第8話 ~作~
7月15日6時30分
ピーンポーンパーンポーン♪
「もう朝か…」
眠気をかき消すように目を擦りあくびをした。
そしてもう1度状況を整理する。
今は校長が主催のゲームかくれんぼをしている。負けた者は鬼になる。そして今残っているのは俺を入れて9人だ。
「おはよ。柊。」
羽野が半端の無い寝癖が立っている頭を掻きながら話しかけてきた。
「お前…その寝癖はないわ。狙ってるやろ」
「狙ってないわ!素や!素!いつもこんなんや!」
必死で否定する羽野に俺は笑顔で答える。
ガララ
急にドアが開きあくびが連鎖する俺達はドアの方を見る。
「あっ。皆起きたか」
そこには神崎の姿が。何食わぬ顔で挨拶した。
「てめっ。どこに行っ」
『皆さん起きましたか?』
放送の続きが流れ安藤の口が閉ざされた。
『今日も1日がんばりましょう。今日は少しルールを変更します。昨日の歩数から25歩減らし5歩しかあるけません。さらに鬼は昨日捕まった生徒を加え全員で30人です。では頑張ってください』
放送が切れた。今の時刻は6時45分。隠れる時間は15分。そろそろ隠れる場所を探し始めないと。
「じゃあ、俺は隠れてくるから。じゃな」
俺は羽野と中瀬に手招きしドアを開けた。
「ちょっと待って」
声をかけたのは神崎。なんだよ――――
「時間ないねん!」
「まぁ待て。これからは作戦を立てて動こう。団体でね」
団体――――
「なるほどな。それなら見つかる可能性は9分の1に減る!」
「ホンマや…いいよ」
「私達もいいよ」
皆の意見が一致し9人揃って教室を出た。
「ここに入れば安全だ」
神崎に連れられてついたのは、屋上だった。
「なんでここやねん…」
笛吹が手で顔に影を作り普通に嫌な顔をしている。日焼けするからか?
「作戦があるんだよ。まず1人が6歩歩く」
「待て待て待て!そんなんしたら…どうなるん?」
「制限歩数を超えると小型GPSが起動し、俺らの位置が探索される」
「じゃあ危ねぇじゃん!」
「いやそんなことはない。そのGPSは上からの画像だけで断面図が無い。つまりは何回にいるかも分からない」
「時間の問題やろって!」
「そうだ。つまり向こうもそれを分かっている。だから4階建てのこの学校だから向こうは1階、2階、3階、4階、さらにここ、屋上に1人ずつ送られる。…はずだ」
「だから捕まるじゃんって!」
「つまりここにくるのは1人ってこと。そいつを捕えてここに括りつけておく。それを繰り返せば30人の鬼を捕えられる」
「なるへそ、なるへそ。1回やってみる価値はあるな」
「やってみてもいいで」
そしてこの作戦を結構することになったのだ―――――