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トウモロコシも色々あるデスよ

シヤルスクの町に行く前の話デス。


ストレージに有ったポップコーンを石臼で挽いて居た時、タケルさんが教えて下さったのですが、

ポップコーンをそのまま蒔けば芽が出てトウモロコシが収穫できると言うのデス。


タケルさんが言うには、ストレージのポップコーンはちょっと古く、味が落ちるとの事でした。

ここで収穫出来れば新鮮で味の良いトルティーヤが出来るのデス。

なんと素晴らしい事でしょう。


また、これは爆裂種と言うのだそうですが、スイートコーンなる物があり、蒸したり焼いたり

茹でたりして食べて美味しいものが存在すると言うのデス。

タケルさんは懐かしそうな顔でおっしゃいました。

「屋台で醤油を付けて焼いている奴が旨かったなぁ」・・・と


シヤルスクの町で探したのですが、残念ながらトウモロコシ自体の存在が有りませんでシタ。


でも、それで諦めるようなそんじょそこらの御あねぇさんとは、このべるでは御あねぇさんの出来がちがうのです。


・・・


「えぃっ」


端末を上に上げて、中から何か引き出した。

どちゃ・・・

無防備な状態から逆さまに引っ張られたドーロは、そのまま重力のなすがままに落下した。


「ぐー」


ドーロはそれでも未だ寝ていた。

べるでは暫く頬に人差し指を当てて考えて居たが、ストレージから低周波治療器を出すとドーロの右手と右足にセロハンテープで巻き付けた。


「スイッチオン」


「あわわわ、いたっ、いたたたた、ちょ、これ何?

いたたた、何ここ?どこ?、あわわわ」


べるではスイッチを切ると、何事も無かったように話し掛けた。


「ドーロちゃん、おはよう

早速だけどお願い聞いてくれるかしら?」


「あれ?べるで?どうして此処に?」


「ここはゴルノ村デスよ?

で、お願・」


「ヤダ」


「お願い」 ポチっ


「あわわわわ、痛いっ、なにこれ?」


「お願い・聞いてくれる?」


「あわわ、分った、分かったから、止めて、止めて、止~め~て~」


「ドーロちゃんありがとうっ」


べるでは微笑みながらスイッチを切った。


「ふぅ、いきなり何すんだよっ、ナニこれ?

あれっ、肩こりが取れてる!? ボクの頑固な肩こりが取れた?」


「肩こり治療デス 良く効いたようで何よりデス。

それよりも、お願いデス。」


「なに?トウモロコシの種だってぇ?

それをボクに入手しろと? トウモロコシを?

・・・で、何それ?」


「スィートコーンデスっ」


「だから、なにそれ?」


「トウモロコシと言う物の種を所望しマス。スィートコーンと呼ばれている種類デス」


「スィートコーン・・ね・・・あれっ?あいつの記録にあるよ?

ほら、コレ?」


ザラザラっと50粒程取り出した。

べるでは目を輝かせて掌に乗せた。

・・・見た目、ポップコーンと変わらない・・・


「じゃボクは忙しいから帰るよ 暫くコレ借りてくねっ じゃねっ」


と低周波治療器ごと端末に飛び込んでいった。


べるでは八尾が焼モロコシを食べて嬉しそうにしている姿を思い浮かべて微笑んでいた。


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