テンプレ異世界婚約破棄恋愛
「悪役令嬢、お前との婚約を破棄させてもらう」
悪役令嬢がダンスホールで第1皇子に婚約破棄されかかっている。
「お前が聖女にした悪行の数々は私は知っているぞ! 教科書を燃やしたり、ドレスを切り刻んだことをな!」
どうやら悪役令嬢が聖女に悪さをしたようだ。
「いいえ! 殿下、私はそんなことはしていません! 信じてください!」
「黙れ! 貴様の戯言などに耳を貸すか! 衛兵! こいつを連れていけ!」
第1皇子が衛兵に命令を下すが動かない。
「おい、衛兵! なぜ動かん!」
「それはですよ、兄上。あなたに命令する権利がないからですよ」
誰かが現れて言った。どうやら第2皇子のようだ。
「なんだと! どういうことだ、第2皇子!」
「どういうことも何も言葉通りですよ、第1皇子。あなたは廃嫡されたのです、今までの行いのせいでね」
第1皇子は王族ではなくなるようだ。そのため衛兵が動かなかった。
「なんだと! 今までの行いとはなんだ!」
「それがわからないからあなたは廃嫡されるのですよ。教えてあげますが、あなたが聖女の言葉だけを信じて何の証拠もないのに、悪役令嬢と婚約破棄をしたばかりか、衛兵に連行させようとしたのです。十分廃嫡される理由ですよ。衛兵、連れて行きなさい」
離せ! 離してください! といいつつ、第1皇子と聖女は連れていかれた。
「第2皇子、どうして」
「あなたのことを助けたかったのですよ、悪役令嬢」
第2皇子と悪役令嬢が向かい合っている。
「どうして私なんかを」
「あなたのことが好きです、愛しています。私と結婚してください」
「……はい!」
その後、悪役令嬢と第2皇子は結ばれて幸せに暮らしました。
めでたしめでたし。