ラウンド3:ペン先は時代を映す~マンガ表現の革新と未来へのまなざし~
(スタジオの照明が、ペン先からインクが滴り落ちるような、あるいはデジタルスクリーンが明滅するような、創造性と未来感を融合させたライティングへと変化する。司会のあすかが、手にした「クロノス」に新たなテーマを映し出し、静かに、しかし力強い口調で語り始める。)
あすか:「皆様、第2ラウンド『神は細部に宿る~キャラクターとストーリー、創造の秘密~』、誠にありがとうございました。魂を宿したキャラクターたちが織りなす物語の創造過程、そしてそれぞれのヒーロー観…まさに、皆様の創作の神髄に触れる、濃密でスリリングな時間でございました。」(深く一礼)「さて、続く第3ラウンドでは、その熱き魂と魅力的な物語を、私たち読者の元へと届けるための『表現』という領域に深く分け入ってまいります。『クロノス』が示す第3ラウンドのテーマは…こちらです!」
(「クロノス」のスクリーンに、古いペン先からデジタルの光の線へと変化していく映像と共に、『ペン先は時代を映す~マンガ表現の革新と未来へのまなざし~』というテーマが荘厳に浮かび上がる。スタジオの壁面にも、その文字がアニメーションと共に投影される。)
あすか:「コマ割り、画面構成、キャラクターのデフォルメ、効果線、そして擬音…。皆様は、その卓越したペン先で、マンガという表現方法そのものを革新し、新たな地平を切り拓いてこられました。まずは、皆様がご自身の作品で特に意識され、あるいは独自に編み出された『マンガ表現の技法』についてお伺いしたいと思います。手塚先生、先生は映画的手法をマンガに導入された第一人者でいらっしゃいますが、その意図と効果について、改めてお聞かせいただけますでしょうか。」
手塚治虫:「ふむ、表現技法ですか…。」(丸眼鏡の奥の瞳が、自身の膨大な作品群を振り返るように細められる)「私がマンガを描き始めた頃は、まだマンガというものが、ややもすれば子ども向けの、単純な絵物語と見なされがちな時代でした。しかし私は、このマンガという表現が、映画や小説にも劣らない、いや、時にはそれらを凌駕するほどの深い物語性と芸術性を持ち得るのだと、固く信じておりました。」
手塚治虫:「そのために、私は当時夢中になっていた映画の技法を、積極的にマンガのコマの中に取り入れようと試みたのです。例えば、カメラアングルを意識した構図、登場人物の感情をアップで捉えたり、逆に広大な風景をロングショットで見せたり…。あるいは、コマの大きさを変えることで時間の流れをコントロールしたり、コマとコマの間で読者の想像力を刺激したり。擬音一つとっても、単なる音の表現ではなく、キャラクターの感情や場の雰囲気を伝えるための重要な要素として、様々な形や書体を試みました。それらは全て、マンガをよりダイナミックで、より情感豊かな、総合的な芸術表現へと高めたいという一心からでしたな。」(「クロノス」の画面に、手塚作品の革新的なコマ割りのページが数点映し出される)
あすか:「映画的手法による、マンガ表現の新たな可能性の追求…。まさに手塚先生のパイオニア精神が凝縮されています。スタン・リーさん、マーベル・コミックスの作品は、そのダイナミックで迫力に満ちたアクションシーンが大きな魅力の一つですが、あの視覚的なインパクトは、どのようにして生み出されてきたのでしょうか。いわゆる『マーベル・メソッド』と呼ばれる作画家の方々との協業も、大きく関わっているのでしょうか。」
スタン・リー:「オーイエス!あすか、いいところに目を付けたね!」(得意満面の笑みで、指をパチンと鳴らす)「コミックってのは、まず何よりも読者の目を釘付けにしなきゃ始まらない!だから、僕らのアーティストたち…ジャック・カービー、スティーブ・ディッコ、ジョン・ロミタといった天才たちには、いつも『もっとページから飛び出してくるような絵を描いてくれ!もっと読者の心臓をバクバクさせるようなアクションを!』ってハッパをかけていたんだ!」
