処女戦、要は初戦闘!
「うあっ」俺は自分の脳が壊れたのかと思った。動こうとしていないのに勝手に体が動く。
「これってもしかしなくとも・・・呪われたんじゃ・・・」これはまずい、自分の意識とは関係なく動くということは、
誰に勝手な攻撃を仕掛けるか解らないのだ、もしこれで姫様や一を切ってしまうようなことがあれば・・・そう考えているうちにも勝手に体は行動する。そしていきなり壁に向かってその右腕を叩きつけた。まるで爆発のような音とともに部屋が崩れ始める。そして俺は無意識で走り出した。
爆発音、そのあと走る音が聞こえる。隼か、あいつは何をしているんだ。敵が来たって言うのに呑気な奴だ、
そして身を乗り出した俺は敵と遭遇する。「・・・。」目が合ったぁ~!やばいな、戦いなれていない俺は戦闘を避けたかったのだが、無理のようだな・・・「こんにちはッス貴方達はどなた様ですか?」俺は丁寧に聞く。
「俺らぁ~?お前には関係ないじゃんよぉ?というかお前誰だよ。」ちっ、うっぜえなこいつ。「お前達には関係ねぇよ!」「そんなことねぇよ、だってお前、俺らが探してる村雨ちゃんもってんだもん☆」・・・ことごとくうざいなこいつ、あいつらは剣を持っている、たぶん相当使い慣れてるだろう。俺も剣術は得意だが実戦経験は無い、ここは拳銃で、
そう思い俺は拳銃をツンツンヘアの男の方に向ける「なにそれ?そんな変な武器で勝てると思ってんの?」男が笑う、おかしい、この状況で笑っていられる奴なんていないはずだ、「なになに?それどうやって使うの?そんなドヤ顔されても困るんだけどぉ?」こいつは馬鹿なのか?それともこの世界に拳銃の概念がないのか、どちらにしても俺は発砲出来ない、なぜなら片方は潰せても隙ができてもう片方にやられるからだ・・・と考えているとその時、女が倒れた。
腹を綺麗に刀が貫通していた。そしてその刀は俺に向かって飛んできた。
「ストン、」と綺麗に腹に刺さった、俺はこの快感を忘れることは出来ないだろう、だが俺はやってしまった、
一に刃を向けたのだ。何を考えても何も考えなくても俺の体は勝手に動く、止められない。あぁ、俺は一を切るのか、
と考えた時だった、銃声が轟いたと思ったその直後、バキリ。と俺の右腕が折れるような音が聞こえ村正が吹っ飛んでいった。一は訳も聞かず「何やってんだ!敵はあいつだ!これを使え!」ともう一つの妖刀、村雨をこっちに寄越した。
その時すでに向こうの男は、一に切りかかっていたが一は拳銃で格好良く受け止めた。「さっさと抜け!」と一が怒鳴る。そうだ、俺はさっきの二の前になることを無意識に恐れて刀を抜けなかったのだ。そんな事をタラタラしていたものだから、男は俺に標的を変更した。咄嗟になって俺はその妖刀を抜き男と鎬を削る、そして馴染む。この刀は先の物とは全く別物だった。この刀なら大丈夫だ、と俺は俄然やる気に満ち溢れる。そして一とアイコンタクトをとる、正直何を伝えたいのか全く分からないが・・・勝った!
あの男も馬鹿な奴だな、二人居る事を忘れているのか?俺は即座に村正を拾い上げ、鞘から抜き、その青白く光る鋼を紅く染めた。「そもそも2対1で勝てるとでも思っていたのか?」俺は尋ねる、まぁ答えないだろうけどな・・・
男は口に溜まった血を吐き出し、荒く呼吸をする。「おっとこれは可哀想な事をした、まだ生きてるとは・・・死ぬ直前はつらいだろうし、・・・じゃあな。」そう呟く、隼は女の始末してくれてんだろうな・・・じゃあこっちもこっちで、
そして俺は特に躊躇うことも何を考えることもなくストレス解消の為に思いっきり心臓をぶっ刺した