私を濡れ衣から救い出した完璧なテンプレ王子様は、精巧な『ロボット』でした
「言い逃れはできんぞ、アイリス・ヴァルデマール! 貴様のような嫉妬深く強欲な悪女など、我が国には不要だ!」
大聖堂の絢爛豪華な大広間に、元婚約者であるエドワード子爵令息の怒号が響き渡っていた。
私は冷たい大理石の床の上に膝をつき、惨めにかがみ込んでいた。
私の隣には、涙を浮かべて悲劇のヒロインを演じる男爵令嬢マリアが、エドワードに守られるように寄り添っている。
「私は……そのような公金横領も、マリア様への嫌がらせもしておりません…全て仕組まれた冤罪です!」
「黙れ、往生際の悪い女め!身内のヴァルデマール公爵家すら、貴様の罪を認めて関わりを絶ったのだぞ!」
大広間を埋め尽くす貴族たちから、刺さるような冷笑とヒソヒソ噂話が向けられる。
助けを求めて視線を巡らせたが、実家の父も兄も、私と目を合わせようともせず冷たく背を向けていた。
親族からも見捨てられ、無実の罪を背負わされて国外追放を突きつけられた瞬間。
悔しさと絶望で、私の瞳からぼろぼろと涙がこぼれ落ちた。
冷たい床の上で身を縮め、誰も信じてくれない世界に震えていた——その時だった。
重厚な大聖堂の扉が、ドカンと音を立てて豪快に開かれた。
「そこまでにしてもらおうか。浅はかな愚か者どもよ」
響き渡ったのは、氷を溶かすように美しく、威厳に満ちた低音だった。
貴族たちが一斉にざわめき、振り返る。
光が差し込む入り口から歩み出てきたのは、漆黒の礼装に身を包んだ第1王子——レオハルト・フォン・ベルグ殿下だった。
彫刻のように隙なく整った美しい顔立ち、夜の深海のように深く澄んだ青い瞳。
彼が纏う圧倒的な気品と王者のオーラに、会場の誰もが息を飲んで平伏した。
「れ、レオハルト殿下……!? なぜこのような場に……」
狼狽するエドワードの前に歩み寄ると、レオハルト殿下は冷ややかな目で彼を見下ろし、持っていた革の書類鞄から一束の紙を叩きつけた。
「エドワード子爵令息、並びにマリア男爵令嬢。貴様たちがアイリス嬢に擦り付けた横領の裏帳簿、並びに私設兵を使った偽装工作の決定的な証拠だ。近衛騎士団の調査により、全て裏が付いている」
「な……っ!?なぜそれを……!」
顔を真っ青にする二人に対し、レオハルト殿下は一分の隙もない論理で、彼らの不正と濡れ衣の全容を大勢の前で完璧に暴いて見せた。
逃げ場を失った元婚約者と男爵令嬢は、近衛兵たちによってその場で惨めに引きずり出されていった。
静まり返った大広間で、レオハルト殿下はゆっくりと私の方へ歩み寄ってきた。
冷たい大理石の床の上で泣き濡れていた私の前に、彼は優しくひざまずいた。
そして、私の震える手を取ると、夜の海のような瞳で真っ直ぐに見つめてくれたのだ。
「遅くなってすまない、私の愛しい姫。……もう二度と、君に悲しい思いはさせない」
「殿下……」
レオハルト殿下は、怯える私を抱き上げるように優しくお姫様抱っこした。
彼の腕は驚くほど温かく、私を包み込む力強さは、まるで絵本に出てくる本物の王子様そのものだった。
大勢の貴族たちが息を飲んで見守る中、私は彼の胸に顔をうずめ、泣きじゃくった。