スタン・リー:「『マーベル・メソッド』かい?あれはね、僕が大まかなストーリーのプロットをアーティストに渡して、彼らがまず絵でページを構成し、そこに僕が後からセリフやナレーションを書き込むっていうやり方さ。これがね、アーティストの創造性をものすごく刺激するんだ!彼らはコマ割りやアクションの構図を自由に考えられるから、僕が想像もしなかったような、とんでもなくダイナミックなページが出来上がってくることがよくあった。スパイダーマンが摩天楼の間をスイングする見開きページなんて、まさにそうやって生まれたんだ!それに、僕の書くセリフも、キャラクターの表情や動きに合わせてより生き生きとしたものになる。まさに、最高のチームワークが生み出すマジックさ!読者がページをめくるたびに『ワオ!』って驚いてくれるような、そんな視覚的な興奮を常に追求してきたんだよ!」(「クロノス」の画面に、マーベル・コミックスの迫力あるアクションシーンのページが映し出される)
あすか:「アーティストとの化学反応が生み出す、視覚的な興奮…!鳥山先生の作品は、特に『ドラゴンボール』のアクションシーンにおけるスピード感や迫力、そしてシンプルながらも非常に効果的なデフォルメされたキャラクターデザインが世界中で絶賛されています。先生ご自身は、そういった動きやキャラクターの魅力を表現する上で、どのような点を意識されていらっしゃいますか。」
鳥山明:「えーと、そうですねえ…僕の場合、アクションシーンは、あんまりゴチャゴチャと理屈っぽくするよりは、読んだ人がパッと見て『おおっ、スゲェ!』とか『速えー!』って、直感的に感じてもらえるような、そういう勢いを一番大事にしてるかもしれませんね。」(少し照れながら、しかし自身のスタイルについて語り始める)
鳥山明:「コマ割りも、あんまり細かく区切っちゃうと、なんだか動きが止まって見えちゃう気がして…。だから、ドン!バン!ドカーン!みたいな感じで、大きなコマを効果的に使って、できるだけテンポよく、スピーディーに読めるように心がけてます。背景も、まあ、正直に言うと描くのがちょっと面倒くさいっていうのもあるんですけど(笑)、キャラクターの動きを邪魔しないように、思い切って省略しちゃったり、集中線とかで勢いを強調したりすることが多いですね。デフォルメに関しては、うーん…あんまりリアルにしすぎると、マンガならではの面白さがなくなっちゃうような気がして。特にギャグの時は、大げさなくらい形を変えちゃった方が、見てる人も笑いやすいかな、なんて。でも、メカとか武器とか、そういう自分が好きなものは、ついつい細かく描き込んじゃったりするんですけどね(笑)。」(「クロノス」の画面に、『ドラゴンボール』のスピード感あふれるバトルシーンや、デフォルメされたキャラクターが生き生きと動くページが映し出される)
あすか:「勢いとテンポ、そして効果的なデフォルメ…。水木先生の作品は、非常に緻密でリアルな背景描写と、その中に佇むユーモラスで、時に不気味な妖怪たちのコントラストが強烈な印象を残します。また、コマの外にまで物語世界の気配が漂ってくるような、独特の雰囲気をお持ちですが、先生がそのような世界観を表現される上で、特にこだわっていらっしゃる点はございますか。」
水木しげる:「ほう、わしの絵のこだわりかね、お嬢さん。」(ゆっくりと懐からざらめ煎餅を取り出し一口かじる)「まあ、水木サンが描くのは、見ての通り、華やかな英雄豪傑が出てくるような話じゃあないからねえ。薄暗い夜道だとか、誰も住んどらんような廃屋だとか、そういう、いわゆる『寂しい』場所が主な舞台になるわけですよ。」
