今のままで
「あー…寒い」
学校終わりの帰り道、クラスメイトの宮前と駄弁りながら帰っていた。10月の秋が深まったこの時期は肌寒い。
ワイシャツにネイビーのカーディガン、2つ折りのスカートでは体が震えるのは当たり前のことだ。
「ブレザーどうしたんだよ」
「家。…荷物になるから持って来なかったの」
「…ばーか」
スマートフォンを片手に呆れたように宮前は笑った。
しっかりブレザーを着ている宮前が恨めしい。
「英語の課題やった?」
「…まだ。教えてよ、英語分かんない」
「自分でやれ。文法さえ押さえてれば解けるから」
…なんだよ、自分が英語得意だからってさ。
不意に真横から頭を撫でつけられて、思わずその手を払いのけようとした。
「な、に」
「ガキだなーって」
「…子供扱いすんな」
ははっと可笑しそうに笑う宮前に、不思議と腹は立たなくて軽くグーで殴るけど宮前は痛くも痒くもないと、また笑った。
「わ、リア充だ」「俺らには無縁だな」
横に並んで歩く私たちのすぐ隣を、宮前と同じ制服の、つまり同じ学校の男子2人組が早々と通り過ぎていった。
リア充?誰と誰が?…私と宮前が?
………いやいやいや。無いってそんなの。
反応を確認するわけじゃないが、宮前の顔を盗み見た。
「え、」
「…寒いな」
そう言って軽く俯いた宮前の顔は見えなかったけど、黒髪の隙間から見える耳は赤く主張していた。
…ばか、何意識してんの。
なんだか、私の顔に熱が集中しているような気がして。
「…コンビニ、寄って行こ?」
「…ああ」
いいの。
今はまだ友達のままで。
初投稿作品ですー
こんな展開は果たして本当にあり得るんでしょうか。
リアルがそんなに充実していないので、完全に妄想ですww
恋愛小説って難しいなあ…(´A`)
もっとリハビリが必要ですねw
読んで下さり、ありがとうございました!