そろそろ任務な頃合いかと思ってね"蒼"
「で、任務って何ですか?」
病室にて俺は軋む体を起して姫様に尋ねる
「こんな体で出来ることなんてたかが知れてますけど、」
姫さまは大きくため息をついて言った、
「そもそもあなたが窓から落ちなければ・・・」
ま、そうなんですが、
「で、なんです?仕事って、」
「あ、はい仕事というのはですね・・・」
「さて、ここか・・・」
俺、一は姫様の命によりとある火山に来ている、
姫様が言うに「今回は敵とかいないから安心ですよ~」
だそうだが、嫌な予感がするし安心は出来ない、
と、いうか・・・・
(目の前に明らかなまでに危なっかしい猛獣がうようよしてるんですけど!!!!)
ん?なんだこれ、考えよう、ちょっと考えよう、
姫様なんて言ってたっけ、
確か「今回は敵とかいないから安心ですよ~」だったような気がするんだが、
あ、まぁ確かに「敵」ではないかもしれないんだけど・・・
というか敵だろ、でかい猛獣どもが涎たらして徘徊してるんだぞ?
もはや敵だろう!むしろ敵だろう!
まぁ、一度落ち着こう、息が切れそうだ、
それにしてもヤバい、俺今車イスなんですけど・・・
車イスに何ができるんだよ、教えてくれよ、
飛ぶ・・・か、いや、魔力切れていざって時に戦えないとか無能にも程があるというか・・・
「・・・・・帰りてぇ」
俺は悩んだ、帰るか、死にたくないし、帰るか?
ものすごい悩んだ、帰るか、もしくは帰るか・・・
「・・・帰る!!!!」
俺がそう叫んだときだった、というかこのタイミングで叫んでしまった、
獣達のするどい視線が俺を射抜く、
「イヤン、そんなあつい視線を送らないで☆」
『ヴァルウウウウウウウウ』
やべぇ、マジでヤベぇ
本格的にやべぇ死ぬ、冗談抜きで、
そう思い俺は逃げた、
それは逃げた、車イスで、
そして俺は思った
(車イス遅ぇぇぇぇえええええええ)
獣たちはもう俺の3m後ろ位まで追い付いてきている、
あ~死ぬ、ぜって~死ぬ、
そして俺は漕ぐのをやめた、と言うか疲れた
そして最後に一言、
「あ~、こっちきてから欲求不満なのにオ○ニーすらできねぇってきついんだよぉぉぉぉおおおおおおお」そう叫んだ、