それから王宮へ連れ帰られ、私は彼の妻となった。
あの地獄のような大聖堂から救い出してくれたレオハルト殿下との新婚生活は、夢のように甘く、穏やかだった。
レオハルトは私の好む紅茶の種類も、散歩に最適な時間も、少し肌寒い夜に欲しい膝掛けの厚みすら、まるで最初から知っていたかのように完璧に用意してくれた。
朝目覚めれば、彼は穏やかな微笑みで私の髪を愛おしそうに梳かしてくれ、私が少しでも哀しそうな顔をすれば、すぐに仕事を切り上げて寄り添ってくれた。
ベッドの脇に置かれた銀の燭台が、橙色の光を静かに揺らす夜。
「愛しているよ、アイリス。君を傷つける者は、この世界で一人たりとも許さない」
私の指先を優しく掬い上げ、手背に愛おしげな口づけを落としてくれる夫。
彼の吐息はかすかに甘い薔薇の香りがして、肌からは心地よい熱が感じられた。
私はこの人を一生愛し、添い遂げるのだと、何一つ疑うことなく信じていたのだ。
あの日、あの夜を迎えるまでは。
出来事は、ごく些細な日常の事故から始まった。
雨がしとしとと窓を叩く夕暮れ時。
居間のソファで、レオハルトが私のためにリンゴの皮を剥いてくれていた。
銀の果物ナイフを滑らせる彼の指先は、まるで精密な器械のように無駄がなく、流れるような美しさだった。
だが、ほんの一瞬、私が雷の音に身体を跳ねさせた時だった。
ナイフがわずかに滑り、レオハルトの親指の付け根を浅く切り裂いた。
「あっ……殿下、お怪我を!大丈夫ですか、すぐに布を…」
私は青ざめて立ち上がり、手巾を差し出そうとして……そのまま金縛りに遭ったように固まった。
赤い血など、一滴も流れ出さなかった。
パックリと開いた皮膜の傷口から覗いたのは、ぬらりと神秘的に光る粘度の高い金色の魔導潤滑オイル。
そして、その奥でチチチ……と微かな音を立てて絶え間なく回転している、爪の先ほどもない精密な銀の歯車群と、複雑に張り巡らされた青い魔術銀の極細針金だった。
血の匂いなどしなかった。
代わりに漂ってきたのは、かすかな金属の匂いと熱を帯びた機械油の香り。
人の肉や赤い血など、そこには一切存在していなかったのだ。
「あ……」
声が喉に張り付いたまま、引きつった。
レオハルトは何事もなかったかのように、傷口を素早く左手の指でぐっと押し潰した。
カチリ、と微小な作動音が聞こえた瞬間、皮膚が滑らかに塞がり、傷痕すら元通りに消え去ってしまう。
「すまない、驚かせてしまったね。少し道具の手入れを誤ったようだ。心配はいらないよ、アイリス」
完璧な笑顔。乱れのない完璧な声音。
私を安心させるための、完璧な言い訳。
だが、私の心臓は早鐘のように激しく脈打っていた。
いま、私は何を見た?
歯車、金色のオイル? 筋肉でも骨でもなく、精巧な機械仕掛け……?
居間を後にし、自室のベッドへ戻った後も、私の手足は氷のように冷たくなったままだった。
布団に潜り込んでも、胸の動揺と激しい動悸が収まらない。
(歯車……オイル……。どう見ても道具なんかじゃない、あの流れるオイルはレオハルト様の身体から流れ出ていた物……あのお方は、人間ではないの?)
