第八話 「フランの我儘」
登場人物紹介
フランドール・スカーレット
年齢:495歳
能力:あらゆる物を破壊する程度の能力
性格:無邪気。短気。
説明:レインとレミリアの妹。3日に一度くらいしか起きない。レミリアよりも強いと言われている。
俺は眠った。
久しぶりにあの能力を使い、レミリアを心配して疲れ…そしてそこに追い打ちをかけるようなレミリアのあの一撃。その瞬間、安心して、眠りに陥ってしまった…危うく尊死するところだった…
「ハッ」
ある日、俺はベッドから起き上がる。あれ、俺の部屋…?
「やっと起きましたか」
俺の眼の前に立っているのは咲夜だった。
「咲夜!大丈夫なのか?!てゆうか、あの時俺は…?」
あの時のことを何もかも忘れている俺に咲夜は全て説明してくれた。
「そっか…俺、3日も眠ってたのか…」
「はい…」
「どうした、咲夜?なんか元気がないように見えるが…」
「実は…」
と、咲夜がいいかけた時…
バゴン、と俺の部屋のドアが勢いよく開いた。ってゆうか外された。
「お兄様〜」
「フラン!起きたのか」
「うん!
こいつはフランドール・スカーレット。俺のもう一人の可愛い妹だ。
「じつはですね…」と、咲夜が小声で話しかけてきた。
〜一日前〜
私の傷が治ったので、みんなで紅魔館に帰りました(レインはレミリアが担いでいった)。
紅魔館につくと、フラン様が出迎えてくれました。
そこで放った一言が…
『なんで私も混ぜなかったの!!』
でした。
フラン様は巨大妖怪の話をパチュリー様から聞き、その戦いに参加させてもらえなかったことにすごく怒っていたんです…
『まあまあ…その頃はフラン眠ってたし…しょうがないんじゃない?』
と、お嬢様がなだめましたが、フラン様は納得がいかず…その後、お嬢様とケンカになってしまい、紅魔館の一部が破損しました…
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「そっか…俺が眠ってる間にそんなことが…フラン、今度からは我儘はだめだぞ?」
そういうとフランは何の話?というような表情をした。
「まあいい。で、レミリアは無事なのか?」
「先ほどケンカ(弾幕戦)が終わったようですが…フラン様、お嬢様は?」
咲夜が聞くとフランは他人事のように、
「さっきロビーで倒れてたよ」
と言った。
「はぁ…そうですか…。らしいです、レイン様――って、あれ?」
咲夜が振り向いたときにはもう、レインはいなかった。
〜ロビーでは…
「(やばい…疲れた…死ぬぅ…)」
レミリアはロビーで枯れたように横たわっていた。
その時。
「レミリアァァッアア」
「…うっわ一番面倒なやつ来た」
「ん?なんか言ったか?」
「なんでもない…お兄ちゃん、水…水を…」
「わかった!水だな!水だな?!」
レインがうまくレミリアの情報を引き出し、早急な手当によって、レミリアは落ち着いた。
〜その頃、永遠亭では、非常事態が起きていた。
永遠亭の庭では、多くの謎の人が輝夜たちを圧倒していた。
「何故、幻想郷に入ってこれる…月の民」
輝夜が言葉を放つ。化け物を見るような目で。