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ねねの告白

ねねが、告白します。


『長浜ものがたり』  遠藤家の系譜と秘密



 長政の『遠藤家訪問』は、一応の成功を見せた……。

と、思われる。

とはいえ、その内容が、明かされることはないだろう。


 なぜなら、彼には記憶が半分くらいしか残っていないからだ。

多少、やらかしてしまった気がする。


「いや、かなりやらかしたかも?」



 翌朝、客間で目覚めた長政。

ねねの母親に起こされ、速攻で着替えた。

浴衣を脱ぎズボンとシャツを身につけ、慌てて食堂へ向かった。


 ねねの家族の反応は、友好的であった。

が、

ねねは、長政に対し微妙によそよそしかった。


「やってしまった!!」


酔っ払って醜態を見せた事は、『黒歴史』として封印した長政である。




~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~




とある日、ねねから告白を受けた。



~ ねね ~


「実は私の家には代々伝えられている、ある伝承があるの……」


私の家、遠藤家はかの猛将 『遠藤直経』 の子孫だそうよ。




祖父、遠藤久雅の話では、……と、ねねは続ける。



 浪人時代に世話になった遠藤直経を、あろうことか弟が討ち果たしてしまったことを悔いた竹中半兵衛。

彼はせめてもの供養にと、直経の遺児を密かに引き取り養育したそうよ。

黒田官兵衛の子、松寿丸(後の黒田長政)も匿っていたし、有り得る話だと思う。

信長公に知られるわけには、いかなかったから。

近江高山という山奥に土地を与えたそう。


その末が、ねねの実家の遠藤家である。


 祖父おじいちゃんの久政は、「祖父から聞いた」と得意気に語っていたわ。

とはいえ、真偽は不明ね。

証明するものは何も残ってはいないもの。


 いちおう、ひいひいお爺ちゃんの代には長浜に移り住んでいたそう。

これは確定ね。


 久雅おじいちゃんは、猛将遠藤直経の子孫だということを誇りにして、懸命に働き今の家を築いたの。 すごいでしょ!

息子ぱぱを大学にまで通わせ、必死に働いたわ。

最近、ようやく楽隠居したところよ。


 ぱぱもお爺ちゃんの期待に応え、地元長浜でそれなりに成功を収めているわ。


だから、”ウソ”とか、”信じられない”なんて言ったら叩き殺されるわよ。





~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~



遠藤家の系譜(登場人物紹介)



ねねの祖父:遠藤久雅えんどう ひさまさ


 猛将、遠藤直経の子孫だということを誇りにし、懸命に働き。今の遠藤家を築いた。

最近、ようやく楽隠居したところである。

今は、孫娘のねねが婿を迎えること、ひ孫の顔を見ることが何よりの生きがいとしている。



ねねの父:遠藤直常えんどう なおつね


 直常は久雅の期待に応え、地元長浜で成功を収めている。

男子には恵まれなかったものの、娘のねねを溺愛している。



ねねの祖母:遠藤松子えんどう まつこ


初孫ということもあり、ねねを溺愛しており。生まれた時から、ねねを連れ回している。

長浜の町家生まれで、大の太閤びいき。

ねねが観光客に世話を焼くのは、祖母譲りである。




ねねの母:遠藤ゆかり(えんどう ゆかり)


 浅井町の出身である。

浅井町と聞いてだけで、久雅は息子の結婚を許可したともいわれている。

秀吉よりも、浅井長政の方がすきであるが、嫁姑の確執を避けるため、敢えて言わない。

 よく出来た、おかあさん。



遠藤ねね: 本編ヒロイン


 裕福な家庭に生まれ、家族の愛情をいっぱいに受けて育った。

遠藤家の一人娘。


 性格は温厚、普段は引っ込みじあんな性格。

ただし、内弁慶であるため、身内にはわがままを言う。

親戚が来ると、嬉しくなってはしゃいでしまうタイプ。


 長浜の町が好きで、観光客が困っていると手助けをしてしまう。

基本お人好しだが、長浜の悪口を言われるとキレる。


 祖母・母に厳しく躾られており、とても保守的。 男友達はいない。

長政のことは、仲のよいともだち程度に思っており、家族の過剰な反応に戸惑っている。

とはいえ、他に親しい男性は居ない。


 あまりにも男っ気がなく、家族から養子がとれるのか心配されている。

ねねが男の子を家に連れてくるのは、小学校三年生以来。





遠藤家の人々:

 ねねの家族は、ねね本人以上に長政くんに興味深々である。


 久雅など、気が早い事に、八幡宮で挙式を行いたいと画策している。

お相手は、ねねが気に入った男なら、それでいいと思っている。

「とにかく、ひ孫じゃ!!」




小谷長政こたに ながまさ:好きに想像してくれ!


 SR400を駆るも、DTドーテーである。

ごく軽度の女性不信 (親友○○が、女性にヒドイ目に遭ったのを知っている)

名門○○○大学商学部。皇居みやこから見て、西北にあるらしい。





国友由美子:(くにとも ゆみこ)


 ねねの高校時代からの親友、同じ大学に進む。

遠藤家とは、家族ぐるみのお付き合い。

 石田三成ゲームキャラの熱狂的ファン

      



小堀千尋:(こぼり ちひろ)


 ねねの親友。

長浜市役所に勤務している。

歴史への興味は、薄い。




○○:長政の親友。


 残念ながら、本編とは無関係。

合コンで初彼女をゲットするも、速攻でフラレた。

彼女曰く、「学歴(大学名)に目がくらんだ、今は反省している」とのこと。

また、別の彼女には貯金がなくなるまで貢がされ、捨てられた。


長政の女性観に、むごい影響を与えた男である。

かなりのオタク。




遠藤直経:浅井長政の家臣。


 勇猛かつ優秀な武将である。

詳しくは、戦国編にて。





~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~



- NG集 -



「……遠藤直経って、だれ?」


「信じられな~い、そこから~」


かくして、長政は出入り禁止を食らったのであった(笑)。






『長浜ものがたり』  歴史探訪、遠藤家の系譜と秘密 おしまい



現代編、あと1話で完結します。

ラストをお楽しみに。

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