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45 魔族も現状をみて今後の行動を考えていく

 ソウマの見立て通りにというべきか。

 姿を消した怪物は、この世から消滅したわけではない。

 移動に移動を重ねて一カ所に集まっていた。

 その数は膨大なもの。

 数十体という規模の群が各地から集まり、数万という規模になっている。



 もはや軍勢と呼んで良い規模の集団。

 それを集めたのは牛の角を持つ魔族。

 人の姿に人ならざる部位を持つこの魔族は、集めた怪物を見てぼやいた。

「……少ないな」



 当初の予定ではもっと多くの怪物が集まってはずだった。

 これらを各地に分散させ、時が来たら一斉に行動させる。

 あらゆる方向から人類を包囲殲滅する。

 その予定だった。



 なのだが、予定が狂ってしまった。

 各地に侵入・潜伏させていた怪物は次々に消滅。

 やむなく兵力を撤退させ、残ってる怪物を集約させた。

 少ない戦力は集中させて使うのが基本だ。



 なのだが、集めた怪物もまた少なくなっていた。

 撤退の指示を出した時にはもっと多くの怪物がいたはずなのだが。



 それどころか、迷宮もいくつかが消えている。

 連絡が途絶えたところが多い。

 それらは兵力である怪物を生産する。

 これが潰れたとなると今後の兵力確保が難しくなる。



 何があった……とは角持ちの魔族は考えなかった。

 何かが起こってるのは確実なのだから。



 それがなんであるかは分からない。

 しかし、対策と対応はしなくてはならない。

 減少した兵力。

 消滅した迷宮。

 状況は不利に傾いてる。

 最初に考えた予定通りに事を運ぶことは出来ない。



 しかし、まだ手持ちの兵力は膨大なものだ。

 これを使えば、それなりの事は出来る。

 この事実に角持ちの魔族は目を向けた。



 戦力の立て直しをしてから、最初の計画を実行する。

 この道も考えたが、時間がかかるので放棄する。

 時間をかければ回復するなら良い。

 しかし、その間に更に戦力が減少するかもしれない。

 そうしてる何かがある限りは。



 ならば、少しでも早く動いた方が良い。

 角持ちの魔族はそう考えた。



「ここまでなら…………」

 地図を見ながら考える。

 今の兵力で出来る事。

 人類の都市の壊滅はさすがに難しい。

 しかし、その一部は破壊する事が出来る。

 それで今は良しとする事にした。



 本来なら、今回の作戦で人類の都市を破壊する事が出来たはずだった。

 それなのに規模の縮小を余儀なくされる。

 残念な事だった。

 しかし、その機会は次に譲っていく。



 それに、少しでも人類の拠点を破壊すれば、今後が楽になる。

 規模を減少させた人類への攻撃は楽になる。

 そう考えて角持ちの魔族は計画を修正した。

 都市の全てを壊滅させるのではなく。

 都市の一部を壊滅させる事に。

 時間をかけて段階的に人類を葬り去るために。



 残った兵力をこの為に用いていく。

 全体を包囲しての殲滅ではなく、一部への兵力集中。

 新たな指示を出していく。

 これに従って、怪物が動いていく。

 人類の都市へと。


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