………。

 兎も角、レオンの女性関係に巻き込まれた俺たちは街を離れた訳よ。

 ルルとシエルにも被害が及ぶのは避けたいしな。


 「"ファイア"!」

 そして今現在戦闘中である。俺の他にもシエルとレオンも参戦している。相手は二匹の狼型の魔物である。

 そして俺は炎系魔法基本魔法の"ファイア"を唱えた。

 すると魔物がその炎に反応して視線を向けた。

 

 「レオン!」

 「分かってんよ!」

 するとその隙にレオンが素早く魔物に近づき。腹に攻撃を加える。するともう一匹がレオンに襲いかかろうとしたが、

 「エクスプロード!」

 シエルの魔法が狼に当たり、討伐を成功させた。


 「凄い戦いやすかったですよ!狼系の魔物は素早いからよく詠唱を邪魔されるのですが!」

 「確かに俺も魔物に気付かれなかったしな?もしかしてユーリが誘導したのか?」

 「う…うん。上手くいって良かった…」


 と言うのと今のもミスディレクションの応用だ。俺が魔法を発動し、魔物の視線を俺に引き寄せるのだ。

 そのために明るくて色鮮やかという視覚的情報の多い炎系魔法を使ったのだ。

 

 魔法は注目されやすい。そのために魔法使いや賢者は狙われやすい。しかし防御力が低いから攻撃されるとかなりの痛手。

 俺が元々のパーティでよくメアリの詠唱を滞りなく進めるために行なっていた。

 

 それに大抵俺に注意を向けて攻撃してきても大概はかわせるぐらいには身体能力高い方だし、攻撃受けてもガイほどでないが耐えられる。

 

 それにこの方法は他の仲間にも注意が向かなくなるから、ガイの攻撃も気付かれずに当てる事が出来ていた。

 基本の事は出来るから、仲間の補助だってしてきた訳ではあるが…


俺の補助意味あったんかな…だって追放されたもんな…

 俺はシエルとレオンの反応を待つすると…


 「凄いですよ!団長さん!団長さんのお気遣い心にドスッと刺さりましたよ!団長さんがいれば百人力ですね!」

 「なんつーかさ?なんでお前追放されたんだよ?有能じゃねーか」

 あれ?こいつら…俺に優しくない?やだぁめっちゃ優しい。

 

 前のパーティなら余計な事すんなだの、お前も攻撃に参加しろだの煩かったもんなぁ。

 理由説明しても言い訳すんなって言われるし…あれ?なんか目から水が………。


 その様子を荷台から見つめるルル

 「ユーリ君…良かったね…。レオンさんもシエルもユーリ君に優しくしてくれるし。…私にも戦う力があればなぁ…。ハァ本当…。ユーリ君いじめた人達どうしてくれようかなぁ…」

 

 その頃のとあるS級パーティは背筋に寒気を感じたとか。

書き忘れた重要な事

 ルル…ユーリのモンペ。ユーリコンプレックス略して

    ユリコン。

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