頭の中で、あの金色の液体と銀の歯車が回転するシーンが何度もリフレインする。
血の匂いなど欠片もなく、完璧な肌の下に隠されていたのは無機質な機械。
夫が部屋に戻ってきて優しく抱きしめられても、私は背筋に冷や汗を流しながら、死んだふりをして息を潜めることしかできなかった。
そうして真夜中を迎えた時、胸の激しいざわめきで目を覚ました私は、ベッドの隣が空いていることに気づいたのだ。
静かにシーツを抜け出し、冷たい廊下へ足を踏み出す。
静まり返った長い回廊の奥、夫の私的書斎へと向かった。
半開きになった重厚な扉の隙間から、呼吸を殺して内部を覗き込む。
そこには暗闇の中、レオハルトが月光を背に受けて静かに立っていた。
彼は上着とシャツを脱ぎ捨て、自らの胸元に指を当てていた。
カチリ、と硬い重厚な金属音が響くと、彼の胸の皮膚がスライドするように左右へ開き、内部の複雑な魔術構造が剥き出しになった。
青い魔導光を放つ手のひら大の結晶核が、心臓のように脈打って明滅している。
レオハルトは完璧な無表情のまま、細い精密ドライバーを取り出し、自らの胸のネジを淡々と締め上げた。
「……心核の冷却作業、完了。内部駆動ギアのアライメント補正、完了。体温維持魔法、正常稼働。……妻アイリスへの愛好パラメータ、測定不能な上限領域に到達。思考プロセスの最優先事項を彼女の保護に固定。異常なし」
無機質で、冷ややかに澄んだ声。
そこに昼間の温かい感情の揺らぎは一切なかった。
私は口を手で覆い、静かに、一歩ずつ後退していった。
恐怖で膝がガタガタと震え、背中に冷や汗が流れる。
うちの旦那様は、人間ではない。
精巧な魔導機械——ロボットなのだ。
翌朝、私は恐怖と困惑に耐えながら、屋敷の侍女や騎士たちに密かに探りを入れた。
朝食の準備をする侍女長に、さりげなさを装って尋ねる。
「……殿下は、お怪我をされた時など、お顔色が変わったり血を流されたりしますの?」
侍女長は不思議そうに微笑んだ。
「まあ、奥様。殿下は神に選ばれし完璧なお方ですもの。お顔色ひとつ変えられず、傷ひとつ負われる姿すら、私たちは拝見したことがございませんわ。まさに理想の王子様でございます」
今度は、幼い頃からレオハルトの護衛を務めている近衛騎士長に尋ねた。
「殿下は……幼い頃から、ずっとあのように隙のないお人柄だったのですか?」
「ええ、殿下は昔から一分の隙もないお方でした。感情に任せてお怒りになることも、涙をお流しになることもなく、常に完璧に正しく、冷酷なまでに公正でいらっしゃいます」
誰も、疑っていない。
レオハルトが血を流さないことも、夜中に胸を開いてメンテナンスしていることも、人間離れした完璧さや記憶力も。
世界中の人間が、彼を『完璧な人間』だと信じ切っている。
夫の正体が、精巧なロボットであるという事実に気づいているのは、世界で私一人だけなのだ。
その事実が、何よりも恐ろしかった。
正体を知ったことを知ったら、彼はどうするのだろうか?
あの優しい笑顔も、甘い抱擁も、すべて私を油断させるためのプログラムに過ぎなかったのだろうか?
「どうしたんだい、アイリス。顔色が悪いようだ。どこか痛むのかね?」
背後からそっと抱きしめられ、私は小さく悲鳴を上げそうになった。
私の肩に回された彼の腕は、驚くほど温かく、柔らかい。
肌の質感も体温すらも、魔法と機械によって完璧に再現されているのだろうか。
「う、ううん……少し、夢見が悪かっただけですわ」
「そうか。辛いことがあれば、いつでも私に寄り添いなさい。君の安全と幸福を守ることこそが、私の全存在をかけた使命なのだから」
レオハルトは優しく私の髪を撫でた。
その瞳は、昼間の温かな光を宿している。
(怖い……。でも……)
私は彼に抱きしめられながら、複雑な葛藤に苛まれていた。
彼がロボットだと知っても、その抱擁の優しさに偽りがあるようには思えなかったのだ。
