一二三家の日常、というか家っつか城
「朝ですよー起きてくださーい」
俺の朝はメイドさんとの挨拶から始まる。
どうだ?羨ましいだろ?
「あ、おはようございます。」
「朝食が出来てるのですが、お持ち致しましょうか?」
「いや、いいです。自分で食事部屋行きますんで」
「そうですか、では。」
俺は晴れやかな気持ちで朝を迎えた。
一二三隼
「朝ですよー起きてくださーい」
俺の朝はメイドさんとの挨拶、ではなくメイドさんにたたき起こされることから始まる。
どうだ?羨ましいだろ?
「うぅ~ん・・・後15分したら起きます。」
「駄目です~!もうご飯出来てるんです!」
布団が剥がされ、俺の体は秋の寒さによって丸くなる
「寒いよ~眠いよ~」
「朝食が出来てますけど、持って来ましょうか?」
「お願いしま、いや、いいです。自分で行きますんで、」
「分りました。でも、『やっぱり行かずに二度寝しよ~っと』とかは無しですからね?」
ばれてやがる・・・酷いよ明香さん・・・
「わ、分りました」
「私も食事部屋に居ますので、ちゃんと来てくださいね?」
「やっぱり持ってきてもらっても・・・」
「もう、仕方ないですね・・・」
俺はとてもダラダラした朝を迎えた。
一二三一
俺たちは学校まで自転車で行く。
「全く、一もちゃんと起きろよ?明香さん可哀そうじゃないか」
「朝は苦手なんだよな、なんでDNAまで同じなのにこういうところは・・・」
「そうだな、たまに違うよな~」
「実験終わってからなんだかんだで数年経ってるもんな、」
「まぁ違いくらい出てくるだろうな」
俺たちの前から車がやってくる。俺たちは迷わず右に避けた。
「やっぱりあんまり変わってねぇのな」
「そうだな、」
一二三隼
俺たちは学校で授業を授ける。
「このページ、宿題だったな、じゃぁ右端から当ててくぞ。」
俺たちは隣同士の席である、俺ら二人を槇と梓沙が挟んでいる状態だ。
なので俺、一は問題番号が奇数の問題。隼は偶数の問題しかしていない。
「はい!一、10番だぞ。」
「あ、はい」
そして隼が俺の代わりに答える。
「3ry+2g=4x+8y-26z=78です。」
「はい正解」
俺らは声もそっくりな訳で、席が離れていない限りこの手法が使えるわけである。
槇から畳まれた紙切れが回ってくる。
『一宛て』と書いてあるので、俺は紙を開く。
『その戦法超ずるい!先生にはばれなくても皆にはばれてるよ!』
だそうだ。俺はその紙きれの余白に、
『ばれたからって止める気はないけどな、楽だし。』
そう書いて折り畳み、槇の机に放り投げる。
すると槇は『ムッ』とした顔で付近のゴミ箱に放り投げる。
が、ミスシュート。俺は『ドンマイ!』と心の中で言いながらすっごく爽やかな笑顔で
右手親指を『ビシッ』っと上に立てた。
一二三一
俺たちは昼飯を食べる
「午前授業超疲れた~」
いつも通りの屋上で俺は叫んだ。
「でも一も隼も半分くらいは寝てたよね?」
『うっ!』
「あんた達って変なとこ似てるよね」
『そうか?』
「そうですよ、今だって息ぴったりだったし、と言うか寝ちゃだめですよ?」
『はいはいはいはい』
「これはダメだ、寝る気満々じゃん・・・」
『次の授業も寝る予定です!』
『え?次の授業は体育だよ(ですよ)?』
『・・・・・・。』
・・・・・・体育・・・・・嫌だなぁ・・・・・
一二三隼
俺たちは運動をする
今までにこれ程体育が嫌だと思った事があっただろうか。
何故こんなに体育を毛嫌いしているかと言うとだな。
あれだよあれ!恐怖のドッヂボール!
あれ痛いんだよ!みんな魔法力レベル高い!レベル1の俺らは痛い目
見るだけなんだよ!嫌だよ!痛いだけのスポーツなんて!
「今日はサッカーをします!」
『・・・。』
これ駄目だ!腹にボールが食い込む奴だ!
死にたくない、死にたくないよ!
「キックオフ!」
・・・・やっぱり痛いだけの上負けるなんて酷いよ・・・。
一二三一
俺たちは帰る
「今日は疲れたな」
「あぁ疲れた、ところで一、」
「ん?」
「今日の晩飯ってなんだっけ?」
「確かなんか高そうな名前の物だったと思うぞ?」
「だよなぁ・・・」
「あぁ・・・」
『今日も平和だなぁ』
一二三兄弟




