勝ち目0の戦い。
「すまないアルス…本当なら俺も残りたいが。」
「別にいいさ、約束を守るためだし、誰かが残こらなきゃいけないんだ。」
「アルス、絶対また会おうね!絶対だよ…」
「ああ、また会おう、みんなを頼んだ。」
月が空高く昇った頃、坂部達はダンジョンを脱出した。
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(そろそろか…)
アルスはこのダンジョンに…いや、このダンジョンそのものを罠にした。
と言ってもダンジョンの入り口に大量の枯れ木を仕掛けただけ、だがそれが兵士達を苦しめることになる。
しばらくしてダンジョンに足音が響く。
「きたな、スケルトン達よ、すまない、死にに行ってくれ。」
命令を受けたスケルトン達が兵士達を襲うために移動を始める。
その間にダンジョンの罠は入り口の罠一つとなっていた。
(さすが、罠がまるで効きやしない。)
一人の兵士が嫌なものを感じたと同時に数十体のスケルトンが兵士達の後方に有った縦穴から飛び降りて兵士達を襲う。
それと同時に入り口に燃えているのが見えた。
「ウァァァ!」
急に後ろから現れたスケルトンに剣を振る、だがスケルトンもそこまで弱くない、スケルトンは剣を防ぎ、さらに後ろのスケルトンに頸動脈を切られる。
「なっ!?」
後ろにいた仲間が殺られ、スケルトンが標的をこちらに変える。
兵士は必至に剣を振ったが数に押され、殺られてしまう。
「おのれ!……ごほっごほっ。」
酸素が薄くなり始め、満足に動けないままスケルトン一体を道連れに他のスケルトンに殺されていった。
しかし先頭の兵士が応援に駆けつけると形勢が逆転し、たちまちスケルトンが蹴散らされた。
「行かせない!」
スケルトン達は既に全滅していた、兵士達も3人の仲間を失っていた。
火が燃え続けているため、ダンジョン内の酸素はどんどん減っていく。
「お前が隊長か?」
「ほう、これは驚いた、まさか一人で来るとは。ここは一つ勝負をしよう、一騎打ちだ。」
「いいだろう。」
アルスが返事をした瞬間、隊長が一気に間合いを詰め、剣をアルスの石剣めがけて振り下ろされ、
石剣が弾き飛ばされ、隊長が剣の柄でアルスを気絶させる。
「こいつは連れて帰ろう、なかなか勇気がある。」
兵士達は入り口の火をものともせずにダンジョンから脱出した。




