第二話「シニガミ」
偉大なる母よ、答えてくれ。
(死んでしまったらどうしたらいいでしょうか?)
「えーと、そんな300メートル先の三途の川を渡ってもらっちゃいましても構いませんが、本来龍さんは残り82年居きられたはずですね!」
さらっと嫌味を言うのが天使なんだろうか?
って82年って、俺100歳まで生きれたってわけか?
偉大なる母よ、ありがとう、そしてごめんなさい。
そんなことをつらつらと思っている内になにやらテンシニバンは、紙を懐から取り出していた。
「エーとですね、あぁ、これこれ。」
「これって何が?300メートル歩いて川渡れば良いんじゃねぇのか?」
(それで、生まれ変わる!!今度こそイケメンに!!!!)
そんでもって女の子と・・・・フフッ・・・
「いいえ、本来事故があっても死なないはずのヒトが死んでしまった場合は、神様に会いに行かなければならないのです!」
とか何とか言っている内に助けたはずのネコが尻尾をゆらりゆらりと揺らしてやってきた。
死んでしまったんだろうか・・・・、助けられなかったなんて。。。。。
罪悪感が胸に広がったが、どうしてさっきまで居なかったネコが突然現れたのだろう。
(瞬間移動とか。。。。?いや、あり得ないか)
中二病という懐かしい病を思い出した。
「あぁ、どうしたんですか?ジュウヨンバンのシニガミさん。」
14番のシニガミ・・・?死に神?!
「どこどこ?!シニガミどこ?」
(一度は見てみたい!!女の子のシニガミ!!鎌を持っている紫髪の女の子!!
『もう!だめよ。中学は卒業したでしょう?』
フリフリエプロン姿の母が再び現れた。
今度はお玉を持っていた。
いい歳なのに、なぜ似合っているんだ。
「え?シニガミさんいるじゃないですか。」
周りを見渡しても誰もいない。
猫はいるが・・・・・。
「ん?猫の姿いつも好きですよね、シニガミさん」
「猫?」
ネコネコ・・・・・
「猫ぉぉぉぉぉぉっ?!!」
女の子は?美少女は?いずこなの?
(希望を捨てるんじゃない俺!!女の子に変化するかもだろ?!)
ボンッと音を鳴らすと猫だった黒猫は、人型を取っていた。
「女の子ー!!・・・げっ!」
「誰が女子だ、誰が。」
そこ居たのは、黒髪の金色の目をした美青年(俺様系?)だった。
「チッ」
はぁ、女の子。。。。