34 怪物を探しにいく前に
怪物の姿が消えた地域。
そちらへと向かい、怪物の姿を追いかける。
車で移動出来る場所は車で。
道が途切れれば、足を使っていく。
「ここまでだな」
野山の中、まだ残ってる舗装道路。
大災害から整備もされなくなったが、まだしっかりと道の形を保ってる。
おかげで山の中まで入っていける。
けれど、それも途中まで。
怪物の足取りを追うなら、山の中に入らねばならない。
当然車道などなく、足を使うことになる。
楽が出来るのはここまでだ。
車を降りて、荷物を背負う。
数日分の食料と、野外活動用品。
そして、銃や刀といった武器。
必要なものは持ち歩いていく。
ソウマの収容空間でこれらを運ぶ事は出来る。
だが、ソウマとはぐれたり、ソウマが死んだら取り出せなくなる。
そうなった場合に備えて、最低限必要なものは自分で持って行かねばならない。
それに、車に戻るわけにもいかなくなる。
ソウマが収容空間に入れるためだ。
こうしておかないと、怪物などに車を破壊される可能性がある。
そうならないように、安全な場所に隠さねばならない。
荷物もソウマに頼まないと取り出せなくなる。
ソウマも最悪の場合に備えて荷物を持つ。
これはサユメとオトハを考えての事だ。
いつでも好きな時に荷物を取り出せるソウマは、物を持ち歩く必要は無い。
しかし、自分に何かあった場合に、サユメとオトハに少しでも荷物が渡るように。
持ち歩いてる分だけでも2人に手渡せるようにしている。
こうした準備をして、3人は山の中へ入っていった。
ソウマが先導して。
「こっちだ」
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