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転生先で最強の元奥さん達?が待っている。~これはハーレムと言って良いのだろうか?~  作者: ユウヒ シンジ
第5章 ラングトン大学 始動編
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入学Ⅰ

新章に入ります。

これからタクミ達に起こる出来事が、これからのタクミや彼女達に大きな影響を及ぼす事に。

国王の動向や、残った奥さん達の手がかりを探していきます。

王都の外れに位置するラングトン大学。

周囲数キロの城壁に囲まれ、敷地の中には川もあれば湖もあり森や山の一部の利用した大学の為だけの空間がそこに作られていた。

おかげで、王との中央辺りからこのラングトン大学までが徒歩で2時間くらいかかってしまい、さらに敷地内に入ってから大学の校舎がある所まで、さらに1時間位かかってしまうというとんでもない広さの大学なのだ。


僕たちはお世話になった宿屋、六花亭を後にしてこの大学の学生寮に着いていた。


「タクミ君、凄いね!この学生寮。宮殿みたいに大きいよ!」


横に立つカーリーもその豪華な学生寮に目を奪われていた。

外壁は大理石に似た全体に白い石造りに、所々を金属で装飾されそれを金や銀が貼られ彩らせ、そして要所要所を濃いめ色が配色され引き締まった容貌を現し、何よりこれでもかっていう程に、そのシンメトリー性が豪華さに拍車をかけ、宮殿と言っても憚ることはないと思えるほどだった。


「まるで、少し小さめのベルサイユ宮殿だな。」


「ベ・ルサイ・ユ?」


カーリーが小首を傾げ何だろうって顔している。

最近、カーリーが物凄く可愛く見えるのはひいき目だろうか?


「カーリーはまだ前前世の記憶が戻ってないから解らないか。僕や、カーリーが居た前の世界でヨーロッパていう地方があって、そこにある宮殿がちょうどこんな感じだったと思ったんだ。」


そう、写真でしか見たことないから細かく覚えてる訳じゃないんだけどね。

そんな、たわいのない話しをしている間に、僕たちの周りに同じように入学が許された子供達が続々と寮の前に集まり始めていた。

僕たち新入生はまず寮の前に集まるよう言われていたのである。


「結構な人数がいるね。」


「そうだな。ざっと150人位かな?」


「ちょっと女の子の方が多いのかな?」


カーリーが集まった子供達を見てそんな事を言っていた。

でもちょっと顔が嫌そうな顔をしてる様に見える。

どうしたのだろうか?


「ちゅうーもーく!」


突然、大の大人が二人寝そべった位の幅がある寮の玄関上に設けられたバルコニーに黒いマントに身を包んだ男の魔導士が僕達に向けて注視するよう大声を張り上げた。


「諸君、まずは入学おめでとう! 私は、お前達が通う事になるラングトン大学の第一学部の学部長、ドランド・トンナ男爵である!!」


あー、自分で男爵なんて言って威張ってるよ。

子供に威張り散らして何を求めてるんだろう?

これはあれだなお約束的に注意すべき先生という感じだな。


「お前達は、シルフィテリア王国が世界に誇る、魔導と武術の先端教育を実践しているラングトン大学の入学を許された選ばれし者達である! これからの3年間、男爵である私の言い付けを守り!勉学、魔術学、武道に励む事! 以上!」


そう言い切るとさっさとその場を退出して行った。


え?それだけ?

今後の行動予定とかは?

みんなもざわついてる。


「あの~皆さ~ん」


ん?


「あの~、み・な・さん~聞いてもらえますかー。」


どこからか弱々しい声がするなと思ったら、いつのまにか玄関正面に一人の女性が申し訳なさそうに立っていた。

彼女は、紺色のジャケットにタイトなスカートを履き白のローブを纏った、大きな眼鏡をかけた可愛らしい女性なのだが、如何せん声が小さくて僕達みたいに近い生徒以外は殆ど聞こえないみたいだ。


「先生!どうしましたか!?」


僕はわざと大きめな声を出して、その女性に視線が集まるようにしてみたら、他の生徒も気づいたのか、ざわめきが治まり皆の視線がその女性に集まることになった。


「!!!・・・・・」


どうしたんだろう?

今度は赤くなって黙ってしまったぞ?


「そ、そんなに、見ないで下さい。恥ずかしい、です・・。」


僕はどこぞの芸人ばりにこけそうになったぞ。


「先生?あなたが皆に見てほしいっていったんじゃないんですか?」


僕が尋ねると、先生はブンブンと頭を横に振っていた。


「ち、違います。は、話しを聞いて貰いたいんであって、こんな大勢の人にいっぺんに見てほしい訳じゃありませんから。」


顔を俯かせながら精一杯の声で話してきた。

なんかとてつもなく厄介な先生じゃなかろうか?

さっきの先生といい、ここの大学本当に大丈夫なのか?


「それじゃあ、僕が前に立って皆から見えなくしますから、喋ってもらえますか?」


このままじゃ話しが進まない気がしたので提案してみると、勢い良く縦に頭を振ってくれた。


「お願いします。えっと?」


「あ、タクミ、タクミ・カーヴェルといいます。」


「タ・タクミ君でいいかな?」


「はい、宜しくお願いします。えーっと、」


「あ!コ、コーナル・ウェンスキです。」


「はい、ウェンスキ先生。」


「いえ、コーナルで良いですよ。」


「そうですか?じゃあコーナル先生。」


「はい!」


何故か先生物凄く嬉しそうにしてるけど、何かあったのか?

で、カーリーが何故か物凄く不機嫌そうにしてるけど何故?


読んでいただいてありがとうございます。

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