水木しげる:「だから、そういう場所の空気というか、湿度というか、匂いというか…そういうもんが、読んでる人にじんわり伝わるように、背景はできるだけ細かく、執念深く描きたいと思っとるんですな。古い木の質感だとか、じめっとした土くれの感じだとか、そういうのを丁寧に描いていくと、そのうち、そこに本当に何かが潜んどるような、そんな気配がしてくるんですよ。で、その中に、ひょこっとトボけた顔した妖怪だとか、あるいは、戦争で疲れ果てた兵隊さんなんかがおったりすると、なんだかこう、ゾクッとするような、それでいて妙に懐かしいような、そんな不思議な感じになるじゃあないかねえ。」
水木しげる:「コマ割りなんてのは、水木サンはあんまり得意じゃあないから凝ったことはできんけど、まあ、コマの外にも、なんかこう、物語の続きが、あるいは別の気配が漂っとるような…そんな余韻を残せたらええなあ、とは思っとりますよ。読んだ人が、ページを閉じた後も、ふと自分の部屋の隅っこを見て、『もしかしたら、あそこにも何かおるんじゃあないか…』なんて思ってくれたら、水木サンとしては、してやったり、というところかねえ、へへへ。」(「クロノス」の画面に、水木作品の緻密な背景と、その中に佇む妖怪のページが映し出される)
あすか:「映画的手法、アーティストとの化学反応、勢いとデフォルメ、そして背景に宿る気配…。皆様の独自の表現技法は、まさにマンガというメディアの可能性を極限まで押し広げ、私たち読者に未曾有の体験を与えてくださいました。」(深く感銘を受けた様子で頷く)「そして、その卓越した表現力は、時として社会をも動かすほどの大きな影響力を持つこともあります。皆様の作品が、社会や読者にどのような影響を与えたと、ご自身ではお感じになっていらっしゃいますか。あるいは、マンガが社会に対して果たすべき役割について、どのようにお考えでしょうか。」
手塚治虫:「私の作品が、社会にどれほどの影響を与え得たか、それは私自身が軽々に判断できることではありません。」(慎重に言葉を選ぶ)「しかし、例えば『鉄腕アトム』を通じて科学技術の未来への夢と警鐘を、『ジャングル大帝』を通じて自然との共生の大切さを、そして『火の鳥』を通じて生命の輪廻と尊厳を、少しでも読者の心に届けたいと願いながら描いてきたのは事実です。マンガは、単なる娯楽であると同時に、特に若い世代にとっては、世界の多様性や複雑さ、そして人間としてどう生きるべきかを学ぶための、最初の教科書にもなり得るのだと信じています。それゆえに、表現者には大きな責任が伴うということも、常に自覚しておりました。」
スタン・リー:「アグリーだね、ミスター・テヅカ!まったく同感だよ!」(力強く頷く)「僕のX-MENだって、ただのミュータントたちの派手なバトルを描きたかっただけじゃない。彼らは社会から疎外され、偏見の目で見られるマイノリティだ。その彼らが、自分たちの権利と尊厳のために戦い、そして時には人間たちと手を取り合おうとする姿を通じて、読者には『違いを認め合うことの大切さ』や『偏見の愚かさ』を感じてほしかったんだ。マンガはね、難しい説教臭い言葉を使わなくたって、エキサイティングな物語を通じて、ごく自然に大切なメッセージを伝えることができる、最高のメディアなんだよ!」
水木しげる:「ふん、社会的な役割ねえ…。」(ざらめ煎餅をもう一口かじり、ゆっくりと咀嚼しながら)「水木サンは、そんな大層なことは考えとらんかったけどねえ。ただ、戦争で見た人間の愚かさだとか、貧乏の中で見つけたささやかな幸福だとか、そういうものを、まあ、正直に描いてきただけじゃ。それが、たまたま読んだ人が『戦争はいかんなあ』とか『金だけが全てじゃあないなあ』なんて思ってくれたなら、それはそれで結構なことじゃけど。マンガっちゅうのは、あんまり肩肘張って『社会のために!』なんてやるより、描くやつが本当に面白いと思うもん、描きたいもんを、腹の底から絞り出して描くのが一番じゃあないかねえ。そしたら、自然と何かが伝わるもんだと思いますよ、ええ。」
