レアな魔力だね、お兄さん、お兄さんって誰だよ・・・
「一の魔法って一体どんなものなのかな?」
槇は悩みながら俺に言う
「さぁな、結局測定とやらも意味なかったみたいだし・・・」
そう、俺は理科室にて魔法の測定をすることになったのだが、結局は魔力があるということ以外分らず仕舞い、
どのようなものかは全く分からないのだった。
「全く、アブノーマルね・・・」
「俺だってなりたくてそうなってるわけじゃねんだよ・・・」
「じゃあ、取りあえず練習ね!」
「何のだ?」
「魔法に決まってるじゃない!」
「あ、そう」
「やる気が感じられないんだけど・・・」
「いやいややる気満々ですよー?」
「いやいや棒読みになってるよ?」
「冗談は置いといてさっさとやるか!」
「冗談だったの・・・まぁ、オッケーやりましょう!」
「まずは魔力を意識してその体に感じる何かを吐き出すように・・・」
「凄い!もうできるなんて!」
梓紗は何だか知らんが驚いている様だ・・・
「え?俺すげぇの?」
「うん!凄いよ!私これできるようになるのに3週間かかったんだよ?」
「え?じゃあ俺めっちゃすげぇじゃん!」
俺の目の前には少し透きとおった灰色の球が浮いている。
「・・・でもやっぱり凄く珍しい魔力みたいだね、こんな色見たことなよ・・・」
「普通はどんな色なの?」
「普通炎は赤、風は黄緑、水は水色、雷は黄色で無属性は真っ白だよ・・・」
「この色って何色なんだろ・・・。」
「じゃあ次はその魔力の塊を魔法の形に具現化するように・・・」
「・・・スルーかよ・・・」
「一・・・私こんな色初めて見たんだけど・・・」
「そ、そうなのか?」
俺の目の前には少し透きとおった灰色の球が浮いていた。
「普通はどんな色なの?」
「普通は赤、青、黄、水、黄緑、白よ。」
「まじか・・・」
「じゃあその球を他の形にするイメージで・・・」
「はいよっと」
「結局無理だったか・・・」
「仕方ないよ、だって私なんかそこまで行くのに3週間もかかったんだから・・・むしろすごく速いよ・・・」
「でも、球が出来たらすぐに魔法が使えるようになったんでしょ?」
俺達は夕日に向かって歩いていた、まぁ特に意味はない、帰り道がこっち側なだけだった、
「それは私は水って分かってたから・・・」
「あぁ、なるほどね・・・」
「でも凄い上達だよ?!さすがいきなりSSクラスだよ!」
「そうなのかな?」
「そういえば明日は体力測定だからちゃんと授業でないといけないね・・・」
「え?そうなの?」
「うん、でも私走るのとか苦手なんだぁ・・・」
「俺超速いよ!50m3秒で走るよ!」
「え~?!嘘でしょ?」
「まぁね!」
「やっぱり?だって3秒なんて世界記「3.5秒はかかるよ流石に、」
「・・・え?」
「流石に3秒はきついかな・・・」
「・・・じゃぁ走ってみてよ。」
梓紗は信じてくれて居ないようだ・・・まぁ当り前か、俺なら信じない
「ん?いいぞ?」
「よーい・・・どん。」俺はこの重力的なもののおかげで軽くなった体で走り出した
「嘘・・・。」
「めちゃめちゃ早いじゃん!」
「だろ?」槇もびっくりしているようだ、やったね!
「え?一なんでそんなに早いの?」
「さぁ?知らね?」ま、知ってるけど、ここは地球の重力的なもが半分しかない、これは昨日体重計に乗ったときに気づいた。最初は走るのも苦労したがもう慣れた、
そしたら早いのなんのって!とは言えず
「どうなってんの?手品?」
と、槇を困らせる羽目になってしまった。
翌日、
50m走、
一、3.5秒
隼、3.5秒
俺達は人気者になったようだ、魔法は使えないけど・・・