表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ロリコン先輩と私

放課後の教室。

夕焼けのオレンジ色の光が差し込む中、一組の男女が対峙していた。



「何の用、ですか、先輩」



ぶつ切れの喋り方をしたのは少女の方だった。

栗色の髪は肩でサラサラと揺れ、青い瞳はどこまでも冷静に相手を見つめていた。

凹凸のない小柄な体と相まって、人形のような姿だ。



「実は君に折り入って頼みがあるのだ」



対する少年は喋り方こそ不遜なものの、ひょろりとした痩せぎすの体やボサボサの油髪、ギラギラと光る目と不審者然とした姿だ。

しかし少女は気にする素振りもなく、言葉を重ねる。



「どんな、内容、ですか」


少年の方も少女の喋り方に慣れているのだろう、淀みなく喋っている。



「君にしか頼めんのだ。

他の奴らでは話にならん」



頼み込む少年の姿に、少女はしばし顎に手をやり考え込んだ。

やがて視線を少年に戻し、しっかりと頷いた。

しかし頷いたことを彼女はすぐに後悔することになる。



「頼む、エミリー嬢との交際を取り持ってくれ!」



「死ね、ロリコン」



間髪入れずに罵倒する。

少女の声はいつもより早口になり、全身から不快だとオーラを振りまいた。



「そこを何とか!」



足元にすがりついてくる先輩ロリコンを蹴り飛ばしながら少女は考える。

どうして世の中こんなん(変態)ばかりなのかと。


エミリーは身長130cm、子供体型の、どこからどうみてもロリの少女である。

こんな油髪に友人を渡す訳にはいかない。

少女の硝子のような瞳に正義感(危機感)の炎が灯った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かった^^ [一言] リアルですね。
2014/02/11 16:08 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