壱 高性能戦闘機に転生した
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不定期更新ですが、がんばります。
2011年から研究し、2023年に設計図が書き終わり、今年の2034年に完成した「F-112大和」。
その「F-112大和」を今日、日本の浜松基地で世界に発表する事になった。
来るのは、各国のテレビ局や新聞記者、総理大臣、大統領、軍人とかだ。
その為、今日は静岡の道路、空港は混雑している。
-???SIDE-
うぅ……………ここは何処だ……。
周りが真っ暗でよk………あれ?見えるぞ?何でだ………暗視は全然駄目だったのに……。
ん?ちょっと待てよ……なんだか体が動かしにくいぞ?
ガラガラガラガラ.....
この音はシャッターだな?
シャッターか、そうかしゃっt…シャッター!?
どういうことだ!俺は部屋で寝てたはずだ。でも今はシャッターがある所。部屋はシャッターじゃなくてドアだ。誘拐でもされたのか……?
「おい、電気を付けろ。何処にF-112があるのか分からない」
「あ、はい」
誰かが来たんだな。聞いたところ上司と部下だけど。
ふぅ、やっと此処から出れるようだ。
そういえば、力が出ない。理由は、あれか。朝食食べてなかったからだな。
カチッって音がし、明かりがついた。
「これだこれだ。F-112大和だな」
「今日、発表なんですよね」
「そうだ。とりあえず、日本……此処浜松基地で保管だ」
「そういえば、燃料……持ってきます」
「あぁ、頼む」
燃料?てか、この上司さん俺に向かって「F-112大和」って言わなかったか?
しかも、上司さん軍服だよな。日本人だから自衛官か。
……まさか………まさかな………俺は、人間じゃない?
「燃料持ってきたので入れときます」
部下さんがタンクを抱えて俺の体をいじる……いじる!?やっぱり俺は人間じゃないのか。機械なのか?
そして、体に燃料を入れる。……人間じゃないからだろうか、何故か美味しい。そして体に力が入る。
ピッ
「!なんで勝手に反応!?」
「良徳、F-112大和の事を知らないのか?」
「え?」
「人工知能を持ってるんだ、それくらい出来るだろ」
「人口知能を持つ戦闘機ですか」
「しかも、2011年から研究してて、今年…つまり2034年に完成したんだ」
「11年からですか……僕が生まれた年じゃないですか…」
え?戦闘機?俺は戦闘機なのか?
そして、2034年?あれ?さっきまで2011年だった…筈。でも、これは現実かもしれない。
「もしかして、喋ってくれるかも」
「それは無いだろ」
「無いんですか…」
え?喋れないの?ちょっと意識して喋ってみようかな。
「《そこの2人、俺の声が聞こえるか?》」
―大和SIDE OUT―
―(仮)上司SIDE―
今日は「F-112大和」の発表日だから、確認をしに行く事に。
倉庫に入って明かりをつければ、目の前にあった。
部下の良徳は、燃料を持ってきてF-112の燃料タンクに入れていた。さすが私の部下だ。
すると、燃料を入れたことに気付いたのか、「ピッ」と、反応したF-112。
部下が驚いていたから、F-112に人工知能があることを教えた。
「もしかして、喋ってくれるかも」
「それは無いだろ」
「無いんですか…」
さすがにそれは無いと思うぞ良徳。あったら凄い事だぞ…F-112も凄いんだが。
「《そこの2人、俺の声が聞こえるか?》」
その常識は崩れ落ちた。
何故かって?このF-112から聞こえたんだ。「そこの2人、俺の声が聞こえるか?」ってな。
私だって、驚きだ。これを報告しに行かなきゃな。
「おい、良徳。入れ終わったか?」
「はい」
「確認も終わった。基地内に戻るぞ」
「はい」
大和には悪いが、此処は無視しよう。後で謝りに行かないとな。
〔基地内 基地司令官室〕
「それは、本当の事か?」
「はい、確かです」
「それは、世界に発表するな。今の所、軍だけが知る情報にする、いいな?」
「分かりました」
敬礼をして、部屋から出る。綾部 稔司令官(陸将補)は表情が豊かではないが今の報告をした時に驚愕の表情をしていた。やっぱり司令官殿でも信じられない事なのか。
とりあえず、会場の準備の指揮をしに行こうか。
―(仮)上司SIDE OUT―
「F-112大和」の正式完成発表まで残り2時間.........