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始まりはネコで終わりはドコ?残りの人生を異世界で!!  作者: ルイ
第二章『濁った紅一点』
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第六話「人魚」


どうも。みなさん、龍(俺)です。

今日は、とても良い快晴ですね。空が澄み渡るように広く、青い空の向こうからは白くて眩しい限りの太陽が見えています。いやぁ、太陽が熱いですね。俺も暑いですよ。

え?何やってるんだって?勇者は?・・・、そんな事やってませんよ、だって俺は・・・・

「おーい、竿引っ張られてるぞい、力を込めて引くんだぞぉ。」

優しい声だがピンと張られた声。

その姿はおじいさん。

赤くはれぼったい目、これは海の近くに住んでいるヒトによくあることで、潮風にさらされるとこうゆう肌になるのだ。

「はぁーい、親父さん。ういこらっしょっとっ!」

結構引きが強いぞ?大物か?この世界に来て早三日。俺は漁師(三日目)になっていた。



一体俺の身に何があったかというと、説明するには三日まえにさかのぼる。



「あぁぁぁぁぁ~~~~~?!!」

落ちていくスピードは変わっていないはずだが、恐怖はどんどん増すばかりだった。

地面が見えてくるとおもい心を落ち着かせる俺。

雲と思われる白いもやを突き抜ける。

(肌にしめった空気がまとわりついて、気持ちわりぃ)

しめった空気が肌にまとわりつき、髪には水滴がついたまま落下していく俺の身体はと黒猫を詰めた鞄は下へと落下していく。

「おい!海が見えるぞ!!」

黒猫、シニガミの声によって下が地面ではないことを知らされてしまった俺。

悲しい現実だ。

「海ってどうゆぅ、ぶるばぁぁばあ、があ」

言葉にならないような硬い水面に身体ごとたたきつけられた俺はそのまま意識を失った。

言っておくが、水面というのは高い位置から落下することによって、まるで鉄かコンクリートのように堅くなる性質を持っているのだ。(絶対に骨を折ったか、死んだのか・・・。)



「うん?」

そんなとき遠くからそれを見ていたヒトがいた。

ヒトというよりはその姿はヒトとはかけ離れていた。

耳は鱗という名のものに覆われ、耳の下のあたりには切れ目が入っている。これは魚で言う呼吸の歳に使われる器官、その名も『エラ』。

腕をよく見ると、透明な鱗が朝日に照らされてキラキラと輝いている。

すねや肘から手首にかけてまで外向きの尾ひれのようなものがある。

手足の指の間には、水かきのようなものがある。

このような特徴を持つ一族を、この世界では『シレナ族(魚人・人魚)』と言うらしい。

ついでに言っておくが、女も同じようになっており、足は魚の尾のようにはなっていないらしい。

実に残念だ。

余談だが人魚は雄が居なくなれば、雌が雄になることがあるそうで、そのまた逆も然りだ。

魚には多いらしい。

実に残念だ!

雌?女のヒトの胸は大きいらしいが、雄にもなる事が出来るので、胸の大きさはあまり考えないそうだ。髪色や瞳の色はいろんな色があるそうで、海の魚だけではなく池や沼、川などの魚(シレナ族)も居るそうだ。魚だけではなくタコもいればイカも居る。しかし貝とヒトデや珊瑚、イソギンチャクなどはいないらしい。


とまぁ、こんな話はさておき俺が目を覚ました場所は、船(漁船)のうえだった。

(魚のくせに魚を食うのかという人も居るかもしれないが、それは別問題らしい。)

「お、目が覚めたようでなによりじゃわい。」


龍(俺)は、人魚(親父さん呼ぶようになるヒトとその他の船員)さんに拾われたのだった。

人呼吸は親父さんがしてくれたらしい。

猫は加護がついていたので無事だったらしい。濡れてもいない。

遠くで人呼吸されている俺を見てうれしそうにニャアと鳴いていたとか何とか・・・・。


『りゅーちゃん、生きるためには、働き口が大切よ!給料もね』

偉大なる母よ、勇者の前に金を貯めることにしました。


「あの、助けてくれてありがとうございます!唐突ですが、働かせてください。」

日本語通じるだろうか?

パニクる事は通り越し、俺は生きるための働き口を手に入れた。

「いいよ?でも君は何の種族かな?」

人間っていないんだろうか・・・。

実に残念だ!!







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