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虫の声  作者: ミーン
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部屋の隅


耳をそぎ落とすか、耳元で虫が鳴き続けるかのどちらかを選択するならば、どちらを選ぶだろうか?



私は今、耳があったところから止めどなく吹き出す血を手で押さえながら、こみ上げる笑いが止まらない。


聞こえない。


聞こえなくなったのだ。


死ぬかもしれないが、そんなことはどうでもいい。


部屋の隅には大型犬ほどのサイズの虫がじっと私を見ている。


ざまあみろ。


これでもう貴様の声など聞こえない。


私はやっと静寂を手に入れたのだ。


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