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86 魔族も魔界もあっさりと潰えていく

「嘘だ……」

 圧倒的な力に蹴散らされて消えていく。

 体と命が塵となって散っていく。

 その最中、己の死を実感しながら魔族は呟いた。



 栃木の魔界に突入したソウマ達は蹂躙を開始した。

 目につく魔族は即座に倒していく。

 見えないところにいる者も、探して倒していく。

 誰一人逃さないという確固たる意思をもって、ソウマ達は魔族を散らしていった。



 魔族からすればありえない事だった。

 圧倒的な力をもつはずの己が、進入してきたたった5人によって殲滅されていく。

 何でこうなってるのかが分からない。



 それが他の魔族によるものなら理解は出来た。

 やってる事は受け入れられないが、実行可能だろうと納得は出来た。

 しかし、やってきたのは人間。

 魔族に比べれば脆弱すぎる存在。

 それがどういうわけか隔絶した力を持つ魔族を倒す。

 理解不能の事態である。



「馬鹿な」

 どの魔族も一様に漏らす。

 現実とは思えない出来事。

 それが実際に起こってる。

「ありえん!」

 あってはならない現実がそこにある。

 魔族にとっては。



 あくまで魔族の思い込みの中での話でしかない。

 自分たちが最強であると。

 人間は自分たちより劣ると。

 だから魔族は誰にも脅かされないと。

 常に優位にいる存在だと。

 こんな思い込みから出て来る驚愕でしかない。



 確かに魔族は強い。

 人間は弱い。

 レベルの差は圧倒的。

 しかし、人間が常に弱いわけではない。

 魔族がいつまでも上位にいられるわけがない。

 レベルの高い人間がいればすぐに覆される。

 今、それが起こってるだけでしかない。



 この単純な事実を受け入れる事が出来ない。

 自分の思い込みの中でしか考える事が出来ない。

 思慮の枠の外の事など受け入れる事が出来ない。

 この頑迷さが魔族の致命的な間違いだった。



 その間違いに気づく事もなく、魔族は滅していく。

 ソウマ達によってあっさりと。



 その最後。

 ソウマ達が魔界の中心へと向かう。

 この場所を作り出してる存在を倒すために。



 その中心地で、壮麗なる美貌を誇る女魔族は呆然としていた。

 彼女の作り出した世界の中で、生きている者が消えていく。

 なぜそうなったのか分からないままに。

 ただ、元凶は彼女の目の前にあらわれる。

「よう」

 感情のない、淡々とした声とともに。



 それが何なのか女魔族には分からなかった。

 分からないままに己の寸断されていった。

 一切れずつ細切れにされていく。

 肉片として収納空間に吸収されていく。

 痛みらしい痛みを感じる事もなく。

 全ては一瞬にして行われた。



 そして、収容した女魔族の欠片が再び魔界にあらわれる。

 再生力すらも失ったそれらは、塵芥に変わっていく。

 その全てが瞬時に霞のようになって消える。

 最後に、その場に一つの大きな霊気結晶だけが残った。



 魔界が消えていく。

 他の魔族は既に仲間によって殲滅されている。

 残った最後の1体である女魔族を倒し、この魔界は消滅していく。

 あとは、魔界の入り口があった場所に戻るだけ。

 その直前、ソウマは仲間に超能力で伝える。

「終わったぞ」

 淡々と事実だけを。



 現実に戻ったソウマ達は、手にした成果を分け合っていく。

 売り払って問題のないだけの霊気結晶を残す。

 これ以外の全てを経験値に使っていく。

 一度に大量の結晶を換金に持ち込んだらあやしまれる。

 そうならないように、霊気結晶の大半を経験値として使っていく。



「おつかれさん」

 作業のが終わってからソウマは仲間に声をかける。

「帰るぞ」

 言いながら転移を使う。

 今日も配達が終わって宿に泊まってから出かけてきてる。

 そちらに戻らねばならない。



 ここまで来て、ようやく作業が終わる。

 それぞれを部屋に戻し、ソウマは超能力を通して声をかける。

「おつかれ、おやすみ」

 応じて返ってくる仲間の声を聞いて、ソウマも寝床についた。

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