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Vendémiaire

 私の名前はヴァンデミエール。ヴェニート・カサエル様直属の親衛魔法少女部隊12人の革命少女の一人です。


 誰も助けてなどくれはしない。私が弱いからなのでしょうか。


 「は、はわ。や、やめて……」


 「嫌だね。『芽』よ縛れ。」


 ジェルミナールさんが私を魔法の『芽』で縛り付ける。


「はぁーほんと、顔を見るだけでイライラさせてくれるやつだねあんたって。さっさと死ねばいいのに。まあ死なれたら死なれたでおもちゃがなくなるのは嫌だけど。『芽』よ腕と足を引きちぎれ。」


 いつも通り私の腕と足は引きちぎられる。血が両腕から流れ出す。痛みはあとからやってきた。


 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


 痛い痛い痛い痛い痛いイタイイタイ……


 「さぁて死なれたら困るから『ヒール小』まあ、一時間ぐらい床でも舐めてれば?」


 やっと痛みが引いてきました。ジェルミナールさんは両腕と両足の再生がまだな私を放置しどこかへ消えてしまいました。


コツコツといった靴音が大理石の床に響き渡る。誰かが私のところに来たのでしょうか。友達のフリメールちゃんだったらいいのですが……


「なんだ、その無様な姿は。」


「カ、カサエル様。」


私のところへ来たのは革命の王カサエル様でした。私はカサエル様に対して敬礼をしようとするが腕がないためできなかった。カサエル様は私をゴミの見るような目で睨みつけ頭を何度も何度も床にたたきつける。私の額から血がだらだらと流れだしてくる。


なぜここから逃げ出さないのかなんて思われるかもしれません。逃げたところでなぜかカサエル様との契約が成立せず魔法が使えない状態なのでせいぜい王国軍につかまって処刑されるのがおちだろう。なら、けられたり殴られたりしかしないだけ今の方がましなのだ。


しかしカサエル様の残酷なご命令で私の目の前は真っ暗になった。


「今日は魔法も使えない穀粒しの貴様に任務をくれてやる。なあにゴミのような貴様にもできる単純な任務だ。……王国軍を全員殲滅しろ。それができるまでこの城は貴様に対して門を開けないだろう。」


 つまり、体の良い追い出しだろう。魔法も使えない貧弱な私が王国軍の一人の兵士にさえ負けて死ぬ、もしかしたらそれを望んでいるかもしれない。どうにかご慈悲をいただこうと何か言おうとするが私の口はパクパクと動くだけであった。










私は気が付いたら門の外にいた。私の手足は何とか生え変わっていたので私は敵陣目指して歩き出した。




 

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