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第12話 護衛は護衛をするから護衛なのです。

更新遅くなって申し訳ない...。

しっかり書き進めます。

あと、評価、ブクマありがとうございます。支えになります。

また、8時半頃に冒険者ギルドへと屋台を引きながら向かうと、やたら人が多いことに気がついた。


なんかあったのかなぁ?


もしかしたら、何か騒動があったのかもしれない。


別の場所に移そうと思っても他に屋台を開いていい場所を俺は知らない。


せっかくアレクさんにいいもの借りたのになぁ...


ガラガラと人だかりに近づけば皆こちらを凝視してきた。何こわい。


「おっ、きたぞ!」


「とんかつサンドだぁ!!!」


「へっ...?」


どわっと人が寄ってきて立ち往生。


屋台ごと人に囲まれて前にも後ろにも動けなくなってしまった。


騒ぐ人達の言葉をよく聞いてみれば、とんかつサンドやら何個買うやらそういう単語ばかり聞こえてきた。


「待って待って待って...まさか、この人達みんなとんかつサンドを買いに来たの...!?」


うんうん、と皆頷いてくる。


えぇ...。


俺が困惑していると早く売ってくれ!と怒鳴るような声がちらほら聞こえてくる。


冒険者だもんね、血の気は多いよね。


「あー...えっと、営業は9時から...いや、今から揚げていくのでちょっと道を空けてくださぁああい!」


そう叫ぶとザッと前を塞いでいた人が避けて、花道みたく道が出来上がる。


欲望には素直だなおい。


なんとか、昨日と同じ場所に屋台をつけると、休む間もなくせっせとトンカツを揚げていく。


今日は100食作ってきたのだけれど、まぁ、足りなくなりそうだなぁ...。


ちょっと遠い目をしたのは見逃して欲しい。


油の温度と鍋の大きさから一度にできる量は最大6個。


パン切って挟んで、お金受けとって商品渡して。


あー、皿が間に合わない!え?手でいい?ならもう持って行ってくれ!


目が回るほどの忙しさ。


9時頃には何も知らない《終わらない夢》のみんなが来てくれたがその様子に目が点になっていた。


「ハロルさん助けて、!!つーか手伝って!!」


「お、おう!」


そこから、俺はトンカツをあげるだけの機械となり、ハロルさんは俺が魔法で焼いたパンを切ってはトンカツと味噌ダレを挟み、ミャオさんがお金を受け取って、ハロルさんから受けとった商品を渡す。


皿はないけどバットはあるから、そこに何個か乗せて買った分だけお客さんにとってもらう。


皿がないからと手づかみで渡すのは衛生的にも良くないからね。


他のメンバーは列を整理したり護衛の役目を徹してくれたり、としているようだが、そちらに目をやる時間さえない。


1時間もしないうちに売り切れてしまったのだが、まぁ、また文句というかもっと数を用意しろと怒られてしまった。


俺一人じゃ無理があるっつーの...。


すべて売り切ったあとはそれはもう疲労で疲れ果ててしまった。


《終わらない夢》のみんなまで疲れている。


「おいなんでこんなことになってんだよ...」


「分かんない...来たらすごい人いた...」


「あんだけ美味しかったんだもん、ウチらじゃなくても毎日食べたくなっちゃうよ...」


「フォード、お前ずっと一人でやるつもりか、?死ぬぞこんなん...」


「うー...だって俺あんまり人付き合いしてないから頼れる人も知らないしー...」


ぐだぐだと喋りながらも俺はゆっくり皿洗いをしていく。


あの簡単な荒い方だ。


「それこそアレクさんに頼めば何とかしてくれんじゃねぇの?」


「うーん...それはそうなんだけどアレクさん過剰な護衛着けそうで怖いんだよなぁ...。かといって護衛だけじゃなくてバイトみたいなことをBランクの人達にやらせるのは気が引ける...。」


うーん、うーん、と唸る。

なにか最善策...。


「ならなら、ウチらとは別に冒険者ギルドに依頼出して人手を雇えばいいんじゃない?」


バイトを雇うのかぁ...。


でもまぁ、完売したおかげでかなりの資金を得ている。


数人ならいいかもしれない。


「ちょっと考えてみるよ。取り敢えず、今日は沢山手伝ってもらっちゃったから、ご飯とは別にお礼するね。まずはご飯」


アレクさんから借りたいいもの...マジックアイテムの収納袋。


これは、かなりいいもので、中に入れたものの時間を停めれる機能、そして見た目より入る収納機能を兼ね備えている魔法のバッグだ。


そこからほかほかのとんかつサンドと味噌汁、そして昨日少し残しておいた唐揚げを使ったサンド、そして冷えたレモン水を人数分取り出すと屋台に並べた。


「一人2個くらい食べるかなって、多めに作ったよ。こんなもので良ければどうぞお納めください~」


どうぞ!といえば、もうみんな目がキラキラしてそれらを見ている。


「めっちゃ美味しそ~!!人に渡してばっかだったからお腹減ってるんだよね!」


「フォード、こんなにたくさん有難うな」


そういってお礼をいってくれる人もいれば、無言でがっつく人もいる。


「今日は沢山働いて貰っちゃいましたからね...。あと、今日働いた分はいくら出せばいいですか?相場がよくわかんないんですよね」


「ん?俺らはこの飯さえあれば充分だ。まぁ毎日やってくれって言われるのはキツイけど」


「そうは言っても...」


「お礼も兼ねてるしな。気にすんな。リーダーである俺が言ってんだからいいんだよ。」


ニッシッシ、と笑ったハロルさんはヒーローに思えた。


「まぁでも、慣れないことすんのは疲れるからなぁ...。俺ら基本料理はしねぇし包丁握るより剣を握る方が安心する。明日から俺らは護衛に徹したいわ」


「そーですよねー...」


ハハハと乾いた笑いしか出ない。


「まぁ、未来投資だと思って人を雇います。今日の午後でも冒険者ギルドに行ってみます。」


それがいい、とみんな口を揃えて言うくらいにはハードな仕事だった。



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