表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハイフン  作者: 高夏 浮斗
第1章⑩
33/51

帰宅、いや城だから帰宅っつか帰城?

俺が目を覚ましたのはでかい龍2匹を片づけた日から1週間たった日だった。

明香さん(のはず)の手厚い看護のおかげで、医療費以外は全然問題ない。

だが、まだ足は治っておらず、動くには車いすを超必要としないといけない。

明香さんが言うには隼は昨日目が覚めたようだ。

俺程重点的な折れ方はしていないものの、体中に大きな衝撃があったらしい。

まぁ俺もだが、

俺は右のふくらはぎ辺りの骨がばらばら、その上肋骨3本に左腕の骨が持って行かれた。

隼は肋骨4本、その上に左右両腕が折れ、骨盤も割れかけていたそうだ。

相当じゃねぇえか俺ら。


今俺は今自分の部屋のベッドに転がっている。暇なので明香さんと遊ぼうと思って声をかける。

「明香さん!遊びましょうよ!」

随分とテンションの高い病人である。

だが、明香さんは駄目です。の一点張り、仕方ないので俺は明香さんと遊ぶのは諦めて、

「じゃあ、隼の所へ連れてって下さい」そうお願いした。

明香さんは特に間を空けることもなく

「それならいいですよ」

と、以外とあっさり通った。

俺はベッドから体を起こす。

ミシミシと体中が悲鳴を上げるように骨が軋む。

痛い。すっごく痛い。それに、ずっと寝ていて背中に汗が溜まったのか

背中の上の方がむず痒い。さらになんと体が重く頭も痛い。腹まで痛いし。

何だかもはや怪我とか関係なくないか?これ。

まぁグダグダ言っても仕方ないので、俺は明香さんに連れられ隼の部屋に向かった。






ドアのノックの音が聞こえる。

正直返事するのもしんどい位に体中が果てしなくだるい、重い、痛い、

俺が寝たふりをしようか返事をしようか迷っている間にドアはガチャリと開き

一とその一の乗る車いすを押す明香さんが入ってくる。

俺は「まだ返事してねーのに入ってくんなよ」と、咎める事もなく

「一か、入れよ」とドアを開けて突っ立っている(座ってるけどな)一に入るように促す

明香さんが俺のベッドの前まで一の乗っている車いすを運んでくる。

そして明香さんは空気を読んでくれたらしく出て行った。

「昨日起きたらしいな、具合はどうなんだ?」

「具合?最悪だわ、一は?」

「こっちも最悪だわ、痛いだけならまだしもなんかしらんが気分悪いわ」

「あ、俺もだわ」

「で、あばら4本とか大丈夫かよ、まぁ大丈夫なんだろうけどな」

「お前も右足複雑骨折だろ?笑えねぇじゃん。まぁ元気そうだけど」

「お互い元気は元気ってことか」

「そうらしいな」

「それより聞きたいんだけどさ、あれ、何だよ。」

隼の顔の発汗作用は問題ないようだな、

「いや、わざとじゃないぞ?いや、何となく予想はしてたけどな?」

「それって半分わざとじゃね?」

「いやいやわざとじゃないぞ?わざとしたのは3割位だ」

「結構あるじゃねぇか・・・」

「まぁ無事だったんだし・・・」

「まぁおかげで報酬の3分の2は医療費に消えたらしいけどな」

「・・・すまん」

「まぁいいだろ、『7割』わざとじゃないらしいし・・・」

「怒ってる?」

「割とな、それよりあれなんだよ?何であんな爆発が起こったんだよ」

「怒ってんのかよ、あれは村雨だ、魔力吸いきれずに暴発したんだ」

「危な!それ危な!お前村雨こっちに飛んできて刺さったら冗談じゃ済まんぞ?!」

「まぁまぁ、いいじゃないか結局無事だったしな」

「まぁ、それはいいとして、お前昨日何してたの?」

「特になにもしてないぞ?」

「学校は?行ってないのか?」

「行くわけないじゃん!勉強出来ねぇだろ?これで行っても」

「まぁ、そうだけどな?良く考えてみろよ。」

「ん?」

「まだ学校始って一カ月位だ。」

「おう。」

「俺たち何日休んでんだよ」

「・・・・。」

「登校日数ヤバいと思うんだよ、俺は」

「・・・はぁ」

「学校行くか・・・」

「・・・そうだな」

俺たちはこの重症のままあの危険な学校に行くことを決意した




俺らが学校に着いたの3時間目だ、

登校さえすれば出席日数に入るしな。

遅刻しても問題はない。

~3時間目 数学~

「じゃあこの問題!・・・隼!」

「わかりません」

「ここは宿題だぞ?立ってろ!」

「理不尽だろこれ・・・」

「なんだ?」

「いえ、別に」

「じゃあな・・・弟の不始末は兄の責任だ!一!」

俺が隼を軽く睨むと『いやいや俺が悪いの?』的視線を送ってくる。

俺は軽くスルーし答える。

「3です」

「3x+4yの二乗だ馬鹿野郎!」

「惜しかったな~」

「惜しくねーよ!立ってろ!」

「惜しいじゃん、3入ってんじゃん。」

「惜しくねぇよ!さっさと立つ!」

「はいはい分りました分りました」

「ハイは一回って習わなかったか?」

「習ってないです」

「ハイは一回なんだよ!」

「はい分りました分りました」



~4時間目 理科~

「前回の復習ですこの物質の酸化によって出てくる物質は何でした?えっと、じゃあ隼君!」

またかよ!わかんねぇよ!前回出てねぇよ!適当に教科書に出てくる単語を・・・

「シュライデンです!」

クラスの奴らが爆笑した。

「なんでよ!なんでシュライデンよ!何で人間が酸化で出て来るのよ!あんた笑わせに来てるでしょう!」

「おいおいあんまり笑ってやるなよ・・・」

一は優しいなぁ、まぁ多分自分も分ってないだけだろうな。

「じゃあ・・・一君!」

「・・・じゃあシュワンですか?」

やっぱりな。

やはりクラスは爆笑した。





  俺らの扱い酷くないか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