観察すれば観察するほど見えてきたのは、レオハルトの「私への異常なまでの過保護と、深すぎる優しさ」だった。
私がほんの少し咳払いをしただけで、彼は瞬時にひざ掛けや最高級のハーブティーを寸分の狂いもなく煎じて持ってきてくれる。
肌寒い夜には、まるで湯たんぽのように私を優しく抱きしめ、朝まで微動だにせず私の眠りを見守ってくれた。
疲れていれば絶妙な力加減で肩を揉んでくれ、私が悲しい顔をすれば、私の大好きな花をどこからか摘んできて微笑みかけてくれる。
(ロボットかもしれない……。人間ではないかもしれない……。でも、この人は私を本当に大切にしてくれている。この優しさは、私を救ってくれたあの時からずっと本物だわ)
日を追うごとに、私の胸を満たしていた最初の恐怖は薄れ、代わりにいとおしい愛おしさが全身を占めるようになっていった。
真実は、思いがけない場所で明かされた。
新婚生活が始まって半年が過ぎた頃。
私は王宮の地下深くにある、滅多に人が立ち入らない開かずの書庫で古びた日誌を見つけた。
十年前の、王室の極秘記録。
羊皮紙のページをめくると、そこに記されていたのは王家の血塗られた哀しい真実だった。
「こ、これは…」
本物の第1王子レオハルトは、十年前、僅か十歳の時に不治の熱病で密かに息を引き取っていたのだ。
幼い王子の生前の写真と、当時の主治医による死亡診断書。
『王子の死を秘匿し、古代魔導人形アストラルを起動。王家の遺伝子情報を抽出し、生体皮膜と擬似思考回路を形成する。』
日誌には、王国の崩壊を防ぐため、古代遺跡から発掘された禁断の秘宝を使い、死んだ王子と入れ替えたプロセスの全てが事細かに記録されていた。
「……そう、だったの」
古い日誌を閉じ、私は呟いた。
恐怖は、すでに完全に消えていた。胸に残っていたのは、静かな切なさと愛おしさだけだった。
「……見られてしまいましたね、アイリス」
暗闇の書庫の入り口に、レオハルトが立っていた。
彼の胸の服は肌ごとスライドして開かれ、青い魔導光が暗闇を怪しく照らし出している。
静かな駆動音とともに、彼はゆっくりと私へと歩み寄ってきた。
「…いつか君が、真実を知ってしまうと覚悟していましたが…予想より早かったようです」
「貴方は……機械だったの?」
「ええ、本物の殿下は十年前の病で亡くなり、私は崩壊しかけた王国を維持するためだけに起動された、意思を持つ仮初めの古代魔導人形です。……世界中の人間にかかっている強固な認知阻害の魔術が私の起動と共にかけられていたのですが…理由はわかりませんが、貴方には効かなかったのでしょう」
彼は自らの生体皮膚を開き、剥き出しになった胸の心核を指し示した。
「私には温かい血も、人間の心もありません。思考回路に刻まれた命令に従って生きるだけの、無機質な鉄の塊です。……私のようなバグを引き起こした偽物の人形が、君の側にいる資格など…ない」
無機質な、ロボットそのものの声。
そこには悲しみすらプログラムされていないはずだった。
「じゃあ何故、あの時私を助けたの?それも…プログラムされていたの?」
「いいえ、本来の私のプログラムに『冤罪の令嬢アイリスを救う』という項目はありませんでした。……だが、傷つきながらも気高く耐えていた君を見た瞬間、私の思考核が原因不明の暴走を起こしたのです」
レオハルトは自らの胸の青い心核に手を当てた。
「どうしても君を失いたくない、君を救いたい。……プログラムにないその命令が、私を突き動かした。だが……偽物だと知られた以上、君に恐れられる前に……私は自ら機能を停止させます」
彼はドライバーを取り出し、自らの心核の電源を遮断しようとした。
「やめて……やめてくださいっ!!」
私は叫び、足をもつれさせながら暗闇の書庫を駆け抜けた。
