64 成長した2人の能力は更なる効果をもたらしていく
それからは魔族狩りとなった。
魔族がいる場所に転移をして、魔族を倒す。
オトハとサユメが行っていく。
ソウマは万が一の時に手助け出来るよう見てるだけ。
それで十分だった。
魔族のほとんどは簡単に倒されていく。
怪物を超える超能力の使い手たる魔族。
それらがオトハとサユメの前では立ってるだけの案山子にひとしくなる。
防御を無視できる2人を前に、魔族は対抗できない。
そもそもとして、先に見つけて先に攻撃出来るのがオトハとサユメの強み。
先制攻撃をされる魔族は一方的に攻撃を仕掛けられる。
そして、先手をとられた時点で魔族は負けている。
行動不能にされて死んでいくだけだ。
有象無象のにいる怪物も倒されていく。
これらも大量にいるが、既にオトハとサユメの敵ではない。
迷宮攻略でやり方を会得した2人は、難なくとしていく。
数の多さに閉口するが、それだけだ。
魔族との間に存在する数多の雑兵もついでに倒されていく。
特に低レベルの魔物は瞬時に殲滅される。
本来なら殺傷能力のないはずの超能力。
これらが怪物を即死させていく。
【音響】は音による衝撃で相手の脳や内臓、神経系を直接刺激する。
この衝撃に耐えられず、心臓が止まる。
脳が破壊される。
臓器が崩壊する。
細胞の一つ一つが潰れていく。
【幻影】も同じ。
目に見える映像が、心に映し出される幻が精神をかきみだす。
それが恐怖をもたらすものなら、精神に多大な圧迫を加えて死にいたらしめる。
それが幸福に至らすものなら、歓喜の中ですべての細胞を活性化させて死に至る。
恐怖にすべてが停止すれば死ぬしかない。
喜びにすべてを活発にすればエネルギーが枯渇する。
どちらにしても死は免れない。
いずれも服地効果というものだ。
本来の効果にくっついていくるオマケだ。
必ずこうなるわけではない。
しかし、相手が多いからかなりの数にこのオマケが発生する。
また、低レベルほど発生しやすい。
抵抗力が小さいからだ。
このため、一定のレベルまでの怪物はほぼ死滅する。
その場に倒れて、塵へと分解され、霊気結晶だけを残していく。
オトハとサユメが相手にするのは、生き残った高レベルの怪物だけ。
それらも大半が行動不能になっている。
体の中を音でかき乱され。
思考を幻影で塗り替えられ。
何も出来ずに棒立ちになる。
2人はそんな怪物を倒していく。
オトハは手槍で球種を突き刺して。
サユメは小太刀で急所を切り裂いて。
例外はない。
怪物は既に敵ではない。
魔族とて例外ではない。
2人は己の能力を駆使して相手を無力にする。
何も出来なくしてからとどめの一撃を見舞う。
それだけで全てが終わる。
「これだけ出来るようになってんだよ、2人とも」
ソウマは2人に自覚を促していく。
いまだに己の能力の凄さをつかみかねてるオトハとサユメは、まだ素直に飲み込めない。
だが、ソウマが言うならと無理矢理理解しようとしていく。
「この調子でいこう。
もうすぐ終わるから」
そう言って周辺にいる怪物の位置を表示していく。
視線の高さに浮かぶ、周辺の地図と、点となって表示される怪物の位置。
それらは確かに少なくなっている。
「あと少しだ」
「はい────」
「うん!」
落ち着いた、しかし固い決心を込めた返事が上がった。
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