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ハイフン  作者: 高夏 浮斗
第一章⑫
39/51

腹減った、マジ腹減った

「俺って奴は・・・」

二人同時に呟いた。

今考えてみるとなぜ俺らはパソコンを使わなかったのか

不思議で不思議で仕方ないのだ。

この世界でもパソコンくらいは普通にあるし、

前の世界同等、いや、それ以上の普及率だ、

どこの家庭にも大体2台あるし、

ここ(城)に関しては数十台ある。

学校にもパソコン室はあるし、

ネット環境も凄い。

なのに俺らは図書館に籠もるという

どこの馬鹿だよ行為をしたわけだ。

負けた気分だ、

何に負けたか?

それは現代科学に負けたんだ、

俺らは2週間ほど時間を掛けたにもかかわらず

たったあれだけの情報しか手に入れられなかったのだ。

だが、このパソコンで調べたらそれはすぐに目的の情報を見つける事が出来るだろう。

まぁ、過ぎてしまった事は仕方がないので、

俺らはパソコン室に籠もることにした、



そして2時間後である、

今は夜11時過ぎだ、

お腹が減った、キュルルと腹の虫も泣いている。

・・・だが、ここ(城)のルールは厳しかった、

6時~9時半の間に食堂に行かないと晩御飯にありつけないのである。

俺らは9時過ぎに食堂へ向かっていたのだが、

ついついパソコン部屋に行ってしまったわけで、

その時はそこまで空腹感が無かった為に、まぁ良いか

と、軽々晩御飯を諦めたのだが、

よく考えてみると俺らは朝から何も食べていない。

朝6時には眠気が溜まって睡眠、

午後6時に起きたにも関わらず二度寝、

夜9時に起床

起きてすぐは腹が減らないタイプの俺らはご飯を食べようとも思わず調べ物に

明け暮れていたわけだが、

2時間も経つとさすがに腹が減って来た、猛烈に。

俺と隼は目を合わせ頷き、作戦を立てる。

俺はまず議題を確認ついでに発表する。


「さて、どうやって食堂のインスタント麺を盗んでくるかについてだが・・・」






結論を言えば作戦は失敗した。


食堂に掛かっていたカギについては能力で何とかなったのだが

同じ事を考える輩が居たのだろう、

インスタント麺の置き場はダイヤル式の金庫になっていた、

因みに4ケタである。

そして、取りあえず挑戦してみたのだが、

5回程失敗した所でピピピピピピピという軽い警報が鳴ったのである。

料理長のおばちゃんがのそのそとやって来て怒鳴り散らされ、

俺たちは逃げ帰って来たのである。

一応説明しておくと料理長のおばちゃんは怖い。

長〇力のような体付きで顔が危ないヤクザの様だ。

その上魔法は使えるし地味にレベル5だしで睨まれたりしたら

下手すると腰を抜かしそうになる。


ということで失敗に終わった作戦、

俺らはこのまま作戦を終了させる気は無かった。

むしろやる気が燃え上がった。

さて、どうやってあの金庫を破ろうか、

もしおばちゃんが来たらどうしようか、

俺と隼は腹が減っている事も忘れて作戦を練った。




   作戦の決行時間は今夜12時、つまり5分後である。

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