主人である幼女とクールなメイドの悩み〜幼女のピュアさに始まりピュアさで終わる話〜
なろうでの投稿は初めてなので緊張しています。
これを読んで、少しでもほっこりして下されば幸いです。
【1 主人である幼女の悩み】
突然だけど、今わたしは悩んでいる。
最近うちに仕えてくれるようになったメイドのリリィちゃんが、目を合わせてくれないのだ。
……嫌われちゃったかな……?
でもリリィちゃんは、なぜかわたしのいちばん近くに控えている。
わたしが嫌なら、わたしから離れて仕事をすれば良いよね。
じゃあ、何でだろう?
わたしの小さな頭では、考えても何も分からなかった。
☆
今日は、リリィちゃんの観察をすることに決めた。
「ふむふむ、お部屋のお掃除ってふきふきしているんだ」
リリィちゃんは、とても楽しそうにきびきびと掃除をしている。
そして、こっちを見た。
……ばれた。
リリィちゃんは、ばっと後ろを向いて、チラチラとこっちを見て言った。
「ルル様⁉︎ 今はお勉強の時間では⁉︎」
「ううん、もう終わったよ」
「すみません今すぐ終えますね少々お待ちを」
リリィちゃん、かこきゅう(?)起こしてて息が荒い。
そんなにわたしがストレスなのかな……。
「すぐじゃなくても大丈夫、もうちょっと勉強頑張るね」
はっ、なぐさめようとしたら……大嫌いな勉強を、頑張ると言ってしまった。
「本当ですか? なら今すぐ勉強部屋へと戻られては?」
うぅ、勉強しなきゃ。
【2 クールなメイドの悩み】
突然ですが、今わたくしは悩んでいるのです。
最近ご主人様になったルル様に、目を合わせられないのです。
「もうちょっと勉強頑張るね」
恐らく、掃除が終わらず焦っていたわたくしを、励まそうとしてルル様が発した言葉。わたくしはそれに便乗して、ルル様を勉強部屋へと誘導した。
「本当ですか? なら今すぐ勉強部屋へと戻られては?」
わたくしは顔の赤みが引くことを祈りながら、必死に掃除を行った。
☆
掃除を終えたわたくしは、メイド仲間に呼びかけられた。
「リリィ、もしかして……ルル様を避けてる?」
「いやいや、そんなことは……」
否定しかけて、ふっと自分の行動が蘇る。
「……照れ隠しが、避けてるように見えてる可能性はあるけれど。何で?」
「いや、何でも……」
そのメイド仲間は、すぐに部屋の外へと出ていった。
そして、わたくしははたと気付く。
「……ルル様へのプレゼント、買い忘れてる……急いで買いに行こうか」
わたくしは素早く部屋を出た。
【3 幼いわたしに出来ること】
勉強を終えたわたしは、メイドさんに話しかけられた。
さっき「リリィちゃんに避けられてるのが何でか、それとなく聞いてみてくれないかな?」と頼んだメイドさんだ。
「ルル様、やはりリリィは照れているようです」
「照れる? 何で?」
わたしは首をかしげる。
「あっ、えっ、その……」
そのメイドさんは、走り去りながらさけぶ。
「ルル様が、可愛らしすぎるんですよぉ────‼︎」
……つまり、リリィちゃんはわたしのプリティーさに照れていたってこと?
☆
そうと分かれば、「ありがとう」の想いを込めてプレゼントを用意しなきゃ。
わたしは自分の部屋で、プレゼントカードにメッセージとイラストを書いた。
アルコールマーカーがあれば、もっと書きやすいのになぁ。まあ無いものは仕方がない。
メイドさんにも協力してもらって、ご馳走を作ってもらった。
──なんと、今日がリリィちゃんがここで働くようになってから一か月らしい。
なので、ケーキなども作られた。
記念パーティー会場は、わたしの部屋。
準備が整ったころ、リリィちゃんが帰ってきて……わたしの部屋の前へとやってきた。
【4 今日は、みんなの記念日だ】
わたくしがルル様の部屋のドアを開けると、明かりがついていなかったので暗かった。
よく見えないけれど、人がたくさんいるような……。
次の瞬間、明かりが灯った。
「リリィちゃんがここに来てから、一か月が経ったね」
真ん中にいるルル様が、ふわっと微笑む。
わたくしは鼻血を出さないように耐えるので必死だった。
「『ありがとう』と『これからもよろしく』を込めて」
「お祝いしましょう!」
メイド仲間たちが、わたくしを祝ってくれる。
「はい、プレゼント!」
ルル様が、わたくしのために手渡して下さったカードには……「いつもありがとう」の文字と、黒髪をおさげにした、青いツリ目の色白メイドが……。
「って、わたくし⁉︎」
「うん、リリィちゃんの写真を見ながら頑張って描いたよ」
「うわぁぁ、あ、ありがとうございます」
小躍りしてしまいそうだ。
……すっかり忘れてしまいそうだけれど、そういえば。
わたくしはバッグをあさった。
☆☆
今日は、リリィちゃんもわたしを見てくれた。
上手くいった喜びと、ご馳走の喜びでふわふわしていると。
「ルル様、わたくしもプレゼントを用意していたんです」
「えっ⁉︎」
リリィちゃんから渡されたのは……ずっと欲しかった、アルコールマーカー十色セット。
「ありがとう!」
今日はわたしの、リリィちゃんの、そしてみんなの記念日になったのだった。
奇跡的に話が降ってきて2〜3時間で勢いで書いてしまいました。
読了ありがとうございます。
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