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14 使い方次第でこんなに便利、どんな敵も一撃必殺、ついでに近くの敵も倒しておこう

 ソウマがやってる事は【時空】による攻撃である。

 直接の戦闘力がないと思われるこの能力だが。

 これも使いようだ。



 収容空間は様々なものを取りこむ事ができる。

 容量までならば。

 この能力で怪物の足下の地面を収容した。

 当然、怪物の足下に巨大な穴が出来る。



 そして、落ちたところで再び収容をする。

 怪物の体の一部を。

 大雑把でかまわない。

 体の半分を収容する。

 生き物ならばこれで死ぬ。

 僅かな欠片からでも再生するものはともかくとして。



 転移でも良い。

 体の一部分を転移させれば、それだけで敵の体を切断出来る。

 どちらにしても空間そのものが武器になるので逃げる事は出来ない。

 阻む事も出来ない。

 この能力でソウマは瞬時に怪物を殲滅していった。



 切断した怪物の体の一部を捨てればあとは終わりだ。

 死んだ怪物は塵となり、空気のようになって消えていく。

 こうなれば、もう悪意すらも消えている。

 無害な気になって、痕跡も残らず消滅する。

 ただ、霊魂や霊気を固めた結晶だけを残して。



 この結晶を回収すれば終わりだ。

 収容していた大地を元の位置に戻すだけ。



 怪物の消滅と共に、周囲の悪意も消えていく。

 ここにあった悪意溜まりは怪物が放って出来たものだった。

 なので、原因となる怪物が消えれば、悪意も分散していく。

 いずれどこかの悪意溜まりに流れ込むかもしれないが。

 それでも、今だけはいくらか消え去った。



「さすがに迷宮にはなってないか」

 悪意が一定以上の濃度や量になると、迷宮と呼ばれる空間が発生する。

 これは怪物はびこる空間の事を指す。

 必ずしも迷路のようになってるわけではない。

 草原や町などのような空間も迷宮と呼ばれる。

 そこに怪物がいるから迷宮やダンジョンと呼ばれるようになっている。



 いずれも漫画やアニメ、ラノベにゲームなどの影響だ。

 みんなが馴染んだ言葉が自然と使われて定着した。

 こういった迷宮が倒した怪物のところには存在してない。

 この事に安心していく。



 とはいえこれで終わりではない。

 ソウマは次の怪物の所へと向かう。

 一番近くにいた怪物の集まりを消して終わりとはいかない。

 比較的近くにも別の集団がいる。

 これらを出来るだけ消しておくつもりだった。

 近隣住民の安全のために。

 そして、経験値稼ぎのために。



「結構溜まってるな」

 悪意も怪物も、割と近くに固まっている。

 それらも解消していかねば、近隣の脅威になる。

 ただでさえ、怪物に襲われる日常なのだ。

 多少は解消せねば人が死に絶えてしまう。



 それだけ怪物の数は多い。

 少しばかり減らしても焼け石に水になる。

 だとしても、やらないよりは良い。

 ここにいる怪物を倒しておけば、数日に一回は発生していた襲撃が消える。

 新たな怪物がやってきて再びこの場に陣取るまで半月はかかる。

 その間は平穏になる。



 このわずかな静寂のために頑張る価値はあった。

 やらなければ2日3日おきに怪物が襲いかかってくる。

 道行く者に被害が出る。

 それが当分はなくなるのだ。



 その為にソウマは次の怪物のところに転移する。

 僅かな平穏を確保するために。

 作業を終えるのに2時間ほどかかった。



 それから車に戻って。

 運転席で眠りについた。

 明日の仕事のために。


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