鳥山明:「僕も、水木先生のおっしゃることに近いかもしれませんねえ。」(少し恐縮したように)「僕のマンガを読んで、何か社会的なことを考えてほしいとか、そういうのはあんまり…。ただ、読んでる間だけでも、日常のゴチャゴチャしたことを忘れて、スカッと楽しんでもらえたら、それが一番嬉しいんです。でも、もし、悟空みたいにどんな強い敵にも諦めない姿を見て、ちょっとでも『自分も頑張ろうかな』って思ってくれる人がいたとしたら…それは、すごく素敵なことだなあ、とは思いますけどね(笑)。」
あすか:「ありがとうございます。皆様の作品が、それぞれの形で社会と共鳴し、読者の心に深く影響を与えてきたことが伝わってまいります。」(「クロノス」のスクリーンに、古いマンガ雑誌のページから、最新のウェブトゥーンのカラフルな画面へと移り変わる映像が映し出される)「さて、マンガの表現は、時代と共に常に進化を続けてきました。そして今、私たちはデジタル作画の普及、ウェブトゥーンという新しい形式の台頭、さらにはAIによるマンガ制作の可能性といった、大きな変革期の入り口に立っているのかもしれません。皆様は、このような『未来のマンガ』の姿を、どのようにご覧になっていらっしゃいますか?まずは手塚先生、新しい技術とマンガの未来について、お考えをお聞かせください。」
手塚治虫:「新しい技術の登場は、常に表現の可能性を押し広げるものだと、私は基本的に歓迎しています。」(その目は、未来を見据えるように輝いている)「私自身、もし今、現役でバリバリ描けるとしたら、デジタルの利便性やウェブトゥーンの縦スクロールという新しい文法にも、きっと積極的に挑戦していたでしょう。しかし、どんなに技術が進歩し、表現の形が変わろうとも、決して変わらないもの、変えてはならないものがあります。それは、物語の核となる『人間のドラマ』であり、キャラクターの魂の輝きです。AIがどれほど精巧な絵を描けるようになろうとも、人間の創造性、すなわち喜びや悲しみ、愛や憎しみといった複雑な感情から生まれる『魂』までは、決して代替できないと私は信じています。AIは素晴らしいアシスタントにはなり得ても、真の創作者にはなり得ないでしょう。」
スタン・リー:「ワオ、ミスター・テヅカ、その通りだ!新しいテクノロジーは、いつだって僕らをワクワクさせてくれるフロンティアだよ!」(興奮した様子で身を乗り出す)「デジタル作画?ウェブトゥーン?AI?もちろんだとも、大歓迎さ!それらが新しいストーリーテリングの方法や、これまで見たこともないようなビジュアルを生み出すかもしれないじゃないか!僕だって、もし今、新しいヒーローを考えるなら、AIに『ヘイ、AI!誰も思いつかないようなクールなスーパーパワーのアイデアを100個出してくれ!』なんて頼んでみるかもしれないね(笑)。でも、最終的にどのアイデアを選び、どんなストーリーを紡ぎ、どんなキャラクターに命を吹き込むか…それは、やっぱり人間のクリエイターの仕事さ!テクノロジーはあくまでツール、最後にハートを込めるのは、我々人間なんだよ!」
鳥山明:「僕も、90年代の終わりから少しデジタルを取り入れて描いたりもするんですけど、やっぱり紙にペンで描く時の、あのカリカリって音とか、インクの匂いとかが好きだったりもして…なかなか難しいですよねえ(笑)。」(少し困ったような、でも楽しそうな表情)「ウェブトゥーンとかも、スマホでスルスル読めるのは便利だなあって思いますけど、やっぱり見開きの迫力とか、紙をめくるワクワク感みたいなものがなくなっちゃうのは、ちょっと寂しい気もします。AIがマンGA描くっていうのは…うーん、なんかこう、味がなさそうな気もするけど…でも、もし僕が思いつかないような、とんでもなく面白いキャラクターとかお話を作ってきたら、それはそれで『スゲェ!』ってなっちゃうかもしれませんね(笑)。結局、面白ければ何でもアリなのかなあ、なんて。」
