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転生先で最強の元奥さん達?が待っている。~これはハーレムと言って良いのだろうか?~  作者: ユウヒ シンジ
第5章 ラングトン大学 始動編
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大学ライフ 反省会1

よろしくお願いします。

「さて、原因は大体、解った。」


今、タクミ達は、大学院生専用寮のサロンに集まっていた。

ただ、クロちゃんは六日亭での仕事があると云うので不参加だ。


「二人が男湯を覗こうとしていたのもまあ良いよ。僕たちだけしかいなかったし、他に怪我人とか居なかったからね。」


そう、今この院生寮にはタクミ達だけしか居なかった。

今回の事件で院生が防御結界を自分の魔力限界で支えていたため、魔素失調症が発生。

全員が病院へ搬送された為だった。


「あのー・・ちょっと良いい?」


カーリーが怖ず怖ずと手を挙げて質問の許可を求めて来た。


「どうした?」


「その、私達がこうして並べられて正座しているのは解るんだけど、何故ルゼだけがタクミ君の横に座ってるの?」


今、カーリーの言った通り彼女達は、寮専用大浴場崩壊事件の首謀者として反省してもらう為にサロンの床に正座してもらっていた。

ただ、ルゼは、はっきり言って被害者であって、そっちで正座する方じゃないから、タクミと一緒にソファーに座っているのだ。


「ルゼは君達の傍若な力の被害者だからね、床に座る理由は無いよ?」


「あの、そうじゃなくて、なんでタクミ君の隣に座って、タクミ君の腕に引っ付いているのかっていう事だよ。」


うーん確かに、とタクミも思ってはいた。

あれ以来、ルゼをタクミが助けた以来、タクミから離れようとしないのだ。


「ルゼ、あんまり引っ付くと動きずらいんだけど。」


「いえ、タクミ様に命を助けてもろた私としてはこうやってお側に仕える義務が有りますよって。」


「いや、そんな義務なんて事は必要ないからね。」


「そんな事はありません! エルカシア信教では、恩は倍返し、それがいい男なら10倍返しという教えがあります。当然命を救ってもろた私は、全てを捧げても返しきれへんですが、それでもお返ししたいのでこうやって常にお側に控え、一生をかけてお仕えする必要があるんです。」


タクミはエルを睨む。

エルは、そっぽを向いて気付かない不利をしている。


一体どんな教えをエルカシア信教は説いているんだ?


心の中で文句を言うが、エルは相変わらず無視を決め込んでいた。

一方ルゼの話を聞いていた、カーリーを始め奥さん達がブーブー言い出す。


あれ?なんでグランディール会長まで?


「グランディール会長、なんで会長までブーイングなんです?」


「いや!」


「え?」


「カルディナと呼んでください、タクミ様。」


カルディナ達は、床に正座させられていたので、タクミを見上げる格好になっており、カルディナはそれを良いことに少しふて腐れた表情を作り、上目使いでタクミを見つめてきたのだ。


ただでさえ美人で非の打ち所の無いプロポーションの持ち主の会長が、お風呂上がりで上気した肌が多めに見える寝巻姿で、そんな格好されてはタクミもさすがに可愛いと思ってしまった。


「コホン、えーとその会長、そんなに見つめられると恥ずかしいんですが。」


「そ!それは私を魅力的だと思って下さると考えても良いですか?」


カルディナが嬉しそうな顔をして膝立ちでタクミの方へとにじり寄って行く。


「あー!カルディナ、ずっこい! そんなんで婚約者アピールするのはずっこいわよ! 私だって!」


そうまくし立てると、ヴェルデも両手を胸の前で握り、上目遣いで潤んだ瞳を僕に投げ掛けてくる。

年齢の割には幼女っぽさを残すヴェルデは、大人の魅力もあるカルディナとは違う可愛らしさを爆発させてくる。


「えーじゃあ私も!」


今度はカーリーまで参戦してきた。

ちょっと収集が着かなくなってきたので、みんなを一回鎮めささせる。」


「ちょ、ちょっと皆!落ち着こう。だいたい最初は、会長の婚約破棄の為に僕が真竜との戦いに参加するかしないかの話しだったはずだよ。」


「あ、そうでした。」


みんなも思い出したらしく、しぶしぶ元の場所に戻り、正座し直す。


「まあ、もう正座しなくても本当は良いんだけどね、あんな騒動起こしたんだからちょっとは反省してもらわないとね。これはそのけじめだから。」


みんながシュンとなって頭を垂れる。

ようやく落ち着いたので改めて会長の件をみんなと話し合う事にした。


「それで、そのお馬鹿三兄弟は、そんなに凄いの?」


「はい、平民の敵です。」


「女の敵だね。」


「人の皮を被ったゴブリンだわ。」


ヴェルデとフラム、そしてカルディナがそれぞれの感想を苦々しく語る。


まあ、実際会ってないから解らないけど、三人がそこまで言うなら相当な悪党王族なんだろうな。

そんな、男のところへカルディナ会長が嫁いで幸せな訳はないか。


タクミは思案するがどう考えても良いとは思えなかった。


「それに、私たちが再転成する前のテレジアの時に凄くお世話になったんだけど、その時も今の王、つまり三馬鹿兄弟の父であるゴルエド・シルフィテリア王に半ば強制的に妻にさせられて酷い目に合わされているの。」


ヴェルデが悔しそうに呟く。


「そう言えば、魔人族討伐といって放り出されたのもそのシルフィテリア王の命令だったかな?」


「そうよ、だからカルディナの件は、タクミとの婚約どうこうの前になんとかしてあげたいと思うの。」


ヴェルデはそうとう嫌だったんだろう。

唇を噛み締め、真剣な眼差しでタクミに訴えかける。


「ちょ、ちょっと待って下さい! 今、テレジアって言いませんでした? あの、テレジア・カーナインの事ですか? それに、転生って。」


カルディナが驚いて、ヴェルデに詰め寄る。

そういえば、その辺りのことまだカルディナやルゼには話して無かったとヴェルデ達は思い出した。

読んで頂きありがとうございます。

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