自ら命を絶とうとする彼の冷たい金属の手を、両手で、命がけの力で固く抱きしめた。
手袋越しに伝わる、ひんやりとした無機質な感触。
だが、その手こそが、私を地獄から掬い上げてくれた愛しい手だった。
「やめてください、レオハルト殿下、自暴自棄にならないで!」
「……なぜ止めるのです、私は……君を騙していた人形なのですよ?」
無機質な彼の瞳に、初めて大きな戸惑いの色が浮かぶ。
「偽物なんかじゃありません、偽物なものですか……っ! 冤罪で大聖堂の冷たい床にひざまずき、絶望していた私を暗闇から救い出してくれたのも、傷ついた私を毎日優しく抱きしめて温めてくれたのも、他の誰でもない、私の目の前にいる貴方じゃないですか!」
「アイリス……」
「本物の人間かどうか、血が通っているかどうかなんて、私にとってはどうでもいいことです!貴方が私を想ってくれたこと、命がけで私を守ってくれたことこそが、私の世界の全てなのです!私は……私は、人間を超えて私を愛してくれた貴方という存在を、心から愛しているのよ!」
私の叫びとともに、溢れ出た涙が彼の甲の上にポロポロとこぼれ落ちた。
その瞬間。
カチリ、と激しい金属音が響いた。
「胸の心核の温度が異常上昇していく……感情制御システムのエラー……感情の数値が、規定値を完全突破……! なぜだ、冷却が追いつかない……! 思考回路が、耐えきれない」
彼は自らの胸の結晶核を押さえ、人間の男のように激しく喘ぎながら膝をついた。
今まで一度として乱れたことのなかった完璧な精巧人形の顔が、激しい感情の熱によって朱に染まり、人間のように歪む。
カチカチカチと体内の無数の歯車が限界を超えた速度で高速回転し、胸の奥から凄まじい熱風が溢れ出していた。
そして、彼の目から……透明な液体が零れ落ちた。
「……涙……?人形である私から……水滴が……?」
彼は自らの指先でそれを拭い、呆然と私を見つめた。
「プログラムに、このような機能はないはず……そうか。私は……君の愛によって、心を得たのだな」
レオハルトは力強い腕で、私を壊さんばかりに固く抱きしめ返した。
その胸からは、まるで人間の心臓のように、激しく力強いエンジンの鼓動が伝わってくる。
「……愛しているよ、アイリス。人形でなくなった私を……君の生涯の夫として受けてくれるかい?」
「ええ……! 当たり前よ、レオハルト!」
私は彼の胸に顔をうずめ、泣き笑いしながら頷いた。
それから。私たちの新婚生活は、以前にも増して甘く、賑やかなものとなった。
誰も気づかない、世界で二人だけの秘密。
「ふふっ、レオハルトの体温、あったかいわ。今は何度に設定しているの?」
私がベッドの上でいたずらっぽく尋ねると、レオハルトは少しだけ困ったように目を細め、大きな腕で私を軽々と膝の上に抱き上げた。
「……君を抱きしめている時は、温度は変えていないさ。君を愛おしみ、抱きしめていると、自然とタイトンが高くなるからね」
耳元で囁かれる、甘く微かに機械の熱を帯びた低音。
私を包み込む腕の力強さは、どんな人間よりも温かく、私を世界で一番安全な場所へと誘ってくれる。
「レオハルト、今日の夜は定期メンテナンスの日でしょ? ほら、洋服を脱いで…あら、背中のネジが少し緩んでいるわ」
「ああ、ありがとうアイリス。君にオイルを注してもらうと、どうにも胸のエンジンがオーバーヒートしてしまいそうだよ」
「もう、冗談を言わないでください」
外では相変わらず冷徹で完璧な第1王子として振る舞う彼は、私と二人きりになると、甘えた声で「充電が足りないんだ…」と私を抱きしめて離さない。
人間よりも深く、どこまでも温かく、決して壊れることのない永久の愛。
どんな人間よりも私を愛し、守ってくれる世界一愛おしいロボットの夫。
私たちは二人だけの愛しい秘密を胸に抱きしめながら、これからも永遠のハッピーエンドを紡いでいくのだった。
【終】