水木しげる:「ふーん、機械がマンガを描く時代かねえ…。」(腕を組み、少し胡散臭そうな目で宙を見る)「まあ、便利になるのはええこっちゃろうけど、そんな機械が描いた妖怪に、果たして魂が宿るんじゃろうかねえ。わしらが描く妖怪ってのは、ただの絵じゃなくて、昔の人が暗闇の中に見た恐怖だとか、あるいは貧しい暮らしの中のささやかな願いだとか、そういうもんが姿かたちを変えて現れたもんだと思うんですよ。機械に、そういう人間の『念』みたいなもんが描けるのかねえ…。」
水木しげる:「まあ、新しいもんはよう分からんし、水木サンはもう古い人間だから、あんまり口出しするこっちゃないかもしれんけど。結局は、どんな道具を使おうが、どんな見せ方をしようが、最後に残るのは、そのマンガが『面白いかどうか』、そして『何か心に残るもんがあるかどうか』じゃあないかねえ。そこが一番大事なとこで、そこさえしっかりしとけば、あとはどうにでもなると思いますよ、へへへ。」
あすか:「テクノロジーの進化と、変わらぬ人間の創造性…。皆様のお話は、未来のマンガの可能性と、その中で私たちが何を大切にすべきかを示唆してくださっているようです。それでは最後に、この『歴史バトルロワイヤル』をご覧になっている、未来のマンガ家を目指す若者たち、あるいはマンガを愛する全ての人々へ、皆様からメッセージをいただけますでしょうか。」
手塚治虫:「若い才能たちへ…決して諦めないでください。マンガの道は険しく、困難も多いでしょう。しかし、あなたの中に描きたいという情熱がある限り、必ず道は開けます。そして、常に新しい表現に挑戦し、古典を学び、自分だけの『何か』を見つけ出してください。マンガの未来は、あなたたちの手にかかっています。」(力強い眼差しで)
スタン・リー:「ヘイ、未来のクリエイターたち!まず第一に、読者を愛すること!そして、読者を楽しませるために全力を尽くすこと!そのためには、君自身が誰よりもマンガを愛し、楽しんで描かなきゃダメだ!失敗を恐れずに、どんどん新しいキャラクター、新しいストーリーを生み出してくれ!そしていつか、僕をアッと言わせるような、最高のコミックを読ませておくれよ!エクセルシオール!」(満面の笑みでサムズアップ)
鳥山明:「えーと…僕なんかが言えるようなことはあんまりないんですけど…。」(少し照れながら)「やっぱり、自分が本当に『好きだ!』って思えるものを、とことん描くのが一番じゃないかなあ、と思います。周りの評価とか、流行りとか、そういうのはあんまり気にしないで、自分が描いててワクワクするものを一生懸命描いていれば、きっと誰かが見ててくれるし、何かいいことがあるんじゃないかな、なんて。僕もそうでしたから。だから、頑張ってください、としか言えないですけど…はい、応援してます(笑)。」
水木しげる:「まあ、若い衆に言いたいのは、好きなことをとことんやりなはれ、っちゅうことかねえ。」(飄々とした口調で)「周りが何と言おうと、自分が『これだ!』と思うもんを、飽きるまで、気が済むまでやってみることですよ。金にならんかもしれんし、誰にも褒められんかもしれん。でも、自分が本当に好きでやってることなら、それが一番の幸福じゃあないかねえ。水木サンなんかも、ずっと好きな妖怪のことばっかり描いてたら、いつの間にかこんなところに呼ばれるようになっちゃったしねえ。だから、まあ、頑張りなさんな、と。あとは、よく寝て、うまいもん食うことだね、へへへ。」
あすか:「困難にくじけず挑戦し続ける心、読者を楽しませる情熱、自分の『好き』を信じる力、そして好きなことをとことん追求する生き方…。巨匠たちの言葉は、未来を照らす灯火のように、私たちの心に響きます。」(深く感動し、目に涙を浮かべている)
あすか:「この第3ラウンド『ペン先は時代を映す~マンガ表現の革新と未来へのまなざし~』、マンガの過去、現在、そして未来を繋ぐ、壮大な時間旅行のような議論でございました。皆様、本当にありがとうございました。」
(スタジオの照明が、ゆっくりとエンディングへと向かう落ち着いたトーンへと変化していく。感動的な音楽が静かに流れ